リーディングは、IELTS学習者が初めてぶち当たる壁かもしれません。
- 今からリーディングの勉強を始めようと思っているが、何からやったら良いかわからない・・・
- リーディングを初めて解いてみて、正解数が10問以下だった・・・
- 長文が難しくて全然読めない・・・
- 時間がぜんぜん足りないけど、どういうこと?!
という方に向けて、対処法を書いていきたいと思います。
今の段階では、「何をどうしたら良いやら!」と焦る気持ちがあると思いますが、この順序通りに対策をすれば、着実にスコアを上げることは可能です。
本記事の信頼性
具体的にどう学習を進めていったら良いのか、7ステップで書いていきますので、順番に進めてくださいね。
目次
STEP1:本番形式で時間を測って問題を解く
もし、まだIELTSの問題を解いたことが無い場合は、必ず最初に本番形式で、時間を測って一気に解いてみましょう。
これは非常に重要なプロセスなので飛ばさないようにしてください。
- 1パッセージだけ解く
- 時間を測らない
- 公式問題集以外の問題集を使う
↑これらはやめてください。
しっかりと60分測って一気に40問解いてください。
そして、公式問題集を使うことがとても重要です。
4千円程度するので一般的な参考書よりは高いですが、IELTS学習には絶対に必要な投資です。
少し特殊な問題集なので、こちらの記事を参考にしてくださいね。
公式問題集では、巻末に答えが載っているので、答え合わせと、正解数の数を数えてみてください。
正解数とスコアの相関関係は次のようになります。
【アカデミック】
正解数 | スコア目安 |
4 ~ 5 | 2.5 |
6 ~ 7 | 3.0 |
8 ~ 10 | 3.5 |
10 ~ 12 | 4.0 |
13 ~ 14 | 4.5 |
15 ~ 18 | 5.0 |
19 ~ 22 | 5.5 |
23 ~ 26 | 6.0 |
【ジェネラル】
正解数 | スコア目安 |
6 ~ 8 | 2.5 |
9 ~ 11 | 3.0 |
12 ~ 14 | 3.5 |
15 ~ 18 | 4.0 |
19 ~ 22 | 4.5 |
23 ~ 26 | 5.0 |
27 ~ 29 | 5.5 |
30 ~ 31 | 6.0 |
※ジェネラルは正解数が上がりやすいので、アカデミックとは少し違うスコア計算になっています。
結果はいかがでしたか?
問題を時間を測って解いた結果、特に正解数が10問以下だった方に向けて、ここから下に書いていきますね。
STEP2:問題文を全文、日本語訳にする
まず、解いた問題文(設問文)を全文、日本語訳にしていきましょう。
本文ではありませんよ!
リーディングで「内容がわからない!」となると、どうしても本文をすべて精読(辞書を引きながらすべてを日本語訳にしていくこと)したくなりますが、
それは避けて、問題文(設問文)のみを日本語訳にするようにすることを徹底してください。
問題文とは、どこの部分のことを指すのか?ということについて画像とともに説明していますので、こちらの記事をご参照ください。
そして、文章を逐一日本語にしたら、その後に、自分の言葉で、誰かに説明してもわかるような文章(意訳)に書き直してください。
直訳→意訳の2段階ですね。
例)
英語:Many experts believe California has made little progress in readying itself to fight fires.
直訳:多くの専門家は信じる、カリフォルニアは火災と戦うことに準備することにおいてほとんど進歩していない。
意訳:多くの専門家は言っている、カリフォルニアの政府は、前から火災の対策が進んでいない。
↑直訳と違約の違いわかりますでしょうか?
「火災と戦うことって何?」となりますが、こういった表現を作者の意図を汲んで、通じる日本語に直す、という意味ですね。
もし、慣れてきて、「直訳」のステップを踏まずに「意訳」だけで済むようならそれでもOKです。
ただ、内容を取りこぼさないように詳細までしっかり訳すことが大事です。
最終的には、もちろんこの作業を頭の中でサッとできるようになるのが目標なわけですが、とりあえずこの感覚をつかむために、時間は気にせずに行ってみてください。
STEP3:わからない単語を辞書で調べ、覚える
上の「問題文を日本語訳にする」作業をやる中で、わからない単語を辞書で調べ、単語ノートやアプリに別途書き出し覚えていきましょう。
単語ノートについてや、覚え方については、この記事↓に書いている「単語ノートを作る」「反復して覚える」のところをご参照ください。
STEP4:どんなストーリーか、何を聞かれるのか推測する
ここまで、できましたでしょうか?
では、今度は問題文をすべて理解した状態で、
- 何を聞かれるのか?
- 何を自分は答えなければいけないのか?
というのを、考えてみてください。
「日本語訳をする」という段階で、自分の言葉での意訳になっているので、かなりわかりやすいとは思います。
頭の中で考えているとややこしくなるようなら、書きだしても良いですね。
また、問題文全体(1パッセージにつき12問程度)を俯瞰して、そのパッセージのストーリーや全体の流れを、なんとなくで良いので想像してみましょう。
基本的には5W1Hで考えます。
どんな登場人物、何がテーマ、どこが舞台、起承転結はどんなものか、結論は(あれば)何か、どんな問題でどのように解決したか・・・
というようなことですね。
STEP5:もう一度、同じ問題を解く
さて、ここまでできた段階で、
最初に時間を測って解いた問題を、もう一度、解いていきましょう。
でも今回は、時間を1時間30分(90分)にして、少し余裕を持った状態で解きます。
というのも、時間制限が気になる状態ですと、どうしても冷静に判断していくことが難しいからです。
「問題文をしっかり理解していること」が何よりも重要であることを、身をもって実感してほしいので、時間に振り回されず、ある程度じっくりと解いてみてください。
もちろん最終的には1時間に戻さなければいけないので、今の時点でベストなのは1時間30分程度でしょう。
それくらいのオーバーであれば、少しずつ戻していくことは十分に可能なので安心してください。
STEP6:復習、分析をする
間違った問題を1つ1つ分析する
さて、また答え合わせをして、正解数を(出したければ)出します。
正解数は、前回やった時よりは良くなっているはずですが、無視します。
本番の状況と違いすぎるので、全然参考にならない数字だからです。
そして、間違った問題の1つ1つについて、
- なぜこの答えになるのか?
- なぜ自分はこの問題を間違ったのか?
ということについて分析していきます。
とりあえずは、「間違った問題」だけで良いです。正解した問題はほっときましょう。
くれぐれも注意ですが、「全体の総括」ではなく「間違った問題の1つ1つについて分析する」ことが大事です。
特に、2つ目の「なぜ自分はこの問題を間違ったのか?」ということのほうが重要です。
問題を解いている時の自分の心の動きをできるだけ思い出して、それを言語化してみましょう。
コツは、「なぜ?」「なぜ?」と自分に聞いていき、これ以上できないくらいまで深掘りしていくことです。
すべての間違った問題を「英語が速く読めないのが原因」としてしまうと、抽象的すぎて具体的な対策を立てるのが難しくなってしまいます。
英語が速く読めなかった
言い換えが見破れなかった、罠に引っかかってしまった
↓
なぜ?
↓
問題文をよく理解できていなかった
↓
なぜ?
↓
問題文の単語はわかっているのに、理解できなかった
↓
なぜ?
↓
文法が難しかった、過去完了形がよくわからなかった
ここまでくれば、過去完了形について文法書で復習しよう、などの対策が立てられますね!
こういった分析は、すぐにできるようになるわけではないので、今後、問題を解くたびに、しっかりと時間をかけて分析する習慣を身に付けていきましょう。
私が自分の生徒さんのアドバイスをするときには、スコアの推移よりも、この「分析ができるようになってきているか」ということを重視します。
分析ができるようになってくると、スコア数も比例して伸びてくるからです。
IELTSリーディングの問題について色々な気づきを得る
今回、初めてIELTSリーディングを解いた、という人も多いと思います。
IELTSリーディングの問題はかなり特徴的なので、何回か解いてみないとどうしても混乱してしまうと思います。
リーディング問題を見直すことで、色々と気づくことがあるはずです。
- True /False問題とはどんなものか
- 1パッセージにつきどれくらいのパラグラフ(段落)があるのか
- 1パッセージにつきどれくらいの問題数があるのか
- 単語やトピックはどんなものが出てくるのか
などなど・・・そして、どういう対策を立てれば良いのか、自分なりに考えてみてください。
当サイトのリーディング対策記事もご参照くださいね。
STEP7:少しずつ時間を短くしていく
さて、ここまでのプロセスで1回分のテストに関しては終わりました。
次は、また日を改めて別のテストを解きますが、次回からは、90分で時間を測り、その後85分→80分・・・と、1回ごとに制限時間を短くしていきましょう。
90分で解いた!となった場合、じゃあ次回は60分でまたやろうかな?という気持ちになるかもしれませんが、決して焦らずに!
次回はもう一度、90分で測ってください。その次から85分にして、5分縮めましょう。そして、その次は80分というように、5分ずつ縮めてみましょう。
もしどこかでしんどさを感じたら(絶対に時間内に終わらない!と感じたら)そこでちょっと止まり、
「次回も同じ制限時間で」というように、決して焦らず少しずつ縮めていきましょう。
大丈夫!続けていれば60分内に解けることができるようになってきます。
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