今日の記事は「ネイティブみたいな発音を見に付けたい!」という願望に応えるものではなく、その前段階のお話です。
ただ、ネイティブみたいな発音になる前に、絶対に身に付けておきたいことでもあるので、発音を向上させたい人はぜひお読みください。
英語を勉強して、外国人を相手に英語で話すようになると、誰もがぶち当たる壁である
「自分の英語が通じない!!」
そんな時、みんな、「自分の発音が悪いから」って思いますが、そうではないことが多いんですよ。
今日から実践できる、とても簡単なコツを5つ紹介します。
本記事の信頼性
声の大きさを倍にする(最重要!)
日本人って、世界的にみて、実はすごく声が小さいんです。
日本語はあまり口を開けなくても通じる言葉ということがあるし、礼儀を重んじるので、日本で生まれ育ったら、自然と声は小さい。
自分で「大きな声だな」と思っていても、世界的に見ると普通。
対して、英語圏では、しっかりと「意見を伝えたい」という思いが強い文化なためか、平均してみんな、すごく声が大きいんです。
だから、日本人の普通の声量で話すと、思わず「え?」ってなってしまう。
当の日本人はあまり知らない事実ですが、日本に来た外国人は、とても静かなので驚くという。
「自分が声が小さい」ということに気づいてないので、聞き返されたら自動的に「発音が悪い」と思ってしまう人が多いけど、声が小さいだけなんですよ、本当に。
今すぐ自分の声を、倍の声量にするだけでめちゃくちゃ通じるようになるので、お試しください。
イントネーションを正しくする
イントネーションというのは、上がり下がりのことです。
日本語には、これがめちゃくちゃ少なく、日本語と同じように英語を話すと、全体的に棒読みのような印象を与えて、すごく聞き取りづらい。
英語は音楽のメロディのように上がり下がりがある言葉なんです。単語1つ1つにもあるし、文章単位でもあります。
例えば”elevator”(エレベーター)という単語を言うのに、LやVの発音が完ぺきでも、日本語のようにフラットに言ったら通じません。
エレべーター↓
というように言うと、たとえカタカナ英語でも、かなり通じやすいです。
エレベーターの通じる発音はこれ(音声もあるので確認してみてね)
強弱を大げさにつける
強弱というのはその名のとおり、強く発する箇所と、弱く発する箇所です。
単純に「声の大小」という問題です。
英語は「強調する」ところを間違えると 通じません。
英語の文章って色んな要素で成り立っていて、冠詞(aとかthe)、前置詞(onなど)、be動詞(isなど)などはあまり重要ではないので、強調しません。
また、特に自分の言いたいことだけを大げさなくらい強く言うと確実に通じます。
コーヒー店などで注文するとき、
Can I have a latte?
(ラテください)
と言って、「必ず聞き返されちゃうんです・・・」とお悩みの人が多いのですが、
Can I have a latte?
と言うと一発で通じるので、ぜひ試してみてほしいです。
インプット増やす
「このシチュエーションでは普通こう言う」
という言い回しって、少しくらい発音が間違っていても、聞く側の想像力が働くので、通じる確率が高くなりますよね。
「こんにちは」などの挨拶が良い例ですね。
私の以前の生徒さんで、こんなことがありました。
ネイティブと話していて、「次の旅行の目的地はいくつか候補があって・・・」と言いたかった生徒さん。
「候補」というのが思いつかなくて、辞書で調べたら、candidateという言葉が出てきました。
でも、普通こういう文脈で、candidateという言葉は使わないので、どれだけ発音が良くても通じないのです。
案の定、相手は「はぁ?」と聞き返していたので、生徒さんは「私の発音が悪いのね・・・」となっていました。
でも、違うんです。
状況に合わない言葉をいきなり使われると、聞き取れないんです。
日本語があまり話せない外国人や、小さい子どもなどを思い浮かべていただくとわかりやすいと思いますが・・・。
これの解決法は、インプットを増やして、文脈に応じた自然な言い回しを蓄積すること!
いつも私が言う「英語の悩みの9割はインプット不足」というやつです。
まさか発音の問題も、インプットで解決できるとは・・・!って感じですよね。
インプットというのは、多読・多聴ですね。
多聴・多読に関しては、これらをご参考ください。
個別の発音を意識しすぎない
個別の発音というのは「V」とか「L」とか「R」とか、音の1つひとつの発音という意味。
発音というと、こういった1つの音をできるようになるトレーニングだと思っている人が多いけど、これを意識すればするほど通じなくなるんですよ、実は。
私の夫が「Thursday」と伝えたくて「th」の発音を意識してがんばっていたのですが、「Saturday?」「Tuesday?」と聞き返され、通じませんでした。
そこで大声で「サースデイ!」と言ったら、通じた。(最初の章の「声の大きさを倍にする」の実践ですね)
いくらthの発音が完ぺきでも声が小さかったりイントネーションが間違ってたり、強弱が間違ってると、通じないという例ですね。
それどころか、thなどの音を意識するあまりに、声量やイントネーションを忘れがちになるので、かえって害になるという・・・
英語の発音対策は2段階で!
あなたがもし「ネイティブみたいな発音を身に付けたい」と思っていたとしても、まずはここに書いた5つをマスターすることが一番の優先事項。
そこから第2段階目として、個別の発音対策に移っていきましょう。
個別の発音を意識するのは、通じないという「害」になる恐れがあるので、しっかりと通じるようになってから練習を開始するとスムーズに発音対策が進みます。
「フォニックス」って知ってますか?
英語圏の子どもがアルファベットの発音を学ぶ学習方法で、英語を外国語として学ぶ私たちの発音練習にも有益とされていますこのフォニックスとは何か?ということと、
カタカナ英語から脱するための勉強法を解説しますスウェーデンの家具メーカー「IKEA」… pic.twitter.com/weeB0rmI59
— Kumiko|英語学習を高速化する人 (@IELTS_expert) August 28, 2023
大きい外堀を埋めてから、細かい箇所にこだわっていくというイメージ。
英語に限らず、何でもそうですよね!
そして、個別の発音を練習していく段階では、練習の時は意識しても、実践の時(話す時)は、意識せずに、忘れるのがコツですよ。
IELTSスピーキングにおいての発音対策は、こちらの記事を参考にしてください。
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