IELTSライティング(Writing)

IELTSライティングの時間短縮方法8つ!【効果は実証済み】

ライティングの時間が足りない・・・!

IELTSの受験者が必ず直面するこの問題。1時間で400語書けというのですから、かなりキツイ。

そして、時間が足りない=語数(文字数)が足りない状態で提出すると、1.0~1.5ほどの減点となることが多く、スコアに実力が反映されません。

語数が足りない状態で提出することだけは避けたいです。

でも、どうすれば良い?

この問題に対する私の解決案を8つ書いていきます。

  1. インプットを増やすこと
  2. 練習問題をこなすこと
  3. 最初は測る時間を多めに。徐々に縮めていく
  4. アウトラインをしっかり練る
  5. 定番の理由付けをある程度決めておく
  6. 具体例は、2ステップのみでシンプルに
  7. 具体例の対象も定番を決めておく
  8. イントロ・結論や各パラグラフの書き出しを定番化しておく

私自身が実践して効果があったのはもちろん、私の生徒様にも繰り返し言っている方法で、

実践した方は、徐々にライティングを時間内に収められるようになっています。

本記事の信頼性

ライティングの時間制限に苦しんでいるあなたも、この8つの解決策を実践してみてください。

インプットを増やすこと

ライティングの場合、「とにかく書くこと=アウトプット」が、一番の解決法となりがちですが、

一番の解決法はアウトプットではなく、実はインプットです。

この場合のインプットは二つに分けられます。

1、たくさんの意見に触れる

ネタが思いつかない!!という方が多く、上級者でもかなり困っている方が多いです。

ネタさえ思いつけば、時間内に書けるのに・・・

ネタさえ思いつけば、英語だってうまく使えるのに・・・

このような悩みが多いです。

ネタ不足の悩みを解決するには、「いろんな意見に触れること」もう、これしかありません。

しかし日本人特有の考え方と欧米の考え方は、ときに大きく異なるので、ぜひぜひ英語の意見を取り入れるようにしてください。

欧米の考え方を身に着けておかないと、たまに問題文さえも「何を言ってるの、これは??」となってしまいます・・・。

お勧めはやはりTedです。日本語字幕もありますので慣れるまではそれで。

まずは1日1個、興味のあるものを観るようにしてみましょう。

「これはIELTSに出るジャンルかどうか?」などと深く考えずに。慣れてきたら英語字幕にしてみましょう。

Podcastもあるので、通勤時間など、隙間時間にも学習できます。

2、多読をする

やはり良いライティングをするには、たくさん読むことは欠かせません。

ライティング能力全体に効果がありますが、もちろん書くことができるようになってきたらスピードも速くなるわけで、時間短縮にも効果があります。

日本語でもそうですよね。たくさん読む人ほど、書くこともうまい。

なぜかというと、単語や文法、言い回しといったものが「カタマリ」で頭の中にストックされて、読めば読むほど何度も同じ言い回しに出会うので綺麗に整理整頓されて引き出しに収納される、というイメージです。

それを必要に応じて引っ張ってくることがスムーズにできるようになります。

こちらの動画では、多読の効果についてお話していますので、参考にしてください。

練習問題をこなすこと

やはり、これは必須なのかなと思います。

しかし、多くの方が誤解しているのが、「とにかく問題の数をこなせば、慣れてきてどんな問題にも対応できるようになる」ということです。

これはかなりの間違いです!

練習問題をこなすことには、二つの条件があります。

1、ある程度書ける状態になっていること

当講座でいう「ストラクチャー」

つまり、ライティングの「型」が安定して間違えずに書けるようになっていることが、最低条件です。

間違った状態のままでいくら問題の数をこなしても時間の無駄どころか、逆効果になることさえあるでしょう。

2、一つひとつの問題に対してしっかりと復習をすること

こちらも1と同じ意図ですが、自分の間違いをしっかりと振り返り、それを次回に活かしていく、というプロセスが必要です。

そうでないと間違ったまま覚えてしまうことになり、本番で同じ間違いを繰り返してしまうなど、逆効果になる可能性があります。

つまり、型が出来上がっている状態で、一つひとつを噛みしめながらこなしていくのであれば、練習問題をとにかくこなすことの意義が最大限に発揮できます。

そのどちらも満たしていない状態で、とにかく本番まで時間がない!ということであれば、一つひとつの問題に対してきちんと書いていくのではなく、アウトラインだけ作るのも一つですよ。

最初は測る時間を多めに。徐々に縮めていく

最初は、1時間20分を測り、絶対にそれ以内に収めます。

そして、だんだん1時間15分⇒1時間10分と測る時間を変えていきます。

練習における「制限時間」の意義というのは、「間に合うか間に合わないか」のギリギリのところで馬力が出ることにあるかな、と思います。

1時間では到底間に合わない、2時間くらいはかかってしまう、という方も多いです。

特に英語の中級者くらいの方ですが・・・。

そういった場合、あまり馬力はでず、逆にあきらめというか、絶望感のほうが先に来てしまい、制限時間があまり意味をなさなくなってしまいます。

「どうせ時間には間に合わないし・・・」と無意識にでも考えてしまい、時間が無制限にかかってしまう、ということですね。

しかし、時間を意識しておくことはどうしても必要です!

2時間を過ぎてしまうと、本来の1時間以内に収めることがあまりにも難しくなってしまう。

タイトルには「1時間20分」と書いたのですが、まずは今自分がかけている時間マイナス10分、から始めてみましょう。

例えば、いま2時間かかっている方は、1時間50分から始めます

そして、次の時には、1時間45分。

その次は、1時間40分と縮めていきましょう

決して無理せず、できそうかなと思った時だけ縮め、もししんどければ次も同じ制限時間でやりましょう。

それを1時間になるまで地道に続けていきます。

アウトラインをしっかり練る

アウトラインは軽視している方が多いのですが、これに時間をかけることが実は近道だったりします。

いま、アウトラインを作るのにかけている時間が、12分未満の方で、

  • 時間が足りないと悩んでいたり
  • 本文を書き始めてから書く内容に悩んでいたり
  • 大幅に書き直したり
  • アウトラインと違うことを本文に書いたり

などを、していないでしょうか?

その場合は、断言しても良いのですが、アウトラインの練りが足りません!!

アウトラインを最大12分かけて書き、具体例も含めてすべての内容を書いておき、本文を書き始めてから「内容」については悩むことがないようにしてください。

悩むのは「英語」についてだけ(単語を何にするか、文法はどうするか、など)にしておいてください。

「アウトラインが足りない」というと、すべての文章を英語で書いて・・

というようなものを作る方も多いです。

ですが、そうではなく、アウトラインはあくまでも「メモ書き」であり、箇条書きや単語レベルで書くことにとどめてください。(そうじゃないと、アウトラインの意味がないですから・・・!)

定番の理由付けをある程度決めておく

新たな問題に直面するたびに、「どんな理由にしよう・・・」と悩みに悩む、という方は多いと思います。

そこで、だいたい自分の書きやすい分野に「持ってくる」ということをある程度決めておくと良いです。

ある程度、というのは、どうしても例外はあり、こじつけしづらいこともあるからです。

一番のお勧めは、「お金」です!

お金はどのような局面・トピックにもかかわってくる問題であり、あなたもきっとお金にはある程度かそれ以上の関心はあることでしょう。

誰もが程度にかかわらず、常にお金のことは考えながら生きているものです。ですのでお金についての理由というのは結び付けやすい。

例えば・・・「テクノロジーは人々の生活を改善したのか?」という問題で、

「良くした!なぜなら・・・」という理由を考えるなら、

  • ATMでどこでもお金が引き出せる
  • ネットにより在宅仕事が可能になった
  • ネットにより経済が発展した国もある 

色々考えられますね。

何を言われてもお金につなげる!と考えておくと自分の発想のきっかけができるので、少なくとも「うーん、何を言えばいいかまったくわからない・・・」というようにゼロの状態でずっと悩む、ということがかなり防げるかと思います。

また、自分の仕事など得意な業界から常に発想する、というのも一つですね。

お試しください。

具体例は、2ステップのみでシンプルに

  1. 自分の主張を実践している例
  2. その結果

具体例は、上記の2ステップのみでシンプルに発想していきましょう。

具体例を書いてください!というと、「具体例がなかなか思いつかない・・・」という方が割と多いのですが、具体例は理由を考えるよりもずっと簡単なのです。

もちろん本当のことである必要はなくでっち上げで良いのです。

例えば『子どものしつけは○○であるべきだ!』という主張ならば、

① 私の友だちの子どもは○○のようにしつけをしており(自分の主張を実践してる例)

② とても良い子に育っている(その結果)

というように書けば良いのです(この文章はわかりやすくするために単純化しており、実際にはもっと具体的に書いてほしいのですが)。

逆に、凝ったものを書こう、いつもと違ったものを書こう、と思ってしまうと、自分の主張から具体例がずれてしまったりします。

ここは時間を省略するためにも上記の2ステップに沿ったものを常に書くようにしてみてください。

具体例の対象も定番を決めておく

具体例の対象は、友達の例、とある国の例、統計データなど、これも定番を決めておきます。そして、それらの英語で迷わないようにします。

こちらも引き続き、「決めておく」という話です。

試験までに何回も本番形式の練習をするとしても、できるだけ早い段階で自分の定番を決めてしまい、何度も同じことを書いていくことで定着させていきましょう。

添削をしていると、課題ごとに新しい表現を使って書いてこられる方もいるのですが、本番は1回きりですので、そんなバリエーションを持っている必要はないのです。

例えば友達の例であれば、
one of my friends was…のようになりますが、「friendだっけ?friendsだっけ?」と迷わなくてすむように。

統計データであれば、
statistics show that…これも「statistic? statistics? show? shows?」みたいに迷わなくてすむように。

何度も同じものを繰り返し使い、すらっと出てくるようにしておけば、それだけで時間の短縮です!!

イントロ・結論や各パラグラフの書き出しを定番化しておく

これも「決めておく」シリーズの一つですね。

練習の時に色々変えるのではなく、自分の中での定番を決め、何度も練習の時に書いて記憶を定着させてしまいましょう。

ここでいう、決めておくは、これらのような表現のことです。

イントロの
“there are a number of people talking about…”
と主題を切り出す箇所や、

結論の
“In conclusion, “
というような書き出し、

パラグラフの書き出しの
“On the one hand” “On the other hand”

IELTSでは暗記した文章は減点になってしまうため、決めておくといってもこれくらいの量にしておきましょう。

これでも自分の中でがっちりと定番になって何も考えずにすらすらと書けるようになっておくだけでずいぶん時間の短縮になります。

ついでに言うと、使う接続副詞も決めておくと良いですよ。

2パラ目の具体例を書くのは、”In fact”と”For example” でいこう

3パラ目で話題を切り替えるときはFurthermoreでいこう

接続副詞は、使う場所と一緒に何を使うかまで決めておくと迷いやスペルミスも無くなります。

そして「接続副詞の使いすぎ」も防ぐことができますのでとてもお勧めです!

「決めておく」系の対処法に疑問を持つ人もいて、「色々なバリエーションを披露しなくて良いんですか?」と聞かれますが、上にも書いたように、本番は一度切りなので、自分でベストなものを決めておく、という意味です。

もちろん一つのエッセイの中で、Furthermore ばかり使わないように「ここでは、Moreover を使ってここでは、Furthermore を使おう」という意味でのバリエーションは必要です。

決めておくことで、逆に「偶然に」同じものを繰り返し使ってしまったりといったことが防げますよ。

IELTSライティング時間が足りない8つの対策

  1. インプットを増やす
  2. 練習問題をこなす
  3. 最初は測る時間を多めに。徐々に縮めていく
  4. アウトラインをしっかり練る
  5. 定番の理由付けをある程度決めておく
  6. 具体例は、2ステップのみでシンプルに
  7. 具体例の対象も定番を決めておく
  8. イントロ・結論や各パラグラフの書き出しを定番化しておく

時間の短縮には色々な側面があり、色々な対処法があるので、どれか一つだけではなく、全て試してみてください!

例えばインプットを増やす、というのは英語力そのものを上げることで英文を書くスピード自体を上げることですし、「決めておく」系の方法は、労力を物理的に削減するもので、今すぐ実践できます。

多くの方は「英語力が上がらないと時間は縮まらない」と考えていますが、それは完全なる間違いではありませんが、正しくないこともあります。

IELTSライティングの全体対策についてまとめている記事は、下記を参考にしてくださいね。

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Kumiko
カナダで語学学校を10年経営し、IELTS対策をはじめ、TOEIC、英文法、ビジネス英語、翻訳、通訳、英会話などさまざまなコースで指導してきました。明日香出版社よりIELTS対策本を出版予定。詳しいプロフィールはこちら
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