英語勉強法

ディクテーションとは?英語スパルタ校長が効果的なやり方とコツを解説【完全版】

ディクテーション

英会話の講師に「ディクテーションは聞き取り力向上に効果的だよ!」と言われたけど、実はどんな勉強法なのか、よくわからない・・・

ディクテーションをしばらくやっているけど、あまり効果が出ている気がしない・・・

そんな方へ向けた記事です。

私は、カナダで語学学校を創設し、10年間経営。英会話、ビジネス英語、TOEIC、IELTS、英文法、翻訳、通訳などを教えてきました。またネイティブ講師、日本人講師(延べ50人以上)のトレーニングや教材開発を行ってきました。もちろん、ディクテーションも、たくさんの方に指導してきました!

 

英語のディクテーション勉強法とは

ディクテーションって何?の説明

ディクテーションって何?

ディクテーションは、日本語でいうと「書き取り」です。英語の音声を聞きながら、聞こえてきたものを、一言一句書き取っていくわけです。「文字起こし」とも言えると思います。

一言一句、書きとる、というのは簡単なようでいてなかなか難しいです。

どんな人に向いている?

実際にやってみると、よくわかりますが、ものすごく時間とエネルギーを消費する勉強法ですので、基本的にド根性!体育会系!の人に向いています。

また、座学でしかできない勉強法なので、ある程度まとまった勉強時間を日常的に確保することができる人。

あとは、書いたり赤字で添削をしたり、といったことがあまり苦にならない人(ノートを取ったり、手帳を書いたりするのが好きな人)、マメな人が良いでしょう。

逆に、私も含め、極端な面倒がりや文字を書くのが面倒と感じる人、ちょっとした隙間時間で英語学習を無理なく続けていきたい人などには、正直、あまりお勧めできないです。

ディクテーションの効果

ディクテーションの効果

リスニング力アップ

ディクテーションの効果として一番大きなものは、確実にリスニング力がアップすることです。

リスニングが苦手な原因というのはいくつかありますが、リスニングが出来なくて後でスクリプトを見ればできる、という場合は、耳で聞こえている英語と目で認識している英語とのギャップがある、ということになるので、ディクテーションが効果的です。

時間と労力をかけても、このディクテーションを続けていくと確実にリスニング力がアップしますので(それはもう面白いほど)、リスニングが苦手な方 や初心者の方には、非常にお勧めです。

その他の効果

リスニング力以外に、下記のようなスキルへの効果が期待できます。まぁ、これらはすべて相互作用がありますし、これらが合わさってリスニング力が伸びる、とも言えますね。

文法

なにせ、一言一句なので、冠詞や前置詞などの細かいところも含めて、ルールが自然に身につきます。

また、細かいところに意識が向きやすくなるので、文法が極端に苦手な人にも良いですね。

文法のルールを知ってはいるけど、なかなか実践できない、という人にもおすすめです。

構文

文法と通じるところがありますが、主語と動詞などの英文の構造を理解できるというのがありますね。

特に、どんな動詞が目的語を取るのか、受動態になるのか、など、もちろん文法上のルールはあるのですが、そういった規則を勉強するのが苦手だったり、覚えきれなかったりする人はもちろん、文法は理解したけど、いまいち実践できないという人には、文章まるごと書きとる、というこの勉強法は最適です。

文法も構文も、多読などの大量インプットをすれば自然と身に付くものなのですが、これには1年単位での期間が必要なので、ゴリゴリやって早回ししたい人にはこのディクテーションやシャドーイングをお勧めしています。

英文の発音のされ方を学べる(リンキングやイントネーションなど)

上でも書いたように、日本人の多くが「聞き取れない」と感じる理由の一番大きなものとして、耳で聞こえている英語と目で認識している英語とのギャップがある、というのがあります。

このディクテーション学習法では、耳で聞いたものを文字に起こす、という作業を通して、目でしか認識していなかった単語が、実際にどういうふうに発音されるのか、ということを体感することができます。

また、リンキング(単語と単語がくっついて発音されること)がわからないと、絶対に書き取りはできないため、こちらにも意識を向けることができます。

リンキングの説明を、画像にしてみました。↓

英語のリンキングの説明

このリンキングというのは、日本人の学習者にとってけっこうクセモノで、これが原因で聞き取れていないことはかなり多いです!

単語(スペルを含め)

「スペルを含め」とありますが、「書き起こし」なので、スペルのほうが主に効果は高いですね。

でも、ディクテーションの前に精読をやるので、おのずとインプットは増え、単語の数は増えるということはあります。

ただ、単語を増やしたいという考えではディクテーションはやらないほうが良いです。下で書きますが、ディクテーションに使う教材は自分が知らない単語がたくさん記載されているものは(自分のレベルより高いということなので)お勧めしません。

どれくらいで効果が出る?

この勉強法は、というより、英語のどんな学習法も同じなのですが、1日やったくらいじゃ効果は出ませんので、毎日30分×3か月は続ける必要があります。

時間がある時にちょっとやろうかな、というようにスポット的にやっても効果が薄いので、毎日やってくださいね。

そのため、ディクテーションを始めようとなったら、まずはしっかりそのための時間を1日のルーティンの中で決まった時間に確保する、ということをやってください。

これは「環境整備」と私は呼んでいますが、はっきり言って、英語を続けていく上で最重要と言っても過言ではありません。これについて、詳しくは下記の記事をご参照ください。

英語を続けるコツ
英語を続けるコツは、一つだけ(モチベーションは必要なし)英語学習をなかなか継続できないと悩んでいませんか?人間の脳の仕組みを利用して、合理的にラクに英語を続けていきましょう。カナダで語学学校を10年経営、5千人以上を教えてきた私が「今度こそ英語を続ける」具体的な方法を解説します。...

 

ディクテーション学習に必要なもの

対策で具体的にやること

ディクテーションをするにあたって、下記のものを用意しておきましょう。

教材

ディクテーションの教材の選び方とおススメの教材を、この記事の最後にまとめていますので、ご参照ください。

音声プレーヤー

これは、教材の音声の形によると思います。CDであれば、CDプレイヤーやCDが再生できるPCが必要ですね。

今はデータ配布の形が多いですが、その場合はPCやスマホで再生できますね。

ディクテーションは、何度も止めたり再生したりといった作業が必須なので、私はスマホをお勧めしたいです。つまり、教材がCDであったとしても、それをデータとして保存してスマホで再生できるようにする、ということですね。

紙やノートなど

これはどちらでも良いです。個人的には、ノートって勿体ないような気がするのでチラシの裏なんかがお勧めですが、ノートに努力の跡が残っていくのが好きな方も居ます。

これは本当に好みなので、どちらでも。

黒のペンと赤のペン

黒のペンで書き取りを行い、赤のペンを使って答え合わせをしていきます。

例えばIELTSなどの手書き試験を控えている方は、速く書く練習を同時にするために、鉛筆やシャーペンなどを使っても良いですが、普通は手が疲れないように、書き味の良いペンを使うことをお勧めします。

ディクテーションの具体的なやり方

ディクテーションの具体的なやり方

1、音声だけ聞く

まず、音声だけ聞いて、もし内容についての質問(理解度チェック)などがある教材であれば、それに答えます。

この時、スクリプト(台本のこと。音声の内容を書いてある英文)を読まない状態で行います。

つまりざっと内容を理解するということです。

これには目的があり、

・会話の状況だったり、リスニングのテストはだいたいそういう形式なので慣れておく

・緊張感をもつ

ということがあります。

精読・精聴は大事なのですが、緊張感をもった一発勝負の練習もしておかないと、いざという時にうまく聞き取りができなくなってしまいます。

2、精読する

実はディクテーションにはいくつかやり方があるのですが、私が絶対におススメしたいやり方が、実際に「書き取り」を始める前に、必ずその文章の意味を理解しておいてほしいです。

私の意見では、意味がわからないまま書き取り作業をやっても、効果が半減します。必ず先に精読をやっておきましょう。

精読というのは、辞書やネットでわからない単語や表現を調べたりしながら、文章の意味を完全に把握することです。

最後に日本語訳があればそれと照らし合わせて、文法や表現などでわからない箇所はすべてクリアにしておきましょう。

3、ディクテーション開始

①と②の下準備が終わったら、いよいよディクテーションの開始です。

音声を流しながら、黒ペンで紙に書き取っていきましょう。

とにかく書きなぐる、という感じです。

ここでやりがちなのが、単語一つ一つで止めてしまうこと。書き取れなかったとしても、その分のスペースを空けておき、最低でも一文章の単位で行いましょう。

最初は全然聞き取れない&書き取れなくて泣きたくなると思います。でも、とりあえず最後までやりましょう。

そのためにも、教材は適切な長さのものを選ぶのがとても大事です。

最後までやったら、また最初に戻ります。

2回目以降は、前までに聞き取れなかった箇所を中心に、つまり穴を埋めていくような形で書いていきます。

これを、穴を埋め終わるまで繰り返します。

しかし、多くても5回くらいにとどめましょう。あまり多すぎても、疲れるだけで意味がありません。実際にやってみると、5回でもへとへとになると思いますよ。

4、答え合わせ

赤ペンを使い、答え合わせをしていきましょう。教材に付属しているスクリプトを使用して、自分が書いたものに赤ペンを入れていきます。

思ったより、間違いが多いな!

と思うはずです。

冠詞や前置詞、スペルなど細かいところにも気を配りましょう。私がレッスンでディクテーションをやると、だいたい見逃している箇所が5か所くらいありましたので、自分でやる場合は、必ず2回は見直してください。

5、再度聞く

再度、音声を流して聞いていきましょう。この時、スクリプトではなく自分の赤ペン入りの解答を見ながら聞きます。

特に赤ペンが入っている箇所に集中して聴いてください。

「自分は、なぜここで間違ったのか?」

ということを分析してみてください。

発音があいまいな単語などは別途ノートに書きだし、しっかりと覚えていくと良いですね。

このステップ5については、机に向かう必要はなく、スキマ時間での学習も可能です。下記の記事もご参照ください。

忙しい社会人は隙間時間で英語を学習しよう【継続の唯一の方法】フルタイムで仕事していたり学生だと「英語は時間ができたらやろう」と思っているだけで始められなかったりすぐに挫折します。英語学習は机に向かってやるものだと思っていると続けられません。この記事では私が実際にやり、効果が出たスキマ時間学習について具体的に紹介します。...

ディクテーションのお勧め教材

ディクテーションのお勧め教材

ディクテーションで使う教材の選び方

難しい教材を選ばないこと

決して自分のレベルより難しい教材は選ばないこと!これは大前提です。

パッとページを見て、「簡単だな」と思っても、ディクテーションは負荷が高い勉強法なので、けっこう大変です。やりにくいものだとすぐに挫折してしまいます。

初級者でディクテーション初心者は特に、記載されている英文が「パッと見て意味がわかる」ということを大事にしましょう。

1回分が短め

ディクテーションはとにかく時間・エネルギーを消費する勉強法なので、おっくうになってしまいがち。毎回やるたびに1時間も2時間もかかっていては、絶対に続きません。

英語は続けないと意味がないので、まずは続けることを第一優先に考えましょう。

そうすると、やはり1回分が短めで、1日に割く時間としてはとして30分くらいが一番良いです。

1回分を半分ずつなどにしても良いのですが、やはり1回分をやるほうが達成感がありますよね。この達成感も、続けるための重要な要素です。

下記に、おススメ教材を具体的に紹介していきますね。

お勧めの教材【初級者向け】

みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング

これは私が色々なところでお勧めしている教材です。

なんといっても、シンプルなところが良い。

そして、1回分が短いという条件も満たしています。個人的にはとても丁度良い量。

ハイパー英語教室中学英語長文

これもちょうど良い量です。上の「みるみる」より少し易しめですね。

解説が非常に詳しいので、初級者の独学に最適。

※ディクテーションのページがあり、空欄の穴埋めになっていますが、これは無視して、前文の書き取りを行うことをお勧めします。

お勧めの教材【中級者向け】

All In One

すごく地味な本ですが、解説も充実していて、文法別になっているのもポイント高い。

内容がビジネス・時事系なので、上の「All In One」より若干難しめかも。

お勧めの教材【中上級~上級者向け】

中上級になってくると、YoutubeやTedなど、普通にネイティブも視聴するような(つまり英語教材ではない)動画や音源を使ってディクテーションができます。

特にTedは、スクリプトが英語と日本語、高い確率で両方ついていますし、何よりたくさんの知識が得られるのと、世界基準のプレゼンのやり方を学ぶことができます。

プレゼンをやることは無い、という人でも、普通の英会話でも説得力のある話し方、話の組み立て方を体感することができます。

アプリもありますので、スマホでディクテーションしやすいですよ。

Ted Talks

このような動画を使う場合でも、易しめのレベルで短いものを選ぶことを心掛けてくださいね!

 

ABOUT ME
Kumiko
Kumiko
カナダで語学学校を10年経営し、IELTS対策をはじめ、TOEIC、英文法、ビジネス英語、翻訳、通訳、英会話などさまざまなコースで指導してきました。現在はその経験を活かし、オンラインで英語独学法を発信。