英語学習法

ChatGPTを使った英語学習の方法【完全版】

ChatGPTは単なる会話AIではなく、英語学習者にとって多大なメリットがあります。

私のTwitter(X)アカウントでは、たびたびAIツールを使った英語学習について情報発信していますが、大きな反響をいただいています。


Xではどうしても細切れになってしまうので、この記事でまとめます。

これを読めば、ChatGPTを使った英語学習がイチから分かりますよ!

英語学習者だけではなく、英語で海外の情報を収集したい人や、世界の人とコミュニケーションを取りたい人にもおすすめの記事です。

本記事の信頼性

「ChatGPT×英語学習」について、SNSの発信だけでなく、大学での講演、ビジネス誌で掲載された実績をもつ、私が解説します。

ChatGPTについて

ChatGPTの始め方

ChatGPTは、PCブラウザ、スマホアプリのどちらでも使えるツールです。

ブラウザのサイトを開くと「TRY CHATGPT」というピンクのボタンがあるので、そちらをクリックすると、登録の画面になります。

OpenAI ChatGPT 公式サイト:https://openai.com/blog/chatgpt/

誰でも無料で使用できますが、メールアドレスと電話番号の登録が必要です。

登録が終わると、白~い画面が現れますので、好きな指示を下部の空欄に打ち込むと、何でも答えてくれます!

ChatGPTについて知っておくべきこと

前提として、ChatGPTは米国で開発されています。したがって、英語はネイティブ英語話者と同じ能力を持っています。

私が見たところでも、ChatGPTが生成する英語において文法の間違いや不自然なところはありません。

ただ、日本語能力は英語能力には少しだけ劣ります。

有料プラン(ChatGPT Plus)では、GPT-4という、精度の高いモードを使用できます。もちろん日本語の指示文でも、かなり精度が高くなります。

では早速、このChatGPTを英語学習に役立てていく方法を書いていきますね!

  • 語彙力をアップさせる
  • 英語動画での学習
  • 本やニュースで英語学習
  • 英会話
  • 英語日記
  • TOEIC対策

これらの内容を、プロンプト(指示文)と一緒に、網羅的にまとめていきます!

語彙力をアップする

まず、自分のオーダーメイドの単語集・単語帳を作る方法です。

読んだ文章から単語集を作る

プロンプト:

この英文から使える単語を抜き出して日本語訳と一緒に単語リストを作ってください。

このプロンプトを打ち込み、取ってきた英文をコピペすると、単語を抜き出して単語リストを作ってくれます。

英語でニュース記事などを読んだら、それだけで終わらせるよりも、出てきた単語を一緒に覚えると効率が良いし、記憶にも残りやすくなります。

これはDaily Starの三苫選手に関する記事から取ってきたものです。

レベル・品詞・テーマ指定

レベル・品詞・テーマ縛りで単語集をイチから作ってもらうこともできます。

プロンプト↑

英語中級者が覚えるべき単語を20個リストアップして

プロンプト↑

便利に使える接続詞を10個リストアップして

プロンプト↑

ビジネスで使える単語を20個リストアップして

ここでは『10個』『20個』としていますが、単語の数は色々な指定ができます。

ただ、あまり多すぎる数だとコピペするのが大変だったり、途中でサーバーが落ちることもあります。

回答の後に現れる「Regenerate」というボタンを押すと、同じ質問に対する違う回答をしてくれます。また途中で止まってしまった場合は「続けて」と簡単な指示をすると、再び生成してくれます。

例文・品詞・発音記号・同義語・派生語を付け加える

プロンプトに、必要な情報を加えると、さらに単語帳が便利なものになります。

  • 例文
  • 品詞
  • 発音記号
  • 同義語
  • 派生語(同じ語幹だけど品詞が違う語)

表形式で作成してもらう

例文や発音記号などを付け加えていくと、見にくくなってくるので、表の形にすると便利ですね!

プロンプトは『表形式で出力して』と頼むだけです。

また、表形式で作成してもらうと、そのままGoogleスプレッドシートやExcelに貼り付けて、すぐに表にできますよ!

特にスプレッドシートは、スマホアプリもあるので、スマホと同期させて、どこでも単語を覚えられます。

また単語アプリなどと組み合わせると、短時間で例文つきの単語暗記カードも作成できます↓

組み合わせる

単語集を作っていく中で、上で言ったことをいろいろと組み合わせると、自分仕様にどんどんカスタマイズしていくことができます。

ポイントは、一度の指示にすべてを詰め込まず、何度かにわけて深堀りしていくことです。

ビジネスで使える、英語中級者が覚えるべき動詞を10個教えて。
 ↓
それぞれの単語に例文とその日本語訳を付けて、表形式で出力して。
 ↓
上の単語リストに、発音記号と同義語も付けて。

単語からストーリーを作ってもらう

プロンプト:

この単語をすべて使って英語のショートストーリーを作ってください

なぜストーリーを作ってもらうかというと、単語は文脈で覚えたほうが記憶に残る、からですね。

単語だけを覚えようとすると無味乾燥な「作業」になってしまいますが、ストーリーと一緒に楽しく覚えていくことができます。

応用として、これらの指示が可能です。

  • 『恋愛ストーリー』など自分の好きなカテゴリーを指定する
  • 日本語訳を付けてもらう
  • 使った単語に” “(クオーテーションマーク)を付けてわかりやすくしてもらう

動画で英語学習する

リスニング力を高める目的で、動画を使って勉強している人も多いですね。

特にYouTubeやTedといったサイトは、無料で自分の興味のあるテーマを見ることができるので、とても楽しく続けられます。

ChatGPTに動画を使った英語学習をサポートしてもらいましょう。

レベル別におすすめしてもらう

プロンプト:

英語初級者でも楽しめるYouTubeチャンネルは?

YouTubeの英語動画は、膨大な数のチャンネルがあるので、ChatGPTにおすすめを聞くと効率よく選べます。また、自分の好きなテーマも付け加えてもいいですね。

もちろん、『Regenerate』を押すと、この他にもいくつもおすすめを教えてもらえますよ!

おすすめしてもらうとき『きれいな英語を話す』という条件をつけるとベターです!日本語のYouTubeを思い浮かべていただくとわかるのですが、あまりにもスラングが多すぎると勉強になりませんからね・・・

要約してもらう

『要約』というのは、実は英語の動画を見ていくうえで、とても有効です。

『YouTubeDigest』という拡張機能を使うと、すごく簡単に動画の要約をしてもらえます。

拡張機能というのは、ブラウザで無料で使える、アプリのようなものです。お使いのブラウザの設定画面から「拡張機能」のところに行くと、追加できるようになっています。

設定画面で、要約の長さや言語も指定できるので、とても便利です↓

英語学習者は、まず動画を見て自分でいったん要約文を作ってみて、生成された要約文と比較してみる、というのがとても良い学習なりますね。

また、英語を学習するというより、海外の最新トレンド情報を収集したい人の効率化にも繋がります。

本やニュースで英語学習する

英語で本やニュース記事を読む。英語学習者のあこがれですよね。

私自身も、引きこもって1年間英語の本をたくさん読んだら英語力がグンとアップした、という経験があり、『多読』をお勧めすることが多いです。

多読に取り組む中で、「何を読めば良い?」というのは一番に出てくる疑問です。これをChatGPTにサポートしてもらいましょう。

レベル別・テーマ別におすすめしてもらう

動画と同じように、レベルやテーマを指定して、たくさんの本をおすすめしてもらうことができます。

プロンプト↑

初級者にお勧めの英語の小説は?

プロンプト↑

ファンタジー好きの女性におすすめの英語小説は?

もちろん、レベル×テーマと掛け合わせもできますよ!

概要とポイントを先に教えてもらう

プロンプト:

“Harry Potter and the Philosopher’s Stone” のあらすじを日本語でくわしく教えてください。

英語の小説を読もう!となった時に、いきなり洋書を読むと、いくらおすすめの本とはいえ、「わからないところが多すぎる!」となって挫折しやすいです。

それを防ぐ方法として、概要(あらすじ)を知っておくのはとても役立ちます。

あらすじを知っていることで、多少わからない箇所があっても推測して読み進められるんですね。

理解度テストを作ってもらう

英語ニュースは、読むだけで終わっていた人が多いと思います。しかし、テストをすることで、より理解が深まります。

正解できると、読むだけよりも達成感があり、ゲーム感覚で続けられるのもいいですね。

ChatGPTと英会話

ChatGPTを活用することで、英会話をするためのベースをしっかりと積み上げることができます。

英語チャットの相手になってもらう

プロンプト:

あなたは英語講師です。私は英語学習者です。私とチャットをしてください。会話が続くようにしてください

音声での会話が難しい人は、文字ベースでChatGPTと会話をすることで、英会話の前段階として、良い練習になります。

レッスンっぽく、しゃべりながら間違いを訂正してほしい場合は“Can you correct my mistakes while we chat?”(チャットしながら間違いを訂正してください)と頼むと、それ以降、訂正してくれるようになります。

音声英会話をする


イヤホンのマークを押すと、音声での入力・応答モードになります。

従来の「英会話レッスン」と比べると、

  • 考えながらできる
  • 気を遣わない、恥ずかしくない
  • 同じことを何度も気兼ねなく頼める
  • 24時間いつでも英会話ができる

といったメリットがあります。

よくある会話フレーズを作ってもらう

  • 挨拶のあと、何を言ったら良いかわからない
  • スモールトークがマンネリ・・・
  • お仕事で決まった場面で英語を使うことが多い

こんな人や、お悩みの解決策として、ChatGPTに「会話フレーズ」をまるごと作ってもらうと良いです。

プロンプト↑

同僚との英語のスモールトークがマンネリになってしまいます。天気以外のスモールトークの会話シュミレーションを作って

表現がとてもカジュアルで、いかにも「会社でのちょっとした会話」という感じですね!

プロンプト↑

営業の仕事をしていますが、いつも割引をお願いしてくる取引先がいます。うまく断る英語の会話シュミレーションを作って

こちらも非常に自然で、いかにもありえそうな会話内容ですね。

取引先があまりにも素直な気がしますが(笑)、『もっと取引先がねばった時の対応表現も教えてください』などと深掘りすることもできます。

瞬間英作文を作ってもらう


「瞬間英作文トレーニング」というテキストは英語学習者に大人気で、スピーキングに効果があります。

  • 学んだ文法を実際にどう使うか体感できる
  • 口に出す練習ができる
  • 瞬発力が身につく

このうち、「学んだ文法を実際に使う」というのはかなり大きなメリットだと思います。

というのも、「文法は勉強したものの、実際に使うことができない」という悩みは、講師としてものすごくたくさん聞いてきたからです。

市販の瞬間英作文系のテキストでも良いのですが、文法を学んだ後に、すぐにそれを使った文章を口に出す練習ができれば最高!

それがChatGPTを使ってできちゃいます!

英語日記を書く

英語で日記を書くのは、初心者のライティング練習に効果大です。古くから今まで人気がある学習法で、英語レッスンの宿題としても定番ですね。

週に1回長い英作文を書くよりも、スキマ時間に毎日1~2文章の日記を書くほうが継続できて、英語力アップにもなります。

お題を提案してもらう

プロンプト:

私は英語初級者です。英作文の練習をしたいです。簡単に書けるようなお題を教えて

日記を書く時の悩みの一つが、何を書くかわからないこと。特に会社員や学生などは、ルーティンの繰り返しで、毎日同じような内容になってしまうこともあります。

これだと英語の練習にならないので、ChatGPTにお題を提案してもらいしょう!

文章を添削してもらう

プロンプト:

間違いを指摘して、良い言い方があれば提案して

このプロンプトを打ち込み、書いた英文を直後に載せます。

文法間違いだけでなく、主語と変えたりなどバリエーションを付けて、自然な英語で言い換えてくれます。これを音読すると、とても良い勉強になります。

TOEIC対策をする

ChatGPTはTOEICのPart 5のような問題を作ることができます。ChatGPTの真骨頂と言えるかも?!

プロンプト↑

TOEICのような、空欄穴埋めで選択肢が4つの英語文法問題を5個作って

もちろん、数や文法項目(関係代名詞など)は色々指定できます。たくさん文法問題を解きたい人にぴったりですね!

「TOEICの問題を作って」と言うと「それはできません」と答えられることがあります。あくまでも「TOEICのような」と指示する必要があります。

応用編・英語で指示を出してみる


ChatGPTは、英語で指示を出すと、より良い回答が得られると言われています。あまり意図しない応答が返ってきた場合は、英語で指示を出すのを試しても良いでしょう。

英語学習中の人は、指示を色々と試して、良い応答が返ってくるか検証するだけでも、かなりの良い英作文の練習になります。

ChatGPTを使いこなすコツ

できるだけ具体的に

文字ということもありますし、相手は人間ではなくAI。

当然、具体的に言ったほうが、より希望に近い答えを得やすくなります。

「英語力を上げるには?」よりも「TOEIC400から800に上げるには?」のほうが、答えやすくなりますよね。

AIに対しても人間に対しても、「質問スキル」は大事!

納得いくまでやり直す

「Regenerate」というボタンは、押すたびに違う回答になるのですが、何度か押していくあいだに、より自分の希望にあった回答になることもあります。

また、ChatGPTの気分によって(?)まったく同じ質問をしても違う回答が返ってくることも多いので、時間や日を置いて、改めて聞くのも有効です。

何度かに分けて深堀りしていく

これについては「単語」の章のところでも書きましたが、1回の指示文の中にあまりにも要望を詰め込みすぎると、AIが混乱するのか、どれかをスキップしてしまったりもします。

これから精度は改善されるとは思いますが、現時点では、何度かに分けると確実です。

ChatGPTで英語を伸ばしたい人へ!

今回の内容を動画でも解説していますので、よければどうぞ!

また、すでに1000人以上が登録している無料メール講座でも、詳しく始め方を解説しています。

定期的にアップデートされた内容も配信していますので、時代について行きたい人は、ぜひ登録してください。

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他のAI英語学習ツールもSNSで発信中!

今回は、ChatGPTにフォーカスをあてて解説しましたが、SNSでは、他のAIツールに関しても発信しています。

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Xだけでなく、インスタグラムでも発信していますので、英語を効率よく伸ばしたい人は、ぜひフォローしてくださいね!

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Kumiko
カナダで語学学校を10年経営し、IELTS対策をはじめ、TOEIC、英文法、ビジネス英語、翻訳、通訳、英会話などさまざまなコースで指導してきました。明日香出版社よりIELTS対策本を出版予定。詳しいプロフィールはこちら
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