IELTSリーディングだけ、がんばっているのにスコアが伸びない・・・
とお悩みの人へ贈る記事です。
IELTSの対策をやり始めた人ではなく、
他の技能はできるのにリーディングだけ伸びない
リーディングに苦手意識がある
リーディング対策に行き詰っている
という人は、ぜひ読んでみてください。
あなたが見落としていたり、誤解していることが必ずあるはずです。
リーディングの闇(?)を抜け出すきっかけとなりますように!
すべての問題を正解しようとするのは間違い

リーディングで悩んでいる人は「時間が足りない」「時間さえあれば解けるのに」というつぶやきがとても多いです。
その対処法として「今度からは速く読めるようにする」と・・・。
時間が足りないという気持ちはとてもよくわかります。
しかし、IELTSの時間の戦略は、とにかくすべての問題を速く読んで解く、というのでは年単位で時間がかかってしまいます。
あなたも、すべての問題(40問)を正解しようとしていませんか?
苦手な問題があったら、克服しようとしていませんか?
このマインドをまず変えましょう。
メリハリをつけた時間配分が必要です。
- 「時間をかけても解けなかった」という問題=捨て問題。
- 「もう少し時間があれば解けた」という問題=取り問題。
と分類し、これらを復習・分析の際に見分けます。
これを繰り返していくと本番(時間を測った練習も含め)でも見極めができるようになってきます。
とにかく、メリハリを大事にしていきましょう(すぐにはできませんが意識をしていくことが大事です)。
時間配分の思い込み

IELTSアカデミックのリーディングはPassage が3つあり、それぞれに20分ずつ、といちおう公式で決められています。
実際、本番の試験でも20分ごとにお知らせしてくれます。
なので、これを真面目に守って、「1パッセージ=20分」と思い込んでいる方が多いです。
が、本番でも問題冊子は3パッセージ分まとめて渡されますし、別に時間配分はどのパッセージに何分かけようが、自由なのです。
また、IELTSリーディングは必ずPassage 3が一番難しい、と思い込んでいる人が多いですが、そう決まっているわけではなく、例えばPassage 2が一番難しいことも多くあります。
そして一般的な難易度に加えて、ご自身との個人的な相性(トピックの種類や英語の文章の書き方など)によって、変わってくるのもあります。
また、同じPassage 内でも問題形式の得意・苦手などもあります。
ですので、1パッセージにつき20分、と決めてしまうのは実はナンセンス、ということになります。
もちろん練習を始めたころは、目安として、1パッセージ20分で練習しても良いですが、慣れてきたら、それにはとらわれず、柔軟に時間配分をしてみてほしいです。
また、練習の時には、問題のカタマリごとに1問1分で時間を測ってみるのも良い練習です。
たとえばHeadingsの問題5問で5分、など。1分を過ぎたら強制的に次の問題へ移ります。
もちろんタイマーをセットしたり、時間を確認したりして集中力がそがれますし、全体的に点数は下がると思いますが、あくまでも練習です。
1分がどれくらいか体感していただくことだけを目標に、ぜひ試してみてください。
要約の能力が欠けている

IELTSリーディングで、Yes/No/Not GivenやTrue/False/Not Givenの問題のとき、
「○○は××である」。YesかNoかNot Givenか?
という問題に答えることになると思いますが、
「○○は××である。」という文章が、そのまま(単語・表現などは言い換えされていますが)本文に書いてあることが多いです。
つまり、書いてある箇所を見つけ、言い換え表現を見破ることさえできれば、わりと機械的に解くことができるわけです。
ただ、10%くらいの確率で、そういうふうになっていないことがあります。
1文章でずばりと答えが書いてあるのではなく、本文の3~4行分くらいにわたって答えが書いてあり、それを総合して「○○は××である」という答えを自分で導き出す
という作業をしなければいけません。
「常に1文で書いてある」というふうに考えていたら、こういった問題もN/Gにしてしまいかねませんので、気をつけてくださいね。
全体像を把握する

リーディングのスコアが6.0や6.5でとどまって、なかなか上げられない方がいます。特にこのレベルに当てはまる話です。
そういう人は、「全体像の把握」が足りない場合が多いです。
わからない単語にまどわされすぎず、前後から推測したり無視するなどして、全体的な視点を失わないように。
また図や写真などあればそれも必ず見て、助けにしてください。
まずは1文章目を見てできる限り、前後のパラグラフの内容やタイトル・サブタイトルの内容から推測する、ということを続けてみてください。
時間を測って問題を解いた後に、復習の一環として、パラグラフごとの要約→パッセージ全体の要約をする(日本語でOKです)という作業をしてみるのも良いトレーニングです。
要約する際には、「すべての文章の訳」にならないように、全体を把握したうえで「要約」ができるようにするというのがポイントです。
IELTSのパッセージだと難しいと感じる場合やおっくうになってしまう場合は、簡単なテキストから始めてみると良いでしょう。
下記の記事にテキストをいくつか紹介していますので、このようなテキストから始めると良いかと思います。
それぞれのパッセージに質問が付いているタイプだと、先読みして音声を聞いて答える、という一連の作業の練習にもなりますのでさらに良いですね。

順番通りじゃないとき

IELTSリーディングは、かなりの高確率で、「ひとかたまりの質問では順番通りに並んでいる」という特徴があります。
前の質問が本文のどこから出題されているかわかれば、その次の質問は、その下のところから探せばいい・・・
と、なんとも優しいシステムになっています。
ところが、10%くらいの確率で、たまに順番が入れ替わるんですよね!
さっき答えた質問の直後から読み始めたけど、わから~~ん
ん~はっきりわからないけど、この辺りから出ているはずだから、なんとなくこれ!
というように、あせって、間違った解答をしてしまう方がいます。
でも、思い切って、前の質問の前のところを読んでみたら、あっさりとそこに書いてあったり、前の質問のずっとずっと後(3パラグラフくらい飛んだところ)に書いてあったりします。
なので、「ここらへんにあるはず~」と思うところに無くてもパニックにならず、オープンな気持ちで、他の箇所も探してみると良いです。
私が勧めるのは、いったんその質問をあきらめて、別の質問を解き、そのパッセージの質問を解き終わったらまた戻ってくる という方法です。
別の質問を解いていると、「あ!さっきの質問の答え、ここに書いてあるじゃん」
ということもあるでしょう。
問題文をしっかり読む、本文はすべて読まない

一番最初の「すべてを正解しようとする」に少しつながりますが、スコアを上げるには「速いスピードで、本文を全部読むこと」が必須だと思っていませんか?
これもメリハリが大切です。
リーディングでカギを握るのは、なんといっても問題文(設問文)!
問題文は2度、3度と読み直しても良いので、自分の言葉で誰かに説明できるくらいにしっかりと理解してください。そこから本文に戻ってください。
こちらの記事もご参照ください。

まとめ
リーディングだけがどうしても伸びない・・・という人が見落としていることを6個、書いてみました。
私は今までに1,000人以上の日本人にIELTS指導をしてきましたが、その経験から書いた記事です。
リスニングが苦手な人は、こちらの記事をご参照ください。


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