「英単語、覚えられない!」という悩みを持っている方は多いと思います。
しかし、実際には、その悩みは3つに細分化できます。
- 暗記が苦手、覚えるのに時間がかかる
- 覚えても、すぐに忘れる
- 覚えた単語を実際の会話やライティングで使えない
あなたの悩みは、どれですか?
「3つ全部」ということもあるでしょうが、どの悩みが一番深刻か、しっかりと分析してみてください。
この記事では、上記3つの悩みにそれぞれ答えていきますね。
目次
効率的に覚える方法

まずは、みんなが知りたい「効率的に!数を増やす!」ということですね。
決して「数が勝負」ではないのですが、「効率的に、定着するように」覚える方法は存在します。
言い換えれば、「同じ労力で、できるだけたくさん覚えて、覚えたものは確実に使えるようにする」ということですね。
その方法について書いていきます。
同義語を知る
これから、新しい単語を覚える時には、必ず「同義語(類義語)」を覚えるようにしてください!
英語は特に同義語が多い言語で、一つの意味にたくさんの単語があります。
1つの意味=1つの単語として当てはめるのではなく、一つの日本語でたくさんの英単語を一気に覚えるようにすると、効率が良いです。
同義語を知るには、類語辞典を使うのも良いですし、ネットで「○○ synonym」と検索すれば、同義語がたくさん出てきます。
理想としては、出てきた同義語をまた英和辞典で調べなおし、日本語でのニュアンスや使われる状況や例文を確認したいところです。
コロケーションで覚える
コロケーションというのは、「セット」のことです。
よく熟語とか言われますが、とにかく、単語を独立して覚えずに、前後も一緒に覚える、ということですね。
新しい 英単語 に直面したら
意味を調べて→終了
という人は多いと思うけど
「この単語を使えるようにする‼️」
という視点をぜひ持って💡
自分で使うとなると
✅前置詞は何を使う?
✅文章のどこに入れる?
✅どのシチュエーションで使う?等、たくさん考えることがある。
— Kumiko@英語スパルタ校長 (@IELTS_expert) December 10, 2020
英単語 を覚えるときに、
動詞の場合は
自動詞と他動詞
も意識して覚えてほしい‼️
特に ライティングをする時に目的語を必要な時に使い、必要ない時は使わない、
というだけで文章があか抜ける💡
— Kumiko@英語スパルタ校長 (@IELTS_expert) December 10, 2020
上のようにツイートしましたが、この場合の「コロケーション」は大きな意味で、
- 前置詞は何を使うか
- 目的語は要るか、要らないか
- 文章のどこに入れるか
など、単語の「前後」のことも考えましょう、ということですね。
これをできていない人が99%くらいなので、やるだけですごい差がつきますよ。
一つの単語の意味をたくさん知る
これ、意外にできていない人が多いです。
リーディングなどで新しい単語が出てきた時、辞書で調べて「一番上」の意味を何も考えずに採用していませんか?
実は一つの単語にはたくさんの知られていない意味があります。
しかも、日本人が普通覚えている意味よりも、よく使われる意味があったり・・・
同義語のところで1つの意味=1つの単語 と思わないほうが良い、と書きましたが、ここでは、
1つの単語=1つの意味ではなく、たくさん意味がある
ということですね。
こちらの記事にたくさん例を挙げていますので、ぜひぜひ参考にしてください!
ここに挙げているよりももっとたくさんありますよ!


単語を丸くとらえること
あなたは、
imply
という単語をどのようにとらえていますか?
「暗示する」
と答える方が多いでしょうか。
mention
はどうですか?
「言及する」
となるでしょうか。
engageは?
「従事する、させる」
と辞書には出てきます。
しかし、
- 暗示する
- 言及する
- 従事する
という言葉を日常で使う人はどれくらい居るのでしょうか。
日本語でも自分で使わない言葉は、英語で使うようになるわけがありません。
なので、そもそも覚えるときに、意味のとらえ方を変える必要があります。
- 暗示するではなくて、「遠まわしに言う」
- 言及するではなくて、「言う」
- 従事するではなくて、「本腰を入れてやる」
ではどうですか?
画像で覚える
さらに、一番良いのは画像(映像)を思い浮かべることです。
appleと聞くと、「りんご」という言葉ではなくて、りんごの画像が思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。

(リンキングの発音の説明をしたときに使ったリンゴの画像なので、こんな文字が付いています。笑)
それが理想の状態です。
そうなると、日本語をいちいち介さなくても理解できたり、言うことができるようになります。
つまり、スピードがアップします!
覚えた英単語を定着させる方法

何度も反復すること
単語(に限らず、暗記モノはすべてですが)は、とにかく一度で覚えることができる、と思わないようにしてください。
「覚えた単語をすぐに忘れてしまいます、年だからでしょうか。頭が悪いからでしょうか。」
みたいな質問が来たりしますが、どちらも違いますからね!
人間、一度で何かを暗記できたらそれは1%(かどうか知らんけど)の天才です。
私とあなたは凡人ですので、新しい単語は少なくとも5回は反復しないと覚えられません。
下で書くように、インプットの中で出会うのが理想的ですが、少し時間はかかるので、早回しをしたい場合は、単語集を何度も見返すのが良いでしょう。
単語集の中の1番~100番まで単語を覚える場合、1番~100番まで覚えてからまた1番に戻るのではなく、10個のセクターに分けて、1番~10番を毎日見返して5日で5回反復する、というようにしてから、11番~20番へと進む。というサイクルを回すのが効果的です。
スキマ時間を利用する
上で言ったような「反復」をするためには、毎日、単語を覚えることに時間を割く必要があります。
ただ、「机に座って、きちんとした姿勢で覚えよう」と考えていると、毎日続けるなんてすぐ挫折してしまって続けられません。
「スキマ時間」をうまく利用して、1日10分でも良いので、毎日時間をとって単語を反復していきましょう。
下記の記事をご参照ください。

単語を覚えることを楽しむこと
覚えないといけない単語は無限大にあり、しかも、一つひとつの単語に色々な意味がある。
同じ意味で単語もたくさんある。
でも、それを楽しめるかどうか、それがカギのような気がします。
人間の「楽しい!!」と思うときのパワーって、本当にすごいなと思います。
日本人は、「楽しいこと」に罪悪感を感じる傾向がありますが、悲壮な顔で、苦しいだけの努力をしても、空回り・・・ということも少なくないんですよ。
そんな悲劇を避けるためにも、「楽しい!」という気持ちを大事に大事に、壊さないようにしてくださいね。
覚えた英単語を実際に使う方法

英単語(語彙力)で問題になってくるのが、「覚えたはいいが、使っていない」という事態に陥ってしまうこと。
みなさん、単語を「覚える」ことにはすごく労力と時間を使うのですが、実際に覚えた単語を使えているのは、半分以下だったりしないでしょうか?
たとえ100個、新しい単語を覚えたとしても、そのうち50個しか使えなかったら意味が無いですよ。
それなら50個覚えて、50個使えるようにしたほうが、お得です。
日本人の英語学習者は、とにかく単語が好きですし、単語集の売れ行きもよさそうです。
「単語を〇個覚える」とかって目に見える目標にしやすいですし、ゲームみたいで楽しいですよね。達成感もありますし。
ただ、「使う」という視点を忘れないようにしてほしいです。
というか、今までに書いてきた「覚える方法」「定着させる方法」はすべて、「使えるようになる」という視点を含んでいます(気づきました?)
加えて、下に書くようなことを実践してみましょう。
「自分が使う」という視点で覚える
覚える時に、何となく意味だけ覚えている人は、覚えても使えるようになりません。
上で書いたように、コロケーションと一緒に反復して覚えてほしいですが、その時にも、なんとなく機械的に暗誦するのではなく、「自分が本当にこの単語を使うかどうか」「使うとしたら、どんな状況で使うか」ということをもっと頭でイメージしてほしいです。
イメージするだけでかなり違います。
記憶にも残りやすくなるし、実際に使うときに、引き出してきやすくなります。
人間、イメージの力って大事なんです!
例文を自分で作ってみる
覚えた単語を実際に使えるようになるには、
暗記→実践
というルートをたどることが必須になってきます。
そこで、例文を作ってみるというのはとても良い練習です。
上で言った、反復のサイクルが終わったら、1単語につき1文章、もしくは、覚えにくかった単語だけでも良いので、例文を作ってみましょう。
その時、「コロケーション」つまり、一緒に使う前置詞や、目的語などをしっかり意識して、辞書で調べながら作ることが大事ですよ。
インプットを増やす
私がいつも言っている「英語の悩みはインプット不足が9割」というやつです。
ここでも登場しますが、やはり、覚えた単語を使えるようになるのも、インプットが必要です。
とにかく多読・多聴をたくさんたくさん行って、何度も同じ単語に出会う機会を増やすことが重要です。
「定着させる」のところで書いたように、単語は何度も反復しないと絶対に覚えられず定着もせず、使えるようにもなりませんが、インプットを重ねていく中で、同じ単語に何度も出会うのが一番、理想的なやり方です。
多読については下記の記事をご参照ください。

IELTSのライティングの話ではありますが、こちらの記事も「覚えた単語を使う」ということについて書いていますので、どうぞご参照ください。

市販のお勧め単語集
実際に、どんな単語集を使えばよいのか、ということをよく聞かれますので、
私がお勧めの単語集を1つご紹介しておきますね。
私がお勧めするまでもなく、大・大ベストセラーの単語集なわけですが・・・
ベストセラーの単語集というのは、世の中にたくさんありますが、この↑Duo3.0は、私がこの記事で提唱する単語の覚え方をうまく実践しやすいものだと思います。
というのも、この単語集はまず例文があって、それにまつわる単語を覚える、という形なのですね。
「例文もあったほうが良い」ではなく、まず例文ありき、なわけです。それが最高!
しかも、例文はかなり自然なものですよ。
この単語集にある例文を覚えていくだけでも、かなり自然であか抜けた文章が話せたり、書けたりするはずです。
ただ、レベルは少し高いかも。TOEIC600くらいの方、初中級者~中級者向けですね。
最後に

私はとにかく、
単語は数が勝負ではない
ということを知ってほしいんですよね。
英語が思うようにしゃべれないと、「単語が足りない!」と思う人が多いんですが、実際には、あなたが今知っている単語でもしゃべれます。
この記事の最後の章である「使えるようになる」というのは、実は私が一番伝えたいことでした。ぜひ実践してみてほしいです。
また、「しゃべれない」という悩みの場合は、単語と文法だけではなく、こちらで書いているようなトレーニングが足りない、という可能性が高いですよ。ぜひご参照ください。


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