英単語を勉強するとき、とにかく「数が勝負!」と考える人は多いです。
確かに、英語を勉強するにあたって、ある程度の単語を知る必要はあります。
ただ、その増やし方が問題です。
「数を増やす」ことに一生懸命になり、実際にはあまり使われない単語を覚えてしまったり、覚えている単語を実際に会話などで使えなかったり・・・。
そんなあなたに知ってほしいことがあります。
英語という言葉は、
一つの単語にいくつもの意味があるのです。
一つの英単語=一つの意味、思い込んでいませんか?
新しい単語を辞書で調べる時、一番上に出てきた意味を自動的に採用していませんか?
あなたがすでに知っている単語には、思いがけない意味があり、しかもその意外な意味は、かなり頻繁に使われています!
たとえば、「buy」には「~を信じる」という意味があるんですよ。
今回紹介する単語は、あなたもすでに知っているベーシックな単語ばかりなので、新たに覚える必要はなく、すぐに使っていただけますよ。
目次
make
makeの一般的な意味
「make」といったら、通常思い浮かべるのは「作る」ですよね。
SVOOの文型を取ることができます。
次には、使役動詞として使う「~にする」が思い浮かぶでしょうか。
makeの意外な意味
「~になる」(become) という意味があります。
例1:He will make a good husband for her.
彼は彼女の良い夫になるでしょう。
例2:You two could have made a cute couple.
あなたたち、素敵なカップルになったかもしれなかったね。
(could have + 過去分詞で、「~だったかもしれない」と、実際には起きなかった過去のことについての仮定を表します)
この用法では、SVOOを取ることはできません。SVOのみです。
buy
buyの一般的な意味
これはご存知、「買う」ですよね。これ以外に学校で習った覚えはありません。
buyもSVOOを取れる動詞です。
buyの意外な意味
「~を信じる」という意味があります。
例1:She won’t buy that.
それ、彼女は信じないと思うよ。
例2:He wouldn’t buy what I said.
彼は、私の言ったことを信じようとしなかった。
(wouldn’tは、過去の意志を表し、「かたくなに~しようとしなかった」という意味があります)
run
runの一般的な意味
中学校1年生で習うような基礎の基礎の単語です。
もちろん、意味は「走る」ですよね。
runの意外な意味
「(機械などを)動かす」という意味があります。
例1:Try running the program again and see if it works.
そのプログラムを再度実行して、どうなるか試してみてください。
例2:I ran the dishwasher even though it wasn’t full.
いっぱいじゃなかったけど、食器洗い機を回しました。
(even thoughは、「たとえ~だとしても」という意味の接続詞です)
実は、runにはこれ以外にもとてもとてもたくさんの意味があります!
しかも、実際に日常生活で使われているものばかりです。
興味があれば、辞書で調べてみてくださいね。
do
doの一般的な意味
これも究極に「基礎!」な単語ですよね。
意味といえば、①~をする ②助動詞として、do you~? とかI don’t ~ とかで使う
という感じではないでしょうか?
doの意外な意味
「足りる、適する、役立つ」(sufficient, enough) という意味があります。
例1:$100 will do.
100ドルで足りるよ。
例2:A sandwich will do for breakfast.
朝ごはんはサンドイッチ一つで良いよ。
(未来のことではなくても、通常willと一緒に使います)
このdoの使い方って、なんだか「究極」じゃないですか?
私も最初に知ったとき、「えーっ」ってなりました。
しかし、かなりよく使われるんですよね・・・。
take
takeの一般的な意味
これも早い段階で学習する基礎の単語ですが、学習を進めていくと、たくさん意味があるのかも?とうすうす気づく人も多いかもしれません。
最初に習う意味としては、「~を取る」ですよね。
takeの意外な意味
「~と思う、みなす」という意味があります。
例1:She always take things seriously.
彼女はいつも物事を真剣にとらえる。
例2:We shouldn’t take this situation seriously.
我々はこの状況を真剣にとらえるべきではない。
この場合のtakeには色々な使い方があります。
【asを使う】
He took my remark as an insult.
彼は私の言葉を侮辱と思った。
【from とthatを使う】
I took it from her nod that she agreed.
私は彼女がうなづいたのを賛成しているとみなした。
takeもベーシックですが、とてもたくさんの意味があります。
take out, take offなど、句動詞にもたくさん使われますし、take it for granted, take it easyなどのイディオムも多いですね。
包括するニュアンスが広すぎて、逆にとらえどころのない語でもあります。
英語を勉強していくにあたり、このtakeのニュアンスをモノにすることは必須になります。
take=取る と考えずに、広いイメージでとらえましょう。
IELTS学習者向け:attitude
最後におまけになりますが、IELTS学習者向けの内容です。IELTSに興味がなくても、英語の中~上級者には参考になるかと思います。
attitudeの一般的な意味
attitude=態度、と考えている方は多いと思います。
でも、attitudeは態度、と考えているとIELTS(アイエルツ)でつまづいてしまう問題がよくあります。
attitudeの意外な意味
実は、attitudeが「意見」という意味で使われることはIELTSではかなり多いです。
IELTS公式問題集8のTest 1のReading、Passage 3「Telepathy」の問題です。
28ページ、問題No. 27の問題文は
Researchers with differing attitudes towards telepathy agree on:
に続くものをA~Gの選択肢から選ぶという問題。
この問題文の意味は、
テレパシーに対して様々な意見をもつ研究者が同意するのは:
となり、attitudeはここでは「意見」という意味になります。ここで「態度」と解釈してしまうと、よくわからないことになってしまいます。
その二つ下のNo.29の問題文も同じです。
Attitudes to parapsychology would alter drastically with
(超心理学に対する意見は大幅に変わるだろう)
という意味になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「意外!」と思う単語が多かったと思います。
一つの単語=一つの意味 と考えていたら、もったいない!すでに知っている単語なので、もっとどんどん活用しましょう。
しかも、これは決してマニアックな情報ではなく、実際にこの意味で使われることはとても一般的なのです。日常的に使われています。
ぜひ、ここにある単語の意外な意味を覚えるとともに、ご自分でも、単語を覚えるときに「他の意味はあるかな?」と意識してみてくださいね。
一つの単語の意味をたくさん知ることで、速いスピードで語彙を増やしていくことができます。
実はここで紹介した意外にも、本当にたくさんありますので、またまとめて記事にしますね!
「その2」はこちらから↓
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