英文法

butとhoweverの違いについてわかりやすく解説

butとhoweverの違い、考えたことありますか?

andとthereforeの違いはどうですか?

「えっ、違いあるの?」
「butが『しかし』でhoweverが『しかしながら』でしょ?

そんな風に思っていませんか。

ここでは、butとhoweverの違いについて、初心者にもわかるように、書いていきたいと思います。

本記事の信頼性

これを読んでも、ややこしいと感じる方のために、最後には「簡単な覚え方」の法則を書いています!

ぜひ、最後までお読みください。

butは接続詞、howeverは接続副詞

結論を言ってしまうと、butとhoweverは文法上のはっきりとした違いがあります。

but=接続詞
however=接続副詞

となっています。

文法用語の定義:文章、節、接続詞、接続副詞

ここで、言葉の定義をおさらい。

「文章」とは・・・大文字で始まり、ピリオドで終わるカタマリのこと。節(せつ)が一つ以上で構成される。

「節(せつ)」とは・・・文章の構成要素で、主語と動詞が一つずつあるカタマリのこと。

「接続詞」とは・・・節と節をつなぐ役割がある語。(例:and, if, though, while, because, butなど)

「接続副詞」とは・・・文章と文章をつなぐ役割がある語。(例:however, moreover, in addition, generally speaking, therefore, then, also など)

これをまずはおさえておいてください!!

接続詞について、詳しく書いた記事もどうぞ。

接続詞を制する者は英語を制す!すぐに実践できる正しい使い方あいまいな捉え方をしている人が多い、接続詞。「andとかbecauseなんてノリで使っている」「なにか間違える要素ある?簡単でしょ?」こんな声が聞こえてきそうです。しかし、接続詞をあいまいに使っていると、何となく日本語の直訳のようなあか抜けない文章をずっと書いたり話したりすることになります。よくある間違いを、ここらでクリアにしておきましょう。...

大前提①「節」と「節」をつなぐのは、必ず「接続詞」が「一つだけ」必要!!

これが日本語と違うところであり、あいまいな方が多いです。

接続詞が抜けておりカンマだけで節と節をつなぐのは間違い。

例:

✖️ I went on a picnic, I found a pretty flower…
(ピクニックに行った、キレイな花を見つけた・・・)

〇 I went on a picnic and I found a pretty flower…
(ピクニックに行って、キレイな花を見つけた・・・)

節の前に接続詞を付けて、さらにカンマの後にも接続詞を付けるのも間違い。少なすぎてもダメ、多すぎてもダメ。

大前提②接続詞は節の前に付けても良い

接続詞の中でも、if, though, while, becauseなどは節の前に付けて、節と節をつなぐことができます。

ifは代表的なものですのでよくわかると思います。

パターン1:
We are going on a picnic if it is fine tomorrow.
(もし明日晴れたら、ピクニックに行く予定だ)

パターン2:
If it is fine tomorrow, we are going on a picnic.
(もし明日晴れたら、ピクニックに行く予定だ)

ここでのポイントは、節と節の「間」に入れるときはカンマなし、節の前に入れるときは、カンマを付けるということ。

また、節の前に入れたら、節と節の間にはもう入れない、ということです。

わりとここを間違う方が多いので注意!

✖️ If it is fine tomorrow, and we are going on a picnic.
(もし明日晴れたら、そしてピクニックに行く予定だ)

↑これは短い文章なので「間違わないよ!」と思うかもしれませんが、

関係詞を使ったり長い文章になってくると、中級~上級者でもそんなミスをけっこうやってしまいます。

大前提③接続詞は文章と文章をつなぐことはできない!

これらは「接続詞」なので「節」と「節」をつなぐのであって、「文章」と「文章」をつなぐことはできないのですね。

例:

  1. ✖️ We canceled the picnic. Because it was raining.
    (ピクニックをキャンセルした。雨が降っていたからだ。)
  2. 〇 We canceled the picnic because it was raining.
    (雨が降っていたから、ピクニックをキャンセルした。)
  3. Because it was raining, we canceled the picnic.
    (雨が降っていたから、ピクニックをキャンセルした。)
  4. 〇 We canceled the picnic. This is because it was raining.
    (ピクニックをキャンセルした。雨が降っていたからだ。)

解説:

  1. ×の例ですが、これは二つの文章です。「文章」とは大文字で始まり、ピリオドで終わる、というカタマリのことでしたよね?一つ目の文章の理由を二つ目の文章で述べ、これをbecauseでつなぐ、というようにしていますが、これは間違いです。
  2. 〇の一つ目ですが、これが王道のパターン。「節」と「節」をつないでいますよね。そしてbecause は節と節の間に入っているので、カンマはつけない。
  3. 〇の二つ目ですが、昨日お話した、「節の前でも接続詞はつけられるよ」という話ですね。そして、節と節の間には、接続詞を再度付けることをせず、カンマを付ける。
  4. 〇の三つ目ですが、もし、文章と文章をbecauseでつなげたい場合はThis is becauseというのが一番簡潔で良いです。The reason for this is because…というのもありますが、ちょっと長たらしいですし必要ないです。

大前提④接続副詞は節と節をつなぐことができない!

これもよく間違うのです。

つまり接続副詞は「文章」と「文章」をつなげるものなのに、「節」と「節」をつなげてしまうのですね。

例:

  1. ✖️ It was raining, however, we went on a picnic.
  2. 〇 It was raining. However, we went on a picnic.
  3. 〇 It was raining, but we went on a picnic.

解説:

  1. ✖️の例ですが、これものすごーーーくたくさんの方がやっちゃいます!!そこのあなたも!!「節」と「節」をつないでしまっているので、間違いです。
  2. 〇の一つ目ですが、これがhoweverの王道の使い方。二つの文章をつないでいますよね。
  3. 〇の二つ目ですが、もし文中でつなぎたいのなら、but(接続詞)を使いましょう、という話です。

簡単な覚え方!

実際の両者の違いは、これまで説明してきた通り。

but=接続詞なので、節と節をつなぐもの。文と文をつなぐことはできない。

however=接続副詞なので、文と文をつなぐもの。節と節をつなぐことはできない。

両者は、置き換えができないものなのです・・・!

もしややこしくなってきたら、

butは、文章の途中で使うもの。

howeverは、文頭(文章の一番最初)に置いて使うもの。

と考えておいても良いでしょう。

andとthereforeも一緒です。どちらも「そして」という意味ですが・・・

andは、文章の途中で使うもの。

thereforeは、文頭(文章の一番最初)に置いて使うもの。

しっかり、覚えておきましょう!!

おまけ:howeverを文中に使う場合

howeverなどの接続副詞は「文」と「文」をつなげるので、基本的には文頭に置く!と覚えておいてください、と言ったのですが、実は文中に置くこともあります。

It was raining. We, however, went on a picnic.

この文章、どんな意味になると思いますか?

実は、

It was raining. However, we went on a picnic.

まったく同じ意味なのです!

なぜか・・・は、わかりませんが、一つ言えることは、とにかく接続副詞は「文」と「文」をつなぐということなのです。

文頭にあっても、文中にあっても、前の文章に対して「しかし」という意味であることは
同じなのです。

上記の例では、howeverの前に「we」しかありませんので、あまり間違えにくいですが、

IELTS、TOEICなどの試験リーディングや新聞などちょっと堅い文章では、けっこう長い語のカタマリが前に置かれていたりするので注意です!

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カナダで語学学校を10年経営し、IELTS対策をはじめ、TOEIC、英文法、ビジネス英語、翻訳、通訳、英会話などさまざまなコースで指導してきました。著書『スピーキング攻略・IELTS英単語』『独学で英語を話せるようになった人がやっていること』詳しいプロフィールはこちら
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