【2026年コンピューター版】IELTSリーディング完全対策|解き方・時間配分・勉強法
IELTSリーディングで時間が足りなかったとき、「本文を全部読めたら、もっと正解できたのに」と思う人は多いです。
その気持ちはよくわかるのですが、本文を全部読むことはIELTSリーディング試験では無理なので、この考え方自体をやめましょう。
IELTSリーディングは、本文パッセージを最初から最後まで読んでから答える試験ではありません。設問で聞かれている内容を理解し、必要な情報を本文から探し、根拠のある範囲を正確に読む試験です。
私はカナダで語学学校を10年経営し、これまで7,000人以上に英語を教えてきました。現在は、日本人のIELTS学習者を対象にオンライン講座を運営しています。
このページでは、IELTSリーディングで本文を読む順番、時間の使い方、取り問題と捨て問題の決め方、公式問題集の復習方法をまとめます。
目次
2026年からはコンピューター版を前提に練習する
日本では、東京都・大阪府以外の会場が2026年6月、東京都・大阪府の会場が同年8月の試験をもって、IELTSペーパー版の実施を終了します。これから受験する人は、コンピューター版の画面で練習してください。
リーディングは60分で40問です。コンピューター版では、画面上で本文と設問を読み、解答を直接入力・選択します。ハイライト、メモ、Reviewなどの機能がありますが、使い方を本番で考えている時間はありません。
受験前に、公式のIELTS Familiarisationテストを開き、本文と設問の表示、問題番号の移動、ハイライト、メモ、Reviewの操作を確認しておきます。
IELTSリーディングは読書ではなく情報検索
IELTSリーディングで丁寧に読むのは、本文全体ではなく設問文です。
設問文は、返り読みをして何度も読んでも構わないので、「日本語に訳せた」ではなく、何を探す問題なのかを自分の言葉で説明できるところまで理解するようにしてください。直訳はできても、質問の意味を理解していないことがよくあります。
設問を理解しないまま本文へ入ると、どこを探せばよいか分からず、最初から最後まで読むことになります。時間が足りない原因を読む速度だけの問題にすると、何度模試を解いても同じところで時間を使います。
設問文で分からなかった単語は、単語ノートの最優先です。本文の難しい専門用語を片っ端から覚えるより、設問で繰り返し使われる単語を先に覚えてください。
設問文の読み方は、IELTSリスニング・リーディングの問題文を正確に読む方法でも説明しています。
本文を読む順番
本文パッセージを読むときは、次の順番で進めます。
- タイトルとサブタイトルを読み、何について書かれた文章かを予測する
- 各パラグラフの最初の一文を読む
- 文章全体がどのように進むか、大まかなストーリーを考える
- 設問を丁寧に読み、何を探すか決める
- ヒントがありそうなパラグラフを探す
- 該当箇所の前後だけ速度を落とし、答えの根拠を確認する
最初の3段階がスキミングです。スキミングとは、本文を速く読み終えることではなく、タイトル、見出し、各パラグラフの最初の一文から、段落の役割を大まかにつかむことです。全体把握に5〜7分かかっても構いません。
設問を読んだ後は、必要な単語やフレーズを探して本文をサーッと流します。これがスキャニングです。設問と同じ単語がそのまま出るとは限らないので、同義語や言い換えも探します。
答えに関係する箇所が見つかったら、そこで初めて前後を丁寧に読みます。本文全体を同じ速さ、同じ細かさで読まないことが重要です。
具体的な動きは、IELTSリーディングを解くセブンステップ法にまとめています。
時間が足りない人は60分から始めない
最初から60分で解くことにこだわると、英語が読めなかった問題と、焦って間違えた問題を区別できません。
時間切れによる未解答が5問以上ある人は、まず90分で解きます。未解答が5問未満なら、75分から始めても構いません。時間不足による間違いが1〜2問まで減ったら、制限時間を5分ずつ短くします。
使うのはストップウォッチではなくタイマーです。「何分かかったか」を後から見るのではなく、現実的に解ける時間より少し短い時間を先に設定し、その時間に間に合わせる練習をします。
1パッセージ20分は目安にすぎません。得意なパッセージや問題形式に使う時間と、難しい問題に使う時間が同じである必要はありません。
取り問題と捨て問題を決める
IELTSリーディングで満点を目指していないなら、すべての問題を正解する必要はありません。
Academic Readingで7.0を取る目安は30問正解です。試験によって多少変わりますが、約10問は間違えてもよいということです。General Trainingは同じバンドスコアに必要な正解数が多いため、Academicとは分けて考えてください。
取り問題は、今の英語力のままでも、取り組み方を変えれば正解できる問題です。捨て問題は、今の実力では時間をかけても正解しにくい問題です。
難しい問題の1点も、簡単な問題の1点も同じ1点です。苦手な問題に10分使って不正解になるより、得意な問題の取りこぼしを防ぐほうがスコアは上がります。
コンピューター版のReviewは、時間をかければ取れそうな問題だけに使ってください。難しいという理由だけで大量にReviewを付けると、戻る優先順位が分からなくなります。捨てると決めた問題にもカンで解答を入れ、先へ進みます。
ただし、本文が難しいからといって、パッセージ全体を捨ててはいけません。問題文が読みやすい形式や得意な形式なら、本文全体を理解できなくても解ける場合があります。
問題形式ごとの考え方
空欄穴埋め
最初に語数制限を確認します。空欄の前後から、名詞・形容詞・数字などの形だけでなく、場所、原因、結果、金額など、意味として何が入りそうかも予測してください。
答えは原則として本文からそのまま抜き出します。自分で別の形へ変えたり、必要だと思って単数・複数を変えたりしません。
True/False/Not Given
Trueは本文と一致、Falseは本文と矛盾、Not Givenは本文だけでは言い切れない場合です。自分の常識や「普通ならこうだろう」という推測は使いません。
Not Givenでも、本文に関連箇所がまったくないとは限りません。設問に近い文章はあるものの、設問が言い切っているところまでは本文に書かれていない、という問題が多いです。
Matching Headings
Matching Headingsは、IELTSリーディングの中でも時間がかかりやすい問題です。段落の一部ではなく、段落全体のメインテーマを選びます。
選択肢は問題数より多く、本文の順番通りに解けるとも限りません。6.0〜6.5が目標なら、Matching Headingsを最初から取り問題にしない選択もあります。消去法で候補を減らし、最後に「一番マシなもの」を選ぶくらいで構いません。
選択問題
長い設問と長い選択肢が並ぶ問題は、時間を使いやすい形式です。選択問題が苦手な人は、長い選択肢を最初から取り問題にせず、後回しにします。
解くと決めた問題では、選択肢をすべて読んで違いを整理してから本文へ戻ります。本文とまったく同じ単語が選択肢にあるだけで選ばず、選択肢全体が本文の内容と一致しているかを確認してください。
公式問題集は週1回、分析まで同じ日に行う
リーディングの模試は、多くても週1回が目安です。公式問題集を60分または現在の制限時間で解き、同じ日に答え合わせと分析まで行います。問題を解く時間を含め、3〜5時間ほど確保してください。
復習では、まず解説や本文を見て「なぜ正解になるのか」を確認します。その後で、自分が間違えた原因を分けます。
- 設問文を正確に理解していなかった
- 語数制限や指示を見落とした
- ヒントになる段落を予測できなかった
- 言い換えに気づかなかった
- 根拠を確認せず、カンで選んだ
- 捨て問題に時間を使いすぎた
- 取り問題へ戻れなかった
「単語が分からなかった」「時間がなかった」だけでは、次の模試で何を変えるか決まりません。次回にすることを、試験中の動作まで具体的に書きます。
たとえば「問27はMatching Headingsなので最後に回す」「長い四択にはReviewを付けず、先に空欄穴埋めを取る」という形です。
公式問題集の選び方は、IELTS対策におすすめの参考書と使い方で確認できます。
模試をしない日は英語力そのものを伸ばす
IELTSの本文を毎日精読しても、リーディング力がそのまま伸びるわけではありません。模試をしない日は、単語と多読で英語を読む量を増やします。
単語は、市販の単語帳を何冊も増やすより、公式問題集の設問文や本文で分からなかった語を記録したオリジナル単語帳を作るほうが効率的です。単語だけを日本語と一対一で覚えず、辞書の例文と一緒に記録します。
IELTSの本文が難しすぎて読むこと自体が苦しい人は、自分が内容を追える洋書や記事を使ってください。多読では一言一句を日本語に訳さず、英語の語順のまま意味を取る量を増やします。
単語学習は、IELTS単語を覚えて使えるようにする7ステップ、多読の始め方はレベル別のおすすめ洋書と選び方にまとめています。
受講生の実例:Reading 6.0から7.0へ
英検1級を持ち、英語を教えた経験もある受講生の方が、初めてIELTSを受けたときのReadingは6.0でした。
2025年末に勉強法を見直し、2026年1月の試験ではReading 7.0を取得されています。新しく取り入れたのは、次の2つでした。
- 60分を過ぎても、根拠を確認しながら公式問題を最後まで正確に解く
- 『Rich Dad Poor Dad』を、空き時間に数時間読むほど多読する
時間を測った模試を何度も解くのではなく、まず正確に解ける問題を増やし、並行して英語を読む量を増やした例です。
指導していると、正確に読めていない段階から60分の模試ばかり繰り返し、毎回同じ問題で焦ってしまう方をよく見ます。速さを先に求めず、根拠を確認して解ける状態を作ってから制限時間を縮めてください。
個人の結果ではありますが、時間内に解く練習だけでは伸びなかった方が、正確さと多読へ学習時間を移してスコアを上げた例として参考になると思います。
本番前に確認すること
本番直前に、新しい解き方や問題集へ変えないでください。最後の模試では、次の点を確認します。
- スキミングから設問へ移る順番を守れたか
- 取り問題を先に取れたか
- Reviewを付けすぎていないか
- 捨て問題にも解答を入れたか
- スペルと語数制限を確認したか
IELTSリーディングでスコアが上がる人は、難しい問題を全部解ける人ではありません。難問から離れ、時間内に取り問題へ戻れる人です。模試後の分析で、何を取り、何を後回しにするかを決めてください。
IELTS対策全体の進め方を順番に知りたい方には、7日間の無料メール講座も用意しています。





