私は、IELTSだけではなく、英語学習じたいに関して、独学支持派です。
厳密にいうと、独学をメインに据えて、レッスンや通学などは「サポート」の位置づけにする、ということですね。
決して、レッスンや通学をメインに据えてはいけません!
この記事では「独学でIELTS対策がんばるぞ!」というあなたに向けて、4つのポイントを解説します。
本記事の信頼性
独学でIELTS対策を進めていくにあたり、何が必要不可欠か、ということについてお話ししますね。
目次
モチベーションを維持する
モチベーションに頼るのはそもそも危険
「モチベーション」は言わずとしれた、独学の壁。
独学だと「教室に行かなくちゃ」みたいなプレッシャーが無いので、仕事などで疲れた時に学習へと気持ちを向けるのが、たまに難しいかもしれません。
まぁ、私の経験からすると、通学のレッスンやマンツーマンレッスンであっても、挫折するときは挫折します・・・。
私の考えでは、モチベーションに頼るのは非常に危険です。
たいていの人は起きている時間をすべて英語学習に注ぎ込めるわけではないため、他のことによって時間やエネルギーを吸い取られるからです。
モチベーションは簡単に上がったり下がったりするものだ、ということを前提にして、それでも一定のペースで学習を続けられる「仕組み」を構築しておくことが必須です。
英語学習において「やる気」や「モチベーション」が重要だと思われていますが、人間のやる気は1週間続けば良いほうです
続けられる人と続けられない人の違いは、このやる気満々の期間に「環境整備」を行うこと
▶︎ライフスタイルに合った学習計画
▶︎単語帳、記録帳作り…— Kumiko|英語学習を高速化する人 (@IELTS_expert) November 11, 2023
詳しくは下記の記事で書いています。英語学習全体について書いた記事ですが、IELTS学習でもまったく同じです。
仲間と一緒に継続する
これに付け加えるとすれば、「仲間」の存在はとても有効です。
私のお勧めはTwitter(X)です。Xは文字だけで発信できるのでとてもハードルが低いです。
「英語アカ」と呼ばれる「自分の英語学習の様子や、そこで感じたこと」をつぶやき型で発信している人がとても多いのですが、志の高い人ばかりで、足をひっぱったり批判をするという行動が少ないです。
そして新しく英語学習を始めてXのアカウントを開設した、という人をみんな応援してくれる雰囲気があります。
Xに限らず、どのような形にしろ、人間が1つのことをずっと継続していくためには、「仲間」の存在はとても大きいです。
これまでの人生で、あなたも経験があるのではないでしょうか?
もちろん人と人とのつながりなので面倒なこともありますし、それが嫌でそういうことから遠ざかっている人も多いと思いますが、今はオンラインでつながれる時代。
オンラインでのつながりはとてもラクですし、それでいて、得られるものはとても大きいですよ!
正しい学習法(長期目線の学習計画、毎日の学習計画)
2つの視点が必要
独学でIELTS対策を進めていく場合、「間違った勉強法をずっと続けてしまうかもしれない」という危険性をはらんでいます。
間違ったまま半年、1年、数年が過ぎ・・・結局スコアは上がらない・・・考えただけでもゾッとしますね。
それくらいに、「正しい方向性で勉強していく」ということが大事です。これは本当に、私も色々な人を教えてきて実感していることです。
あまり多くの人が認識していないのですが、「正しい学習法」には「長期目線」と「短期目線」がある、ということです。
マクロとミクロ、体系的と部分的、と言い換えることもできます。
多くの人が、「部分的」で「ミクロ」で「短期的」な情報を、テキストやネットから得て、それを実践する、というプロセスをたどっています。無料や安価で、たくさんの情報が転がっていますからね。
ただ、これだけだと、つねに家の庭でウロウロしているようなもので、正しい方向へ進んでいっているかわかりません。最悪の場合、上で書いたような、間違った方向の努力をし続けていることになるわけです。
まず「長期的な学習計画」がありきで、それに沿って学習を進めていき、その所々でわからないことがあれば、部分的にネットやテキストを使って問題を解決していくべきなのです。
長期目線の学習計画
長期目線の学習計画というのは、
- 目標スコアは?
- 目標スコアを取らなければいけない時期は?
という2つの項目をまずしっかりと決め、そこから逆算して、必要な学習を大まかに計画していくことです。
(例)長期目線の学習計画
今年中に目標スコア6.5を取りたい!
1月~3月 リスニングとリーディング + 単語
4月ごろ~6月ごろ リスニングが6.5になったら、スピーキングを始める リスニングとリーディングは頻度を落とす + 単語
6月 IELTSお試し受験 結果をもとに、計画を練り直すかも
7月~10月 ライティング対策を導入 他3技能は、苦手なものから順位をつけて勉強時間を決める +単語
11月、12月 4技能まんべんなく学習+単語+受験を何度か行う
実際に、私もこんな感じに学習計画を提案することが多いです。
毎日の学習計画
長期の学習計画だけでは、日々の勉強として何をしていくのか、わかりませんよね。
なので、こちらも学習計画を立てる必要があります。
(例)毎日の学習計画
平日30分ずつ シャドーイング、ライティングの復習、発音練習、文法演習 などなど
平日15分(スキマ時間で) 単語を覚える
週末 ライティングを1個分書く スピーキングを録音してみる
大まかには、こんな感じです。
基本的には、平日は細切れの英語トレーニングを行い、まとまって時間を取れる時に本番を想定したような練習をするのがお勧めです。
常に、長期の学習計画と照らし合わせ、フレキシブルに変更を重ねていく必要があります。
こういった2種の学習計画がしっかりしたものであれば、日々の学習を進めていくのは、案外、苦にならないものです。
逆に、いまいち確信が持てないままだと、あまりやる気が起きないものです。
だからこそ、次に説明するような、「相談できる相手」が必要となってきます。
そのつど、相談できる環境
学習を進めていると、大きな悩みから小さな悩みまで、たくさんの疑問がうかんできます。そのうち、特に小さな悩みに関しては、ネット検索などで解決できることも多いでしょう。
しかし、大きな悩み、例えば上の章で書いたような「長期目線の学習計画」はネット検索でもなかなか出てこない。
また、もしあったとしても、「自分の状況の場合は、どうなの??」という疑問も出てくるでしょう。
独学で進めていくとしても、どうしても、個別に相談できる相手というのは必要です。
こういう相手を見つけるコツとしては、IELTSに詳しくて自分が賛同できる講師をネット上で探しましょう。
そして、その人が発信しているメディアで個別相談を受け付けているかどうかを、くまなく探してみること。
私の場合は、下記の無料メルマガで、定期的に個別相談できる機会を設けていますよ。
添削と学習アドバイス
独学で進めていくにしても、アウトプット技能、つまりスピーキングとライティングに関しては、定期的に添削をしてもらう必要があります。
これに関しては、知っている人も多いと思います。ここでは、多くの人があまり気づいていない視点について書きます。
学習アドバイス(フィードバック)のほうが赤ペン修正よりも大事!
ライティングで提出した解答用紙に、びっしりと赤ペン修正が付いて返却されてきたら、がっかりするとともに、ちょっとした高揚感・達成感を感じる人も多いでしょう。
そう、これ以上に「勉強している感」を味わえる体験はありません!
ちょっと嫌味な表現になってしまいましたが、私自信も経験があるから、よくわかるんです。
ライティングを書く→提出する→赤ペン添削が返ってくる→「ほうほう、ふんふん。ここが間違っていたのか~」
以上!!
となっている人が、いかに多いことか・・・
「私は、定期的に添削してもらっているから、大丈夫」って思いますよね?でも、このプロセスだけでライティングが上達することは無いんです。
私は、これまでに何千という解答を添削してきましたが、下記のような2種類の人に分かれます。
返ってきた解答用紙を「ほうほう。ふんふん。」と見て終了。そしてさっさと次のライティングをする!というプロセスの人
これに対し
返ってきた解答を使ってしっかりと復習を行い、自分で学習を行ってからまた新しいライティングに取り組む、というプロセスの人
この2種類の人は、解答用紙を見ているだけでも、本当に明らかなんです・・・!
前者の人は、どんなに頻繁に解答を提出してきても、ほぼ上達が感じられず、毎回同じような間違い。なので、スコアも変わらない。
後者の人は、上下はありつつも、じわじわと上がっていきます。
かと言って、なかなかどういう復習をしたら良いのか、わからない人のほうが大半でしょう。
だからこそ、添削とセットで、学習アドバイスをもらうべきです。
添削をした講師であれば、今後どういった学習をしていくべきなのか、よくわかります。なので、添削サービスのみ探す場合でも、そういったアドバイスも一緒にしてくれるところ(人)を探すべきです。
むしろ、解答用紙に赤ペンを入れてもらうことよりも、アドバイスをもらうことのほうが大事だといえるでしょう。
- 今の自分の問題は何なのか?
- 目標スコアを取るために、今できることは何か?
という疑問点を、解決するのが「添削してもらう」ということの目的なのですから。
ネット上では、赤ペンを入れるだけの安価な添削もあるようですが、これはしっかり確かめておきましょう。
添削サービスの選び方については、下記もご参照ください。
スピーキングも添削!
あまり多くの人が認識していないのが「スピーキングも添削してもらう」ということ。
IELTSのスピーキング対策、となったとき、あなたはどういう対策法を思い浮かべますか?
多くの人が、「英会話スクールで、IELTS対策を行っているところで申し込み、レッスンを受ける」と答えるでしょう。
つまり、レッスンの講師に丸投げしている状態です。「丸投げ??そんなつもりないけど!!」という声が聞こえてきそうです。
IELTS対策にかぎらず、英会話レッスンの怖いところは、そこにあるのです。
自分もレッスン予約をしたり、予約時間にきちんと現れたりオンラインにアクセスし、汗をかきつつ受け答えをして、心地よい達成感とともにレッスンを終了する・・・
という一連の作業を行っており、しかもこれがまあまあ負荷が高いので、ものすごく「やっている」感があるわけです。
しかし、客観的に見ると、講師に「丸投げ」をしている状態、そのものです。
IELTSスピーキング対策レッスンで、今から受けるレッスンの内容を知っている人は、どれくらい居るでしょうか。
断言しても良いのですが、このスタイルのレッスンでは、伸びるのがかなり遅くなります・・・!!
これを防ぐには、レッスンの主導権をしっかりと自分が握ること。
具体的には、IELTSスピーキングのレッスンの場合、自分が考えた解答を実際にしゃべり、それに関するフィードバックをもらう、ということですね。
そして、もらったフィードバックは、録音するか書いてもらうなどして、しっかりと記録をとり、それをもとに復習する。
また、ライティングも同じですが、赤ペン添削(=間違いを訂正する)をするだけ、のレッスンで満足してはいけませんよ!
頻度はどれくらい?
添削について話すときは、必ず「頻度について」一緒に言っておくように、私は心がけています。
というのも、多くの人が「添削はしてもらえばしてもらうほど良い」と考えているからです。しかし、これは間違いです。
上で書いたように、「添削だけしてもらっている人」は、決してスコアが伸びません。
添削と添削と合間に、しっかりと弱点克服のトレーニングを行ってから、次に取り掛かる必要があるのです。
このトレーニングとは、その人やその時によって色々。単語・音読・シャドーイング・発音練習・文法などなど・・・
添削は、あくまでも日々の学習の成果を試すもの
と位置づけることが大事です。
そう考えると、添削の頻度は、多くても週1回が適当でしょう。2週に1回でも問題ありません。
「とにかくたくさん添削をしてもらって、勉強した気になる」このトラップにご注意!!!
独学でIELTS目標スコアを取る方法!
ここまで読んできて、
- そうは言っても、独学ではスピーキングとかライティングは難しいんじゃない?
- 具体的には、どうやって独学で進めていくの?
というような疑問が浮かんできた人もいると思います。
手前味噌ですが、私の7日間メール講座(無料)では、私の今までの講師経験をもとに、「独学の具体的な始め方」「IELTS対策の始め方」についてブログには書ききれない情報を書いています!
IELTS必須単語集と、定期的にスピーキング予想問題も配布していますので、ぜひご登録ください。↓
英語も独学で学習する!
ここまで読んでくださったあなたには、「英会話レッスン」などで英語を伸ばそうとせず、英語力も独学で上げていってほしいです。
まだ自分の英語力は初心者で、IELTS対策には早いかも・・・という人はこちら。
特にスピーキングが苦手と感じる人はこちら。
「独学でIELTSの目標スコアを取る方法」では、IELTSを「独学で」勉強して結果を出す方法を具体的に解説しております。
独学のスタートにぜひどうぞ!