英文法

接続詞を制する者は英語を制す!すぐに実践できる正しい使い方

実は、接続詞って、あいまいな捉え方をしている人が多いんですよね…

接続詞って何ですか?と聞いても、 答えられる人は少ないかもしれません。

「andとかbecauseなんてノリで使っている」

「なにか間違える要素ある?簡単でしょ?」

こんな声が聞こえてきそうです。

しかし、接続詞をあいまいに使っていると、何となく日本語の直訳のような、あか抜けない文章をずっと書いたり話したりすることになります。

よくある間違いを、ここらでクリアにしておきましょう。

この記事を書いた人

アカデミックのライティングにも使える、正しい接続詞の使い方を説明しているので、最後までお読みください。

接続詞とは

接続詞とは、

and / because / if / while / whereas / but

などの語で、文章の中で節と節をつなぐ役割を果たします。

節とは

節というのは、2語以上の意味のかたまりをなすもので、少なくとも「主語と動詞」は必ず入っていなければいけません。(命令文などの例外をのぞく)

この主語と動詞というのは、品詞分けをするときに「SV」というように表現されます。

S=主語

V=動詞

このSVだけで節や文章を作ることはできます。

I walked.(私は歩いた)

みたいな文章ですね。

この場合、I が主語で、walkedが動詞です。

実際にはもっと長い文章もあるのですが、すべてはこのSVに目的語、補語、修飾語などがくっついていく形になります。

SVOOとか、SVOCとか聞いたことがありますよね?

これは「文型」と呼ばれるもので、全部で5個あります。この5つの文型のどれかを使って、「節」を作ります。

節と節をつなぐのが接続詞

節は1つでも文章になりますが、1つの文章に2つ以上の節を使うこともできます。

その時に登場するのが接続詞です。

節① I went home(私は家に帰った)

節② I ate dinner(私は夕食を食べた)

という二つの節があります。

この二つはそれぞれ、1つだけでも独立した文章になります。そして、二つをつなげて1つの文章にすることもできます。

「私は家に帰り、夕食を食べた。」としたい時は

I went home and I ate dinner.

というように、接続詞andを登場させて、この二つの節をつなげるわけですね。

普通は、このようにつなげた時に、”I”が重複するので、二つ目の”I”は省略します。

I went home and ate dinner.

日本語だと「私は家に帰った、夕食を食べた。」みたいな感じで「、」(点)だけでつなげてもそれほど違和感がないため、英語でも

× I went home, ate dinner.

みたいな感じで、接続詞を省略して、文章を書く人がわりと居るんですが、英語では、必ず接続詞が必要ですので!

英語は、そこらへんは厳密なのです。

 

接続詞と接続副詞の違い

この間違いは本当に多いです・・・!

大事なことは、

接続詞=節と節をつなぐもの

接続副詞=文章と文章をつなぐもの

という認識です。

これについては、下記の記事で詳しく書いていますので、ぜひご一読ください。

butとhoweverの違いについてわかりやすく解説butが「しかし」でhoweverが「しかしながら」でしょ?と思っていませんか。実はこの二つには文法上の大きな違いがあるのです。意味の違いは、実はありません。どちらも「しかし」です。...

 

つなぎ方を間違う

接続詞は「一つの文章の中で」「節と節をつなぐ」という役割と言いましたが、このつなぎ方は2種類あります。

  1. 等位接続詞
  2. 従属接続詞

①等位接続詞は、節と節を「対等の関係でつなぐ」

②従属接続詞は、「メインの節とサブの節の関係になる」

という違いです。

等位接続詞(対等の関係)の例

Garry arrived and we started the game.
ゲイリーが到着して、我々はゲームを始めた。

この場合、andが接続詞ですが、Garry arrivedという節と、we started the gameという節はお互いに独立しており、接続詞によって単純に二つ並べられただけです。

どちらの節のほうがメインで言いたい、ということはありません。

従属接続詞(メインとサブの関係)の例

When I came back, he was watching TV.
私が帰ってきたとき、彼はテレビを見ていた。

この場合、whenが接続詞ですが、メインに言いたいことは「彼はテレビを見ていた」であり、「私が帰ってきたとき」というのは意味を加えるだけの役割です。

この節の単体だけでは意味がほとんどありません。

whenのような接続詞が含まれる節は従属節(じゅうぞくせつ)と呼ばれ、もう一つの節のほうは主節(しゅせつ)と呼ばれます。

まさにメイン(主)とサブ(従属)ということですね。

サブである従属節が文頭に来る場合は、従属節と主節の間にコンマが入るのが普通です。

従属節が主節の後に来る場合は、コンマを入れずにそのまま続けて書きます。

(従属節ー主節)
When I came back, he was watching TV.

(主節ー従属節)
He was watching TV when I came back.

 

従属節をいつも先に持ってきてしまう

主節はメインであり、従属節はサブである。主節が主に言いたいことで、従属節は説明を加える役割ということでした。

英語の文章の順番は、普通は「①主節→②従属節」となるのです。メインが先で、サブが2番目。

つまり、

主節 → 従属節
He was watching TV when I came back.

という順番になります。

従属節 → 主節
When I came back, he was watching TV.

という順番でもまったく文法的には間違いではないですが、実はイレギュラーなのです。

「メインが先で、サブが次。」

考えてみれば、それはそうでしょ!ということなのですが、これは日本語の影響で、けっこう従属節から始めてしまいがちなのです。

私が帰ってきたとき、彼はテレビを見ていた。

日本語ではこれが自然であり、

彼はテレビを見ていた、私が帰ってきたとき。

とは言いませんからね・・・。

しかし英語では逆が自然ですので、あまり考えずに、常に従属節のほうから英語の文章を始めるクセがある人は、ご注意ください!

 

接続詞のちょっとしたルールに気を配るだけで英語が見違える

何も考えず、ノリで接続詞を使っていた人は多いと思います。

しかし、この記事に書いたルールはほんのちょっと気を配るだけのことなので、今日から少し気を付けてみてください。

かなりの違いを出すことができますよ・・・!

接続詞は、奥が深い。

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カナダで語学学校を10年経営し、IELTS対策をはじめ、TOEIC、英文法、ビジネス英語、翻訳、通訳、英会話などさまざまなコースで指導してきました。著書『スピーキング攻略・IELTS英単語』『独学で英語を話せるようになった人がやっていること』詳しいプロフィールはこちら
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