英語学習をしているときにどうしても足かせになってしまうのが、
過去形と過去分詞形の違いです。
どういうことかというと、受動態や分詞修飾形などで過去分詞が出てくるとき、
過去形だと読み間違えてしまうわけですね。
もちろん、自分で書いたり話す時にも間違いがちです。
形がまったく一緒の時も多いですから。
しかも文法の呼び方も「過去分詞」と「過去形」なんて、ややこしい!
一緒のものかと思っていた人もいるくらいです。
これはリーディングをはじめ、英文の処理能力に大きく関わってくることですから、ぜったい直さなくてはいけないです。
根気よく直していくしかありません!
この記事では、過去形と過去分詞形の違いについて、見分け方と、使い分け方を書いていきますね。
本記事の信頼性
目次
どんな時に困るのか
過去形と過去分詞形は、これから見ていくように、意味どころかそもそも品詞も違うので、文章の中での使われ方も違います。
なので、自分が読んだり聞いたりする時に、意味を取り違ってしまうこともありますし、
自分が話したり書いたりする時に、使い方を間違ってしまうこともあります。
それだと、当然、通じません。
私からみたらけっこう致命的なのですが、形が似ているので、やってしまいがちです。
致命的な間違いを、簡単に犯してしまうわけです・・・。
この記事を読んで、違いを理解したら、間違いはしなくなるでしょう!
過去形(動詞の過去形)とは何か
一言でいうと、動詞
動詞の過去形というのは、その名の通り、属性としては「動詞」です。
「時制」と呼ばれる、「時」のバリエーションを表したいときに、英語のルールとして「動詞」を変化させなければいけません。
たとえば、
- 未来を表したい時→動詞を未来形にする
- 過去を表したい時→動詞を過去形にする
- 現在起きていることを表したい時→動詞を現在進行形にする
というような感じですね。
過去に起きたことを表したい時は、動詞を過去の形に変化させる必要があります。
代表的な変化の方法としては、動詞の後ろに”ed”をくっつけることです。
(現在形)walk→(過去形)walked
(現在形)type→(過去形)typed
みたいな感じですね。
しかし、不規則に変化する動詞もあり、こういうものは、いちいち辞書で確認するしかありません。
(現在形)take→(過去形)took
(現在形)write→(過去形)wrote
みたいな感じですね。
こういった不規則な動詞は、覚えるのが面倒ではありますが、たいてい、「過去分詞形」とはまったく形が違ってくるため、両者を間違いにくいというメリットもあります。
どういう時に使うか
繰り返しにはなりますが、過去のことを語るときに使うものです。
ただし、普通動詞の過去の時だけに使い、
be動詞だと、過去形は、was/were
となりますので、また違ってくるので注意。
過去分詞形(動詞の過去分詞形)とは何か
一言でいうと、形容詞
過去分詞形は、「過去形」ではなく「分詞」なのです。
もともと動詞ではあるのですが、過去分詞形になっている時点で、もう動詞としての属性は失っており、
一言で何かというと「形容詞」ということになります。
「動名詞」は動詞が名詞になったものですが、過去分詞形は「動形容詞」と言えるかもしれません(そんな言葉はありませんが)。
過去分詞形という名前には、「過去」という言葉が含まれているので「過去形」と混同しがちなのですが、「過去」を表すものではありません。
現在や未来を表す時にも登場してきます。
繰り返しになりますが、動詞の過去形とはまったく別モノ!と思ってください。
動詞の活用として過去形とセットで覚えるし(義務教育で)、過去形とまったく同じ形のものもあるので本当に紛らわしい。
どういう時に使うか
受動態
いちばんよく使われるのがこの形。
be動詞+過去分詞形
で受け身の意味を表すことができます。
受動態については、こちらの記事もご参照ください。
完了形
現在完了形、過去完了形、未来完了形、現在完了進行形、過去完了進行形など、「完了」を表す形として使われます。
例えば、現在完了形は
have + 過去分詞
ですね。
ちなみに受動態と完了形を混同する間違いもとても多いです。
形容詞的に使う
最初に書いたように、過去分詞形は「分詞」であり、形容詞なので、形容詞としての役割=名詞を修飾することができます。
分詞には現在分詞と過去分詞があり、現在分詞は動詞にingを付けたものですが、修飾する対象の名詞がその動作をするのか、されるのか(つまり能動か受動か)によって、現在分詞を使うか過去分詞を使うか、が決まります。
a smoking man(たばこを吸っている男性)
というのは、smokingという現在分詞がmanという名詞を修飾している形ですが、
これは「男性(man)がたばこを吸う(smoke)」という能動的な動作なので現在分詞となります。
a table made by my father
というのは、madeという過去分詞がtableという名詞を修飾しています。
これは「テーブル(table)が作られる(make)」という受動的な関係性のため過去分詞となります。
分詞はかなり奥が深いのでまた別記事にします。
過去形と過去分詞形の見分け方
大前提
動詞はふつうは、1節に1つだけ使われます。
be動詞と一緒に使われたりすることはないし、一つの文章に二つの動詞が存在することも無いのです。
しかし、例外があります。
例外① be動詞と一緒に使われる
これらの形は、be動詞と一緒に使われます。
- 受動態
- 進行形
二つ目の動詞があったとしても、それはホンモノの動詞ではなく、分詞修飾、つまり形容詞になっている動詞なわけです。
なので、
is developed
といった表現があったとき、
「開発した」という過去形ではなくて、
「開発される」
と読まなくてはいけないわけです。
でも、developという動詞の過去形と過去分詞形が同じ形なので混同してしまいがちなんですよねー。
例外② haveと一緒に使われる
現在完了形などの完了形は、
have + 過去分詞形
が基本ですね。
この場合のhaveは助動詞なんですが、見た目には動詞が二つあるように見えます。
受動態のときほど、動詞の過去形と間違えるケースは多くないですが、上にも書いたように、
完了形と受動態を間違えるケース
は多いです。
過去分詞形で判断するのではなく、be動詞もしくはhaveで判断するようにしましょう!
過去形と過去分詞形の使い分け方
使い分けは、まずは見分けができるようになってきたら、できるようになってくるとは思います。
ただ、やはり上記に書いた文法ルールをしっかりと理解しておくことが大前提ですね。
自分で話したり書いたりする時には、日本語の直訳で考えずに文法のルールをまず考える
もしくは見直しの時に文法のルールを思い出して判断するようにするとうまくいきますよ。
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