IELTSライティングの勉強をしている人は、添削サービスを使っている、もしくは検討している人が多いでしょう。
この記事では、良い添削サービスの選び方、そして効果的な使い方について書いていきますね。
添削サービスにも良い・悪いがあります。また、自分の使い方によっても、効果がまったく出ない!ということもあり得ます。
間違った添削サービスを選んためにも、ぜひこの記事をしっかり読んでくださいね!
本記事の信頼性
私は、10年間の語学学校の経営を通して、多くのネイティブスピーカー講師、日本人講師を雇ってきました。その観点からもお伝えしていきます。
目次
良い添削サービスの選び方
添削サービスを検討するときに、まず「どこが良いのか?」というのが一番の壁になってくるでしょう。
そんな時に多くの人が基準にするのが「値段」ですが・・・安いから悪いこともありますし、かといって、高いから一概に良いとも限らない。
自分のレベルによっては、安いサービスをうまく使っても良いのです。
値段だけを選択の基準にしないように、下記に、賢い選び方について書いていきますね。
日本人講師
やはり日本語が通じ、日本人の特徴を良く知っている日本人講師が一番です。
これは一度IELTS対策をした人ならわかってもらえるはずです。
英語=ネイティブ講師が一番!という固定観念がまだまだある業界ですが、ネイティブ講師だと、間違いは訂正できるけど、日本人がどうして間違うのかがわからない。
そして、どのようにしていったら伸びるかもわからない。そして、勉強のアドバイスもできない・・・。
日本語がネイティブレベルでかなり経験年数が長い人ならまだしも、そういった人は希少ですし、もし居たとしても料金が異常に高くなるでしょう。
例外として、もしIELTS8.0以上を取りたい場合で、これまでにIELTS対策をしたことがあり、特に文法や語彙のポイントを伸ばしたい場合は、ネイティブ講師が良いでしょう。
目標スコアが7.5くらいまでは、絶対に日本人講師が良いです。
IELTSの添削基準を知っている講師
世の中に出回っているIELTSライティング添削サービスでは、意外と、この条件が満たされなかったりします。
「ライティングの添削します。IELTS、TOEFL、英検などの対策に!」などと、複数の試験対策として売っているところは注意ですね。
複数の試験対策ができるとしても、添削してくれる人は、IELTSのことを知っているのか、どのような経験があるのか、必ず確かめましょう。
IELTSのことをたいして知らない講師にずっと習うと、見当違いのアドバイスをされたりして、かなりの時間(期間)とお金を無駄にしてしまうことにもつながります。
ちなみに、ネイティブ講師などの中には「IELTS対策?うんうん、できるよー!」と安請け合いしたり、経験を「盛って」話してきたりする人もいるので、要注意です・・・。
余談ですが、英語圏の人は、すぐに話を盛ります。初心者でも上級者のように話してきたりするので、謙虚が美徳と考えている日本人はすぐにだまされます。笑
私も、ネイティブ講師の採用をする際に、どれくらいだまされたか・・・
だまされた、というのは言い方が悪いかもしれませんが、すぐ相手の言っていることを1から100まで信じてしまう、というのは避けましょうね。
解答の添削だけではなく、フィードバック(コメント・アドバイス)をくれる
ネットなどにはとても安価な添削サービスがあると聞きます。
そういったところは、たいていフィードバックは無い、もしくはあまり詳しくなく、解答の添削をしただけ、というところも多いようです。
こういったサービスは、ある程度のレベルがありIELTSライティング学習に慣れている人が使うと、効果が高いでしょう。
具体的には、すでに、他で何度もフィードバックをもらっているなどして、自分の直すべき点がはっきりわかっており、それを確かめたいだけ(主に文法)という目的ですね。
しかし、これからIELTSライティングの対策を始めるという人がこういったサービスを使うと、何が悪いのか、どこをどう直せばスコアが上がっていくのか、まったくわからない状態になり、添削を何度重ねても、毎回ギャンブルのような状態になってしまいます。
次の章で書いている「スコアの目安」とともに、採点基準別のフィードバック(どこをどう直すべき)があるのがベストですね。
採点基準別にスコアの目安を教えてくれる
提出した解答用紙のクオリティをもし本番でできたとしたら、どれくらいのスコアが取れるのか?ということは教えてほしいですね。
あとどれくらい勉強したら目標スコアになるのか?という(だいたいの)参考になりますからね。
IELTSライティングには4つの採点基準がありますが、この採点基準別に目安スコアを出してくれるとベストです。
自分の強み・弱みがわかり、それぞれに対応した策を取ることができます。
ちなみにこのスコア目安は、ある程度の経験がある人じゃないと出しにくいです。
質問には答えてくれる
これは必須かなーと思います。どうしても、添削について質問が出てくることってありますからね。
フィードバックと連動して、勉強法も教えてくれるところが良いですね。
つまり、「このポイントをもっと伸ばすためには、○○をしましょう」みたいな感じです。
模範解答(サンプル)が付属している
模範解答は、ライティングの対策をしていくにあたって、とても重要な役割があります。
ですので、もし添削サービス側が問題を用意してくれるのであれば、模範解答も一緒に用意してもらうほうが良いです。
模範解答は、正しく使わないとなかなかリスクがあるものでもありますので、この記事の後半で書いている「模範解答の使い方」をお読みいただき、活用してください。
Kumikoの講座
調べる手間を省きたい人のために、私の講座へのリンクを貼っておきます。
ただ、上記の条件を満たしているサービスであればどこでも、真摯にやってくれるでしょうから、ご自身が気に入ったところを利用していただければと思います。
次に、添削サービスを、どのように使いこなすかについて書いていきます。
頻度はどれくらいがベストなのか
「とにかくたくさん数に当たることが一番の上達法だ!」と考えている方へ向けて、特に伝えたい内容です。
問題に取り組むのは週1回くらい
本番形式で時間を測って、ライティングの問題に取り組む、ということは、週1回くらいにとどめるのがベストだと私は考えています。
リーディングやリスニングにも言えることなのですが、ライティングとスピーキングは特にそうなのです。
というのも、毎日やったとしても、正直あまり実力が変わらないのです(汗)
例えるなら、スポーツで練習試合を毎日やるようなものです。
試合ってもちろん大事なものなのですが、試合しかしなかったら、実力は上がらないですよね?
試合の間、間に自主練を重ねることで、次の試合で前回よりも少し良い結果を残すことができる。そんなイメージです。
「とにかく試合をたくさんやると実力があがる」とスポーツで考える人がいないのと同じで、英語学習でもそんな思い込みに翻弄されないよう、注意しましょう。
添削は月1回くらい
添削をしてもらうのはもっと頻度を落として大丈夫です。目安として月に1回くらいでしょうか。
というのも、上で「毎日やっても実力は変わらない」と言いましたが、週に1回でも、見た目はそれほど変わらないのです。
もちろん、1週間毎日英語を勉強したなら、水面下では英語力は上がっているのですが、それがライティングの解答用紙には現れません。
なので、週1回の添削では、同じようなスコア、同じようなアドバイスをせざるを得ない、ということが良く起こります。
このサイクルを回していくことが理想的です。
① 練習問題を週1回行い、基本的には自分で見直しを行って独学をやっていく
↓
② 月1回程度、添削で講師に見てもらい、また自分で克服する課題を見つける
①で何をやるか、ということについては、下の章で書いています。
添削に出す前にやるべきこと
自分で見直ししてから提出する
誰かに添削してもらう、となると、どうしても見直しが甘くなってしまう方も多いようです。
「ま、直してくれるからいっかー」という考えがどこかに出てしまうわけです。
でも、練習ライティングの見直しは、書くこと自体よりも大事かもしれません。
練習ライティングの目的は、当然ながら、本番できちんと書けるようになることですよね?
ここで問題ですが、パターン①②のうち、どちらがより強く記憶に定着するでしょう?
パターン①
見直しはあんまりせずに、講師に添削を依頼
↓
直してもらい、あーそっかー、確かにこれは知ってたよ。なんで間違ったんだろ?
パターン②
見直しをしっかり時間をかけて。
↓
あれこれ試行錯誤。これがいいかな?やっぱりこの言い回しのほうがいいかも?先生に聞いてみよっと
↓
あー、こっちだったんだ。今度は間違わないようにしよ。
もちろん、②のほうが記憶に定着しますよね?
勉強は、「積み上げ」が大事です。
習ったら、習ったことをしっかりと土台として固め、その上に木材を積み上げていかないといけない(家を作るみたいなたとえです)
言われっぱなしだと、これがあんまり固まらないのですよね。これは、ライティングだけではなく何にでも言えることなんですけどね。
添削から返ってきてからやるべきこと
フィードバックを見直し、ノートにまとめる
添削を見て「ふんふん、その通りだなー」「よし、気を付けよう」って感じで終わっている方って実は多いのですが、人間の記憶ってすごく頼りないものです。
「そうだな」とその時はどんなに思っていても、次に問題に取り組むときはすっかり忘れてしまっていたり・・・なかなか実行できなかったり・・・
もちろん、すぐにはできるようにはならないのですが、少し頭の片隅に意識しているだけでもずいぶん違います。
というわけで、フィードバックで言われたことや、自分で気づいたことを別途ノートに書き出しておきましょう。
箇条書きで、簡単で良いです。もちろん手書きではなくてもメモアプリなどでもOKです。
そしてそれを、次回の問題をやる「直前に」すべて見返しましょう。
これをすることで、取り組んでいる時にしっかり意識しておくことができます。
模範解答を書き写してみる
模範解答は、さらーっと目で追っているよりも書き写したりみることで多くの気づきがあります。
こんな工夫をしているのか
こんな単語があるのか
こんな風に文法を駆使しているのか
論理の展開はこうすれば良いのか
などなど・・・
一つ気を付けてほしいのが、模範解答を書き写すことによって、模範解答のレベルの解答を書けるようになれ、と言っているわけではないということです。
あくまでも、自分では思いつかないような上記のようなことを、身をもって体感してみてほしい、ということです。
「模範解答のように書かなければいけない」と思ってしまうと、悪いことしか起こりませんので、そういう思い込みをしないように、十分に注意してください。
模範解答から単語を抜き出してまとめる
模範解答は、使える単語・表現の宝庫です。
しかも、自分が実際に解いた問題に対しての模範解答ですから「こういうふうに書けば良いのか、こんな語を使えば良いのか」という気づきが得やすいです(頭に入ってきやすいです)。
抜き出して単語ノートやアプリなどに別途まとめておき、何度も見返して覚えるようにしましょう。
単語を覚えるのは、何度も言っていますが一度では覚えられません。
抜き出す際には、その単語そのものだけではなく、文章全体を抜き出して例文として書いておきましょう。
覚える際にも、文章まるごとを暗記したり、前後の前置詞なども覚えましょう。
模範解答をさらっとみて「あ、これ良いな。次から使おう」と思ったとしても、それだけではまず100%使えるようになりません。
何度も見返して、口に出したり書いてみたりして暗記する。自分で文章を作ってみる。そういったプロセスを経て初めて、使えるようになります。ぜひ実践してみてください。
IELTSライティングの添削サービスに悩んでる人へ
今回は、IELTSライティングの添削をしてもらおうかな?と考えている人へ向けて、添削サービスの選び方と効果的な使い方について書きました。
最後に、宣伝にはなるのですが、私のIELTSオンライン講座では、受講生に無制限の添削を提供しております。
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