【2026年コンピューター版】IELTSリスニング完全対策|勉強法と解き方
IELTSリスニングの勉強を続けているのに、スコアがなかなか上がらない。音声を何度も聞き、ディクテーションやシャドーイングもしているけれど、本番形式になると答えを落としてしまう。そういった相談をよく受けます。
リスニングで間違える原因は、英語の音が聞こえないことだけではありません。設問を読み切れない、言い換えに気づかない、一問に固執して次の答えまで逃す、といった問題でも正解数は下がります。
私はカナダで語学学校を10年経営し、これまで7,000人以上に英語を教えてきました。現在は、日本人のIELTS学習者を対象にオンライン講座を運営しています。
このページでは、2026年のコンピューター版IELTSを前提に、間違いの原因の見つけ方、問題形式別の考え方、普段の勉強法をまとめます。先読みや見直しだけを確認したい人は、IELTSリスニングの効果的な時間の使い方から読んでください。
目次
IELTSリスニングの試験時間・4パート・問題形式
IELTSのリスニングは、AcademicとGeneral Trainingで共通です。コンピューター版では、音声を聞きながら画面上で答えを選択・入力します。
- 試験時間:30〜34分。最後の2分間の確認時間も含みます。
- 問題数:4パート、各10問の合計40問です。
- 音声:一度だけ流れます。聞き直しはできません。
| パート | 音声の内容 |
|---|---|
| Part 1 | 日常生活での2人の会話。予約や申し込みなど。 |
| Part 2 | 日常的な話題について、1人が話す説明。施設の案内など。 |
| Part 3 | 教育・研修の場面での話し合い。大学の課題についての相談など。 |
| Part 4 | 学術的な内容を1人が話します。大学の講義など。 |
主な問題形式は、選択問題、マッチング、地図・見取り図・図のラベル付け、フォーム・メモ・表などの穴埋め、文の穴埋め、短い答えを書く問題です。穴埋めや短い答えを書く問題では、設問に書かれた語数制限も確認してください。
参考:IELTS公式:リスニングの出題形式/British Council公式:コンピューター版の試験時間(2026年9月確認)
正解が10問前後、またはそれより少ない方へ
公式問題集のリスニングを本番1回分解いて、40問中の正解が10問前後、またはそれより少なかった方は、下の初心者向け記事から読んでください。最初の模試から、設問の意味や単語の確認、先読み、復習まで、7ステップで説明しています。
設問の意味は分かるのに正解を落としてしまう方は、このまま読み進めて、間違いの原因や問題形式別の対策を確認してください。
2026年からはコンピューター版を前提に対策する
日本では、東京都・大阪府以外の会場が2026年6月、東京都・大阪府の会場が2026年8月の試験をもって、IELTSペーパー版の実施を終了します。これから受験する人は、コンピューター版の画面で練習してください。
出題内容や採点基準が別の試験になるわけではありません。リスニングは4パート40問で、音声は一度だけ流れます。答えは解答用紙へ転記せず、画面上で直接選択・入力します。
コンピューター版で変わる時間の使い方
ペーパー版では、音声終了後に解答用紙へ転記する10分がありました。コンピューター版には転記時間がなく、最後は2分間の確認時間です。スペルをあとで考えよう、空欄は最後に戻ろう、と考えていると間に合いません。
答えが聞こえたら、その場で画面へ入力します。最後の2分は、スペル、単数・複数、語数制限、未入力の問題を確認する時間として使います。
受験前に、公式のIELTS Familiarisationテストを一度は開いてください。問題番号の移動、選択肢のクリック、文字入力、Reviewの印、音量調整など、英語力とは別の操作で迷わないようにしておきます。
最初に「なぜ間違えたか」を分ける
正解数が低いと、リスニング力が足りないと考えがちですが、間違えた原因を全部「聞こえなかった」にすると、次に何を勉強すればよいか分かりません。
公式問題集を解いた後は、少なくとも次のように分けてください。
- 音を単語として認識できなかった
- 単語は聞こえたが、意味がすぐに出てこなかった
- 一文ずつは分かったが、話の流れを見失った
- 設問や語数制限を正確に読めていなかった
- 選択肢の違いを整理できていなかった
- 設問と音声の言い換えに気づかなかった
- 一問を考え続け、次の設問まで聞き逃した
- スペル、単数・複数、入力で間違えた
たとえば、スクリプトを見ればすぐ分かるのに音では単語として認識できなかった場合は、音と単語を結びつける練習が必要です。音は聞こえているのに意味を追えなかった場合は、同じIELTS音声の聞き直しだけを増やしても解決しにくいです。普段から自分のレベルに合う英語を多く聞き、英語の語順のまま意味に変える量を増やします。
音声の理解はできていたのに答えを落とした場合は、先読み、設問理解、言い換え、一問から次へ切り替えるタイミングを確認します。原因別の確認方法は、IELTSリスニングで間違える原因と対策にもまとめています。
先読みは日本語訳を作る時間ではない
先読みとは、音声が流れる前に設問を読むことです。ただ文字を目で追うだけでも、設問を全部日本語に訳すことでもありません。
誰が何について話すのか、何を聞き分けるのか、空欄にはどのような答えが入りそうかを予測します。
穴埋め問題で予測すること
空欄の前後を読み、名詞・形容詞・数字などの形を確認します。品詞だけで終わらず、場所、料金、日付、評価、変更点など、意味として何が入りそうかまで考えてください。
問題文に「NO MORE THAN TWO WORDS AND/OR A NUMBER」のような指示があれば、語数制限も先に確認します。答えの内容が合っていても、指定語数を超えると不正解です。
穴埋め問題の読み方は、IELTSリスニングの空欄穴埋め問題で具体例を使って説明しています。
選択問題で予測すること
選択問題は、文中の空欄に単語を入れる問題ではありません。質問に対してA・B・Cなどから答えを選ぶ問題や、文の続きを選ぶ問題です。複数の答えを選ぶ形式もあります。
選択肢を読むときは、共通している部分より、違う部分に印をつけます。話し手の評価、理由、変更点、賛成・反対など、音声で聞き分ける内容を絞ってください。
設問と同じ単語が聞こえるとは限りません。むしろ、不正解の選択肢に書かれた単語が音声に出た後で、話し手が言い直したり、別の案に変えたりすることがあります。聞こえた単語だけで選ばず、話の結論まで追います。
長い選択肢が5問並んでいる場合、5問すべてを浅く読むより、まず理解できる2問を深く先読みしたほうが正解数が上がることがあります。目標が満点でなければ、難しい問題を一部カンで選び、取りやすい問題の準備時間を残す判断も必要です。
マッチング・地図問題で予測すること
人物や意見のマッチングでは、選択肢だけでなく、会話の場面、話者の人数と役割を確認します。誰の意見を聞く問題なのか分からないまま音声が始まると、情報を整理できません。
地図問題では、スタート地点、方角、すでに書かれている建物や目印を確認します。音声が始まってから地図全体を理解しようとすると遅れるので、先読みで現在地と移動方向をつかんでおきます。
音声中は聞くことを優先する
コンピューター版では、聞こえた答えを画面へ直接入力します。ただし、きれいに入力しようとして音声から意識が離れると、次の答えを落とします。
答えは短く入力し、迷った問題にはReviewの印をつけて次へ進みます。聞き逃した一問を思い出そうとしても、音声は待ってくれません。リスニングでは、分からなかった問題から離れる練習も必要です。
問題の答えは、基本的に音声に出てくる順番で並んでいます。今どの設問について話しているかを見失ったら、聞き逃した答えを探し続けず、次の設問のキーワードへ視線を移してください。
準備時間、パート間、最後の2分に何をするかは、コンピューター版IELTSリスニングの時間の使い方で詳しく説明しています。
スコアを上げる普段の勉強法
模試は解いた回数より分析に時間を使う
リスニングの模試は、多くても週1回が目安です。模試を解いた日は、答え合わせと分析まで行います。3〜5時間ほどかかっても珍しくありません。
復習では、解説やスクリプトを使って「なぜ正解になるのか」を確認します。その後で、試験中に何が起きて間違えたのかを分類してください。
音声の最初から最後までを何度も聞き直したり、スクリプトを一言一句訳したりすることを、毎回の標準手順にする必要はありません。間違えた原因に関係する部分へ時間を使います。
次の模試で実行することも具体的に決めます。「もっと集中する」では試験中に何を変えるか分かりません。「長い選択肢は最初の2問を深く読む」「聞き逃したら次の設問へ視線を移す」のように、音声中にできる行動を書いてください。
模試をしない日は英語力そのものを伸ばす
問題形式に慣れるだけでは、聞こえた英語を理解する速度は上がりません。模試をしない日は、単語、多聴、多読を進めます。
スクリプトを見ながら聞けば分かるのに、音声だけでは意味を追えない人は、IELTS音声より易しいドラマ、Podcast、YouTubeなどを使ってください。分からない部分ばかりの音声を繰り返すより、内容を追える英語をまとまった時間聞くほうが、英語を処理する量を増やせます。
2か月でリスニング5.5から7.5に上がった例
2025年8月から10月の2か月で、IELTSリスニングが5.5から7.5、Overallが6.0から7.0に上がった受講生さんがいます。
この期間に続けたのは、海外ドラマ『Friends』を1日1話、日本語字幕の後に英語字幕で見ることと、The Virginia Mysteriesを10冊読むことでした。
読むと分かる英語を音声でも処理できるようにするには、問題演習の回数だけでなく、内容を追える英語をまとまった量聞くことが必要です。受講生さんは、約60話の海外ドラマと洋書10冊という量を2か月で積み、聞こえた英語を前から処理する量を増やしました。
リスニング5.0未満で、知っている単語さえ音として認識できない場合は、シャドーイングが役立つことがあります。ただし、IELTSの音源はシャドーイング教材として難しすぎる人が多いので、自分がほぼ理解できる素材から始めます。
聞き取れない原因ごとの教材と進め方は、IELTSリスニングが聞き取れない人の勉強法で確認してください。
リスニングだけでなく、単語や多読、ほかの技能も含めて勉強の順番を確認したい人は、次のIELTS対策完全ガイドを読んでみてください。
目標スコアから取り問題を決める
リスニングは40問で、各問題は1点です。IELTS公式が示す平均的な目安では、Band 5は16問、Band 6は23問、Band 7は30問、Band 8は35問の正解です。実際の換算は試験によって多少変わります。
7.0が目標なら、目安として約10問を間違えても届きます。40問すべてへ同じ時間と集中力を使うより、穴埋め、Part 1、得意な問題形式など、自分が取る問題を先に決めたほうが安定します。
模試後は、難しい問題を落としたことより、取ると決めた問題を落としていないかを確認してください。難しい選択問題を後回しにし、その時間で取りやすい問題を正解できたなら、良い時間の使い方です。
次の模試までにやること
- 公式Familiarisationテストで画面操作を確認する
- ケンブリッジ公式問題集の模試を一度解く
- 間違えた原因を問題ごとに分類する
- 次の模試で変える行動を一つ決める
- 模試をしない日は単語、多聴、多読を進める
問題数を増やす前に、前回の模試で何が起きていたかを確認してください。リスニングのスコアは、耳の良し悪しを示す数字ではなく、次の勉強を決めるためのデータです。
IELTS対策全体の勉強順を知りたい方には、7日間の無料メール講座「独学でIELTSの目標スコアを取る方法」を用意しています。





