英文法

冠詞使い分けルール!aとtheの違い、可算・不可算名詞の違い

「冠詞」って日本人の英語学習者をおおいに悩ませるものの一つですね。

冠詞について本気で勉強しようと思ったら、すごい情報量になります。

実際、私が通った大学(英文科)でも、「冠詞」だけで1年間の講義が成り立っていました。

もちろん、文法書を読めば詳しく書いています。

ただ、ほとんどの学習者は、冠詞を完璧にする必要はない。というのが私の考え方です。

この記事では、

  • どうやったら最小限の努力で、うまく通じる冠詞の使い分けができるのか。
  • 冠詞はどうやって勉強するのか
  • 最低限、知っておくべきルール

ということについて、お話しますね。

つまり、最小の努力で最大の結果をあげたい!というあなたへお送りする記事です!笑

この記事を書いた人

私もネイティブではないため、冠詞には苦労しました。

ただ、翻訳の仕事をフルタイムでやったり、翻訳コースの講師もしていたので、冠詞についてはかなり勉強をして、詳しくなりました。

その経験から書きますね。

冠詞はどう扱っていくか?

「冠詞」ってどうすれば良いの・・・?

日本人の英語学習者なら、一度は思い悩むでしょう。

私が指導してきた経験では、完璧にしようとして無理!となったり、最初から諦めているケースなど、色々あります。

まず、日本人がよくする冠詞上の間違いについて、見てみましょう。

日本人がよくする間違い

theをつけすぎる

よくある間違い、ナンバー1は、

「theのつけすぎ」

つまり、theを付けてはいけない箇所でつける、ということですね。

例えば、

“listen to the music”(音楽を聴く)

これ、よーく見かけます。

musicにtheを付けるシチュエーションも無くはないのですが、基本的にはmusicは不可算名詞のため、一般的な話をするときには冠詞を付けません(可算・不可算や一般・具体については下に書いています)。

多少なら、もちろん間違うのは仕方がないわけですが、「とにかくtheを付けておけ!」とばかりに、何にでも付けてしまうのは考えものです。

まったく付けない

逆に、「冠詞のことはよくわからないので、間違わないように付けない」といった考えの人も見かけます。

確かに、冠詞が存在しない日本語が母国語の私たちから見たら、それが「一番無難」であるように見えることは共感します。

ただ、冠詞をまったく付けないのは、それはそれで英語としては、かなりおかしいのです。

日本語で例えるなら、「てをには」が抜けた文章くらいのインパクトがあるかもしれません。

この感覚はなかなかイメージがつきにくいですよね。

まぁ、イメージはつかなくても良いので、とにかく、「まったく付けない」ということは避けましょう。

間違えながらでも、少しずつ挑戦していかないと、なかなか上達もすることができません

可算・不可算の概念がない

冠詞を正しく使えるようになるには、まず大前提として

その名詞が数えられるのか、数えられないのか?

ということを知る必要があります。

つまり、

可算=数えられる

不可算=数えられない

ということですね。

すべてはそこから始まります。

この事実を知らない人が意外と多いです。というか、日本人が冠詞を苦手としているのは、そもそもが、日本語には「可算、不可算」の概念が無い、からだと思うのです。

しかし、英語では切っても切れない考え方なので、逃げられません。

可算・不可算については後で説明しますので、とりあえずここでは、

「冠詞を学ぼうと思ったら可算・不可算の概念を理解しないといけないんだ」

ということだけ知っておいてください。

私が考える、冠詞の勉強法

私の考えでは、冠詞というものは、「文法」ではなく「単語」の勉強法に近いと言えるでしょう。

いや、「文法」と「単語」の中間といえるかもしれません。

どういうことかというと、

  1. まずは文法的なルール(原理原則)を覚える必要があり、
  2. そして大量のインプットを通して、例外をたくさん覚えていく。

これのどちらが欠けてもダメなんですよね。ルールも最初にざっと覚える必要があります。

そして、どんどん例外に出会い、自然な使い方を覚える。

その二つが揃って初めて、自分の正確なアウトプット(話す、書く)につながっていくというわけです。

具体的な、冠詞の勉強の順番

具体的には、このような順番で冠詞については進めていってください。

  1. 可算・不可算を理解する
  2. 一般的・具体的を理解する
  3. 文法的な規則(ルール)を覚える
  4. 多読・多聴によって例外を拾っていく

日本人の英語学習者は、特に1番、2番を飛ばして、急に3番から勉強して、冠詞をマスターしようと意気込んでいるケースが多いです。

しかし、実は1番、2番のような「概念」の理解が欠かせないです。

上で言ったように、冠詞は日本語にはそもそも存在しないからです。

それぞれについて詳しくは、下記に説明していきます。

可算・不可算を理解する

可算名詞は、数えられる名詞

不可算名詞は、数えられない名詞

そういう説明はみなさん知っていると思いますが、そもそも「数えられる・数えられない」がどこでどう区切るかわからない、という話ですよね。

とてもたくさん例外があるので、完璧にマスターするのは難しいのですが、とりあえずの原則として覚えておいてほしい、基本的なことを下に書いておきます。

最低限、ここに書いていることは覚えておくようにしてください。

可算名詞(数えられる名詞)とは

可算名詞の基本的な定義としては下記のようになります。

  1. 目に見える、形があるもの
  2. 1つ1つ、別々に数えることができる

この二つの条件を「兼ね備えている」名詞もありますし、2番だけが当てはまる場合もあります。

目に見えて、形があり、別々に数えることができる名詞

これは、一番わかりやすいかもしれません。

大きくわけて、「人」と「モノ」がありますね。

代表的なものを挙げておきます。

人を表す単語
person, boy/girl, man/woman, student, individual, doctor, teacherなどなど・・・

身近な「モノ」を表す単語
bag, table, pen, chair, book, windowなどなど・・・

もちろん、これ以外にもたくさんの単語があります!日本語で考えてみたらわかりますね。

目に見えないけど数えられる名詞

目には見えないけど、数えられる、という特徴を持つ名詞もあります。

わかりやすいものと、わかりにくいものがあると思います。

  • influence(影響)
  • effect(効果)
  • company(会社)
  • idea(アイデア、意見)
  • meeting(会議)
  • plan(計画)
  • country(国)

などなど・・・

会社、国、会議などは日本人でも「数える名詞」として分類することに抵抗ないのではないでしょうか。

それに対して、「影響」や「効果」のような抽象的な単語については、覚えていくしかないです・・・。

具体的には、あいまいであれば、逐一辞書で確認する、ということですね。

不可算名詞(数えられない名詞)とは

不可算名詞の基本的な定義としては下記のようになります。

  1. 目に見えない、決まった形がない
  2. 1つ1つ、別々に数えることができない

つまり、可算名詞の真逆ですね。

この二つの条件を「兼ね備えている」名詞もありますし、2番だけが当てはまる場合もあります。

目に見えない、決まった形がなく数えられないもの

抽象的な概念のものが当てはまりますので、本当に無数に存在しますが、このあたりがよく使い、また間違いやすいので、最低限、これだけおさえておきましょう。

  • information(情報)
  • knowledge(知識)
  • advice(アドバイス)
  • news(ニュース)
  • attention(注目)
  • traffic(渋滞)
  • love(愛)
  • work(仕事)

目に見えるけど別々に数えられないもの

目にはいちおう見えるけど、英語という言語では「概念」「カテゴリー」という考え方をするので、「数える」ということをやらずに一気にひとまとめにする、というようなものがあります。

wood, money, water, hair, rainなどなど・・・

また、水、コーヒーといった液体や、雨などについては、「形」がないため1つ1つに切り離して数えにくい、というのは何となくわかりますよね?

wood(木)やglass(ガラス)といった語は、「素材」を表す時には、「始まりと終わり」がなく具体的な形を持たないので、数えられません。

カテゴリー名なので数えられないもの

日本語ではイメージしにくいのですが、単語が「カテゴリー」を表すため、数えられないとみなすものがあります。

例えば、foodなどは「食べ物全般」を指すため、具体的な形を持っていないので、不可算になるわけです。

furniture, food, fish, chicken, exerciseなどなど・・・

不可算名詞の例外・・・固有名詞

人や場所の名前は「固有名詞」と言われますが、このような固有名詞は、不可算名詞の扱いになります。

Japan, New York, Sony, Michaelなどなど・・・

状況により、可算になったり不可算になったりする単語

実は、「目に見えるから」とか「指さしで数えられるから」だけでおさまらないのが、話をややこしくする原因となっています・・・。

素材、液体・気体、食べ物、動物を表す単語がこれに当たります。

例えば上であげたwaterなどは、液体だから基本的には数えられないのですけど、

コップに入れたら
→a glass of water, two glasses of water

水の種類
→a tasty water

という感じで、状況によって数えられるようになります。

「は?」ってなりませんか?笑

これこそが、「冠詞だけで1年間の大学講義が成り立ってしまう」理由でもありますね。

とても例外が多く、「状況によって」変わる、と言われたらお手上げって感じになりません?

だから、文法のルールだけではとても対応できないのです。

次に書く、「辞書で確認する」そして、最後の章の「インプットを行う」ということが大事になってきます。

辞書で確認する

可算名詞→〔C〕

不可算名詞→〔U〕

辞書では、このように表現されていることが多いです。

上で言ったように、同じ単語でも、意味や使い方によって可算・不可算が変わってくることがとても多いので、とても文法の規則だけで対応できるものではありません。

逐一、辞書で確認するクセを今から付けておきましょう。

しかし、考え方によっては、1つの単語を辞書で引いたときに、〔C〕と〔U〕が混合されており、それぞれ使い方も違ってくるのは、「言葉の不思議」っていう感じでとても面白いものです。

普段、私は「辞書とお友達になりましょう」などと言いますが、「げっ、複雑すぎて面倒くせー」と思うより、

「興味深いなぁ!」というように考えたほうが、上達は速いと思いますよ!

一般的・具体的を理解する

日本語は、主語に重点を置かないためか、「一般/具体」を混同している人が多いです。

これを理解していないと、もしくは意識していないと、絶対に冠詞を使えるようになりません。

「一般的」とは何か

一般的な話というのは、特に主語を指定せず、世界中のあらゆる人に当てはまる、というような概念のことです。

例えば、「人間」というようにすると、日本人でも良いし、アフリカ人でも良いし、子どもでも良いし、老人でも良いし、男性・女性でも良いし、ということになりますね。

人間は忘れやすいものだ。

と言った場合、特にどういった「属性」の人間、というのは指定していませんね。

「人間」の広く一般的な話がしたい、ということなのです。

そして、属性を指定したとしても、一般的な話になります。たとえば「子ども」という言葉を使って

子どもはわがままだ。

と言った場合、これもやはり国籍や人種などは指定せず、「子ども」全般を一般的に指す、ということになりますよね。

人だけではなくモノにも当てはまりますよ。

会社というものにはカリスマ性のある社長が必要だ。

などといった場合、これも一般的な意味での会社と言いたいのであって、どこの国にあるか、などとは関係なく、全般的なことを言っています。

「具体的」とは何か

それに対して、「具体」というのは、特定のとある人やモノを指しています

東京にある会社が、10月1日に破産申請を行った。

といった場合、これを発言した人は、何か特定の会社について言っています。

昨日、ニューヨークで女性たちがデモを行った。

と言った場合、これも一般的ではなく具体的な女性のグループを指していますよね。

すべて日本語で説明していますが、ここまでの話を概念として理解できているかどうかが重要です。

違いについて、ご理解いただけましたでしょうか?

ちなみに一般・具体の違いは、IELTSライティングでも非常に重要になってきますので、IELTS受験を考えている方は、必ずおさえておいてください。

文法的なルールを覚える(いつどこで冠詞を付けるか、付けないか)

不可算名詞は無冠詞単数

まず、不可算名詞(数えられない名詞)は

『無冠詞単数』(冠詞を何もつけず、単数扱い)が基本。

単数扱いというのは、冠詞を付けないだけではなく、一緒に使う動詞にも気を付けなければいけません。

  • 現在形の時には「三人称単数現在」のルールが適用されるので、Sを付ける
  • be動詞は単数のものを使う

ということが必要になります。

つまり、下記のようになります。

× an information

× advices

× furnitures are

× furnitures do

〇 information

〇 advice

〇 furniture is

〇 furniture does

可算名詞を一般的に使う時は、無冠詞複数形

数えられる名詞を一般的に話す時は、

無冠詞複数形(冠詞は何もつけず、複数形にする)が基本。

例えば、上で話した例文

人間は、忘れやすいものだ。

というのを英語にすると

People can easily forget.

というようになります。

“people”に注目してください。冠詞は付いておらず、”person”の複数形であるpeopleが使われていますね。

子どもはわがままだ。

というのを英語にすると

Children are selfish.

これも、冠詞は付けず、”child”の複数形である”children”が使われています。

その他数えられる名詞を一般的な文脈で使うときには、とにかく複数形にしておきます。

一般的な話をするときに、aやtheを付けてしまうと、とても具体的になってしまい変に意味を持って浮き上がってきてしまいます。

peopleというように冠詞をつけずに複数形にすることで、特定の人を指さず、「世界中の誰にでも当てはまる、特に特徴もない、一般の人々」といった、「モブ」を表すイメージにすることができます。

これは他の数えられる名詞にも当てはまります。

person→people
child→children

はいわゆる不規則変化というやつですが、大半の名詞は、単に最後に”s”を付けるだけです。

可算名詞を具体的に話す時

“a”を使うパターン

数えられる名詞を具体例で出す時は、基本的には、初出では「a」を使います。

「a」というのは「とある」という意味で、具体例とはとても相性が良いです。

上の章で「具体的」のところで出した例文でこんなのがありましたね。

東京にある会社が、10月1日に破産申請を行った。

これを英語にすると

A company in Tokyo filed bankruptcy on October 1st.

とある会社のことを「具体的に」指しているので、単数扱いで、冠詞が必要というわけですね。

この「a company」を冠詞を付けず「company」「companies」としたり、「the company」としてしまったりすることが多いので、気を付けてください!

“the”を使うパターン

theは、1番難しいかと思います。

抽象的な語につけるか付けないかということになると、もう非ネイティブにはお手上げで、これをマスターすることはたぶんできないかもしれません。

しかし、数えられる名詞につける場合の大原則はおさえておきましょう。

theは、世界で1つのものに決まる場合に付けます。

世界で1つといっても、そんな大げさに考える必要はありません。

要は、書き手(話し手)と読み手(聞き手)の間に了解があるということですね。

具体的には、下記の2つのパターンがあります。

  1. 2回目に出てくる場合
  2. 自動的に1つに決まる場合

詳しくみていきます。

★2回目に出てくる場合

普通は、1度出てきて明らかに同じものを指すときに2回目以降付けます。

具体例で、a company… と出したら、2回目以降はthe company… と書くということですね。

これを、最初から書いてしまう人も多いので、注意!

上の例でいうと、

A company in Tokyo filed bankruptcy on October 1st.
(東京にある会社が、10月1日に破産申請を行った。)

と書いた後に、文章を続けていく場合、

すでに読み手や聞き手はどの会社のことかわかっているので(東京にあって、10月1日に破産申請を行った会社であることはわかっているので)、「その会社は・・・」という意味で、

The company then proceeded to negotiate…
(そしてその会社は交渉段階に入った・・・)

などというように、”the”という冠詞を付けていくことになります。

 

★自動的に1つに決まる場合

例えば、話し手と聞き手が同じ部屋にいて、その部屋にはドアが1つしかない場合、

その「ドア」というのは『自動的に』世界で1つしかない「この」ドアのこと、というような意味合いになります。(doorは可算名詞です)

一人が

Could you open the door?
(ドアを開けてくれない?)

と頼んだ場合、1つしかないので、「この」ドアのことだな、とわかるので、たとえ初出であったとしても、”the”を付けるべきだ、というわけですね。

このシチュエーションで

Could you open a door?

というように、”a”を使ってしまうと、「え?どこのドアのこと?」となってしまいます。

※その部屋に2つ以上のドアがあり、どのドアでも良いから1つ開けてほしい、という場合には使えます。

多読・多聴によって例外を拾っていく

ここまで、冠詞のベースとなるルールを説明しました。

ここからは、とにかくインプット(多聴・多読)です。

冠詞の使い方を上達するためには、このプロセスが欠かせません。

なぜなら、上で言ったように、冠詞は「文法」というより「単語」であり、最初にルールだけ覚えればOK!というわけではなく、一つ一つ覚えていく必要があるわけです。

文法書で例外も書いてありますが、膨大な量になりますし、文章で説明されても、イメージがわかなくて、読んでもあまり意味がない、ということがあります。

それこそ、私も大学の授業で冠詞の講義を1年間受けましたが、サッパリわかりませんでした。笑

その後、自主的にインプットをたくさんしてイメージを掴めるようになっていったわけです。

インプットには多読と多聴がありますが、冠詞を集中的に学習したい場合には、「多聴(たくさん聞くこと)」よりも「多読(たくさん読むこと)」のほうを多くするほうが良いでしょう。

というのも、会話では冠詞はあまり強調して発音されない傾向にありますので、なかなか冠詞の使われ方に注意を払うのが難しいかと思うからです。

多読については、下記の記事をどうぞご参照ください。

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