IELTS(アイエルツ)は単語の試験とも呼ばれます。実際に対策の勉強を始めてみると、それを実感する人は多いです。
あなたもそうではないでしょうか?
さて単語力を伸ばすにはどうしたらいいのか?
7個のステップを通して、最短で最大限の効果を出す勉強法を紹介します。
- 良い単語集をゲットすること
- 単語ノートを作ること
- 生活に組み入れること
- 試験勉強中ずっと単語は覚えること
- 何度も反復すること
- 必ず例文と同義語・類語も一緒に覚えること
- 使いこなせるようになることがゴール
下に詳しく書いていきますね。
私は、カナダで語学学校を創設し、10年間経営。カナダで初めて、日本人特化のIELTSコースを創設し、以来、1,000人以上の日本人に、対面・オンライン・通信講座を通してIELTSを指導してきました。
目次
良い単語集をゲットすること
Kumikoオリジナルの、「IELTSによく出る単語集」
まず、IELTSに頻出の単語集(単語リスト)を手に入れましょう。同義語、派生語、例文もしっかり記載されている、オリジナルの単語リストを作成しました。自信作です!
IELTSを独学で対策する方法を7日間の無料メール講座で伝授していますが、その登録の特典として差し上げている単語集です。登録は、こちらからどうぞ。

単語集の効果的な使い方も一緒にお教えしておりますよ!
オリジナル単語集を補完する、市販の単語集
市販のテキストでは、こちらがおすすめです。
Essential Words for the IELTS: With Downloadable Audio (Barron’s Test Prep)
※画像やリンクをクリックすると、Amazonの商品ページに飛びます。洋書なので、Amazonが一番手に入りやすいです。
トピック別に分かれていてとても効率的な単語集です。ケンブリッジ社の単語集もあるんですが、リストではなくて練習問題が中心になっているし、レベルが高すぎて現実的ではないので、私はあまりおすすめしません。
これは値段も安めですし、1冊買っても損ではありません。
この教材について詳しくは下のページもどうぞ。

この本を買ったら、下記のように進めていきます。
- 各ユニット最初のページにある、WordsとDefinitionをつなぎ合わせる問題をやります。
- その中から正解できなかったもの(つまり、意味を知らなかったもの)を抜き出して自分の単語ノートに書きます。(単語ノートについては下に書きます)
- 単語ノートを見ながら暗記していきます。
- 暗記が終われば、各ユニット最後のほうにある「Word family practice」の問題をやります。
- 他の問題はやる必要はありません。
単語ノートを作ること
自分のオリジナルの単語ノートを作ります。
少し小さめのB6のノートなどがおすすめです。
書き込む単語は、1番で話した単語集と、IELTSのリーディングやリスニングをやったとき、別の英語の勉強をやったときにわからなかった単語すべてです。
見開きページを使い、左側のページに単語、意味、同義語、派生語を書きます。右側のページに、辞書に書いてある例文を一つ、そのまま書きます。
意味は一つの単語につき、色々あると思いますが、とりあえず一番上のものを選ぶか、もしリーディングなどから取り出してきた場合はその文脈で一番ぴったりくるものを選びます。
例)run
1.走る
2.経営する
辞書にこう書いてあったとします。(実際にはrunにはもっと色々な意味がありますが)
もし単語集などから取り出す場合は1の「走る」を選びます。もしリーディングなどで、「経営する」の意味が前後から見てぴったりくるようなら「経営する」と単語ノートに書きます。
単語には色々な意味があることを知ってください。下のページもどうぞ。

単語ノートに書くときは、一つの単語につき一つの意味だけで大丈夫です。のちのち、同じ単語ノートに同じ単語が出てきて違う意味で書き込むこともあるかもしれませんが、それはOKです。
生活に組み入れること
単語ノートは常に持ち歩き、スキマ時間があれば眺めて暗記します。単語を覚えるのは机に向かってではなく、スキマ時間に覚えるのが一番効率が良い、という人が多いです。
あなたの生活の中で単語の暗記ができる時間は絶対にあります。
スキマ時間にさっとノートを取り出して一つでも多く暗記ができるよう、色々な工夫をしてみてください。ノートを小さいものにするのもその一つ。
スキマ時間での勉強方法については、こちらをご参照ください。

試験勉強中ずっと単語は覚えること
IELTSの対策勉強をしている期間中はずっと単語ノートは持ち歩いてください。そのうち2冊、3冊と増えてくることもあるかもしれません。
最初のうちはノートを作るだけでもすごい時間がかかってしまうでしょう。
でも、その分必ず単語力がつきます。これは保証します。
最初はきついかもしれませんが、途中からずいぶん楽になってきます。歯みがきをするように、習慣として取り入れてください。
何度も反復すること
単語は一度で覚えられる と思わないでください。
大事なことなのでもう一度言います。
単語は一度で覚えられる と思わないでください。
そんな人がいたら、天才です。
覚えたとしても、必ず忘れます。それが普通の人間です。あなたや私は普通の人間ですから、単語を覚えるのに、何度も反復しないといけないのです。
「また同じ単語が出てきたのに、意味がわからない」
ということでいちいち落ち込まないこと。「同じ単語が出てきた」と認識していることだけでも、前よりマシだと思ってください。前は、そんな単語出てきてもスルーでしたよね?認識することが、第一のステップなのです。そこから5回は反復しなければ覚えないと思ってください。
私のレッスンでも、「前回でやったこの単語の意味は何ですか?」と聞くと、「前回のレッスンでやったのに忘れました・・・」と落ち込む方がいらっしゃいますが。
「前回のレッスンから復習しましたか?」と聞くと、「いや、やっていません」もしくは「一度さらりと見たんですけどね・・・」という答えが返ってきます。
そんなもんじゃぁ足りません。
単語は5回覚えてやっと使えるようになるかどうか?それでも、触れていなければすぐに忘れます。そんなものです。
落ち込まず、淡々と単語を覚えていきましょう!
必ず例文と同義語・類語も一緒に覚えること
これは一番大事なことと言ってもいいかもしれません。単語は決して単語だけで覚えないこと。
同義語・類語(言い換え)の重要性
IELTSには同義語・類語(言い換え)が本当に大事です。リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング、すべてにおいて大事です。
リスニング=言い換え表現が質問の答えになる
リーディング=言い換え表現が質問の答えになる(本文と質問文が言い換えされている)
ライティング=言い換えをしないといけない
スピーキング=言い換えをしないといけない
私はいつもIELTS(アイエルツ)のレッスンで単語のトレーニングをするときに、「この単語の同義語は?」っと聞くのですが、
同義語は死ぬほど大事なので、死ぬほど覚えてください!
と言います。
コロケーション(連語)の重要性
連語(コロケーション)ってご存知ですか?
要は連なった語(語の集まり)なのですが、一緒に使われることが多い単語のセット、という意味でここでは使いたいと思います。
Wikipediaによると、広い意味では慣用句も含まれるということですが、私の言いたいのは慣用句ではなく、熟語でもなく、ただ単に「一緒に出現する回数が多い単語のセット」ということです。
たとえば、
fast
quick
の二つの単語はほぼ同じ「速い」という意味なのですが、
fast food
はOKで、
quick food
とは言いませんよね?
ほぼ同じ意味の単語なら、どちらを使うべきだろう?違いはあるのかな?
っていうのは、ある程度(中級以上)のレベルの方なら一度は感じたことがある疑問だと思います。
ネイティブスピーカーは、これを瞬時に判断できます。理由は、感覚です。「なんとなく、こちらが正しい気がする」ということです。これは、日本語に当てはめてみるとわかります。
犯罪を犯す(おかす)
であって、
犯罪をする
って変ですよね?
これは、「犯罪」という言葉を聞いたら「犯す」という言葉がセットとしてくる、というのを日本語のネイティブスピーカーは感覚として知っているわけです。
英語が外国語である私たちにとっては、ネイティブスピーカーが持っているその感覚を、意識して身につけていくしかありません。でもこれには時間がかかります。
IELTS(アイエルツ)のようにアウトプット能力が試される試験や、普段から正しくナチュラルなスピーキングやライティングをしたいと考えている方にとっては、このコロケーションを意識して覚えていくようにすると良いです。
そのためには、単語ノートに例文を書き、例文ごと覚えて「文章でのその単語の使われ方」を実感することが大事です。
使いこなせるようになることがゴール
このリストにある単語を覚えてきてください!
というと、
この単語知ってます。
という反応をされる方がいらっしゃいます。
それは素晴らしいことです!
でも、「知っている」ということと、「使える」ということは違うんです。
リーディングやリスニングなどで出てきたら、意味はわかる。
でも、スピーキングやライティングで使ったことはない。
それは、その単語を完全にモノにしているとは言えません。実はそういう「休眠」単語を持っている方はとても多いです!
とてももったいないです!!
まったく新しい単語を覚える!という発想ではなく、
自分の「知っている単語」を「使えるように」していきましょう。
そのために、レッスンでは単語テストを例文ごと覚えてもらい、その後のレッスンでも、
折に触れて思い出して、使うようにしてもらっています。
例えば、
provide
encourage
entitle
というような単語です。
こういう単語は、「知っているもの」という前提で、リーディングだけではなくライティング、スピーキングなどの問題の文章にも普通に使われるので、覚えていないとスタート地点にも立てない、というような状態になります。
当然、リーディングをしてもちんぷんかんぷん、何の話をしているかすらもわかりません。
さらに言えば、ライティングやスピーキングで6を取ろうと思うと、このレベルの単語は「間違いなく」使いこなせる必要があります。
たとえば、
provide 人 with 物
encourage 人 to 動詞
人 be entitled to 名詞
とか、いつも一緒に使われる前置詞や通常受動態で使われるのか、といったようなことも含まれます。
例文を作ってみるというのはとても良い練習です。
単語テストの例文を覚えるときも、なんとなく機械的に暗誦するのではなく、「自分が本当にその文章をしゃべっているつもり」で言っていただきます。
人間、イメージの力って大事なんです!
まとめ
単語力をつけるための7ステップ、もう一度書いておきます。
- 良い単語集をゲットすること
- 単語ノートを作ること
- 生活に組み入れること
- 試験勉強中ずっと単語は覚えること
- 何度も反復すること
- 必ず例文と同義語・類語も一緒に覚えること
- 使いこなせるようになることがゴール
私の意見では、覚える単語の数は多い必要はありません。ただ、上のように、最終的には「使える状態」にするまで持っていくことが大事です。それによって始めて、「単語力が上がった」と言えるのです。
IELTSの独学の対策は、まず正しいやり方を知ることと、良い単語集から!こちらから手に入れてくださいね。


「独学でIELTSの目標スコアを取る方法」では、IELTSを「独学で」勉強して結果を出す方法を具体的に解説しております。
独学のスタートにぜひどうぞ!