job, office, work, company・・・
日本語にすると、「会社/仕事」ってなるので、間違う(ごっちゃにする)人が多いです。
というか、あまり意識せず、すべてに”company”を連発しているケースもありますね・・・
英語では、それぞれ違う意味を持つ単語なので、面倒ですが、使い分けを意識していきましょう。
この記事では、初級の人でも理解しやすいように、重要な違いだけ説明しますね。
本記事の信頼性
なぜ日本人が間違うのか
「英語の単語A=日本語の単語A」というように、常にイコールで結べたらラクなのですが、特に英語と日本語では概念というか文化が違いすぎるので、「ずれ」が起こります。
例えば、魚の名前は無数にある日本語ですが、英語ではほとんど分けられていないとか、
英語ではチーズは種類によって違う呼び方をするのに、日本語ではほとんど分けられていないとか。
そして日本語では「仕事」の一言で済まされることが多い、こんなシチュエーション。
1、仕事は何してるんですか?
→ What is your job? / What do you do?
2、仕事へは電車で行きます。
→ I go to (my) work by train.
3、どこで仕事してるんですか?
→ Where do you work? (動詞)/ Where is your work?(名詞)
4、仕事は朝8時に始まります。
→ I start working at 8 am. (動詞)/ I start my work at 8 am.(名詞)
1番を、What is your work? とか、
2番を、I go to my company.
って言っちゃってたー!という人は多いのではないでしょうか。
それぞれの単語の意味を詳しく見ていきます。
jobの意味
“job”は、日本語にすると「職業」であり、日本語の「仕事」の訳としては使えないシチュエーションが多いです。
しかし、「仕事は何してるんですか?」のように「職業」にフォーカスを置きたい場合は使えます。
◯ What is your job?
× I go to my job by train.
× Where do you do your job?
× I start my job at 8 am.
workの意味
“work”は名詞として使うときは「仕事をすること・仕事をする場所」とした、ぼんやりしたおおざっぱな意味を持っており、一番使える範囲が広いかもしれません。
基本的に、数えられない名詞として、無冠詞(冠詞を付けない)・単数形で表現します。
schoolが無冠詞で使われると「勉強するところ」を意味するのと同じです。
仕事へは電車で行きます。
→ I go to (my) work by train.
どこで仕事してるんですか?
→ Where is your work?
仕事は朝8時に始まります。
→ I start my work at 8 am.
これらの「仕事」は厳密には「職場」だったり、単に「仕事をすること」を表したいときに使いますので、名詞としてのworkがぴったりきます。
“work”は下記のように動詞としても使えます。
どこで仕事してるんですか?
→ Where do you work?
仕事は朝8時に始まります。
→ I start working at 8 am.
この場合、いつもの「習慣」を表したいので、動詞は現在形で使うのがポイントです。
officeの意味
仕事へは電車で行きます。
→ I go to (my) work by train.
上の文章を
I go to my office by train.
と言っても良いのですが、
“office”は、数えられる名詞であることからもわかるように、とても具体的な形をもったものとしてとらえられます。
毎朝行く、広い意味での「仕事」ではなく、単に「オフィスに行く」だけで、仕事をするかどうかは含んでいません。
目的地として言っているだけということになります。
I went to New York last year.
(去年ニューヨークに行きました)
といった文章のような、目的地を表しているノリです。
「Where is your office?」と言った場合には、「officeという形を持ったものが、存在する」ということがお互いに了解していることが前提です。
つまり、オフィスの話をしていないのに、いきなりそういう質問をするのもおかしいですし、オフィスで働かない職業例えば飲食店や工事の仕事などには使えませんし、在宅の仕事などにも使えません。
companyの意味
サラリーマンが多い日本ならではとも言えるかもしれませんが、「仕事に行く=会社に行く」というように認識している人が多いです。
なので、「仕事=会社へ行く=会社で働く」と(無意識に)イコールで結んじゃってるのですね。
実際に下記の文章も、
仕事は何してるんですか?
=会社は何ですか?
仕事へは電車で行きます。
=会社へは電車で行きます。
どこで仕事してるんですか?
=会社はどこですか?
仕事は朝8時に始まります。
=会社は朝8時に始まります。
と、置き換えることができます。
英語圏では、仕事は職業なのであって、決して会社名ではないので、文化だなぁと思わされます。
例えば、仕事は何してるんですか?と日本で聞いたときに「会社名」を答える方は多いですが、これは英語圏ではあまりありません。
英語では、
I work as a consultant.
コンサルタントとして働いています
I sell cosmetic products.
化粧品の営業です
のような答えが返ってくるでしょう。
これを前提に考えてほしいのですが、companyという言葉は、日本語での「会社」よりかなり狭い意味を持つと考えてください。
というより、日本語の「会社」が広すぎるのかもしれません。
仕事について話す場面では、companyをまったく使わない文章がほとんどです。
英語のcompanyは会社という「組織」を指すことが多く、「個人から見た仕事=会社」とは普通考えません。
companyという語を使うのは、会社としての決定の上での行動であったりといった、あくまでも「組織」という文脈です。
The company promoted recycling.
その会社はリサイクルを推進した。
のような感じですね。
よくある間違いとして、
I go to my company by train.
会社へは電車で行きます。
というのがありますが、これは上記で見たとおり、日本語で「会社」というからですね。
他にも、
There are many skillful engineers at my company.
私の会社には多くの優秀なエンジニアが居る。
・・・完全な間違いではないのですが、my companyというと、自分がオーナーのような響きもあります。
There are many skillful engineers at my work.
というほうが、誤解もなく自然な表現です。
ともかく、「company=会社」と単純には考えないほうが良いです。
まとめ
良い例・悪い例をまとめると、こうなります。
日本語 | 良い例 | 悪い例 |
仕事は何してるんですか? | What is your job? / What do you do? | What is your work? |
仕事へは電車で行きます。 | I go to (my) work by train. | I go to my company by train. / I go to my job by train. |
どこで仕事してるんですか? | Where do you work? / Where is your work? | Where do you do your job? |
仕事は朝8時に始まります。 | I start working at 8 am. / I start my work at 8 am. | I start my job at 8 am. |
私が見る限り、違いうんぬんの前に、違いがあることすら知らない、というケースが多いです。
今日から違いを「意識」するだけで、人と差がつく一歩進んだ英語を話すことができますよ。
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