IELTSスピーキングでは、4つの採点基準(評価基準)の中に「文法の幅と正確さ」という項目があります。
日本人のIELTS学習者は、このうちの後半の「正確さ」つまり「間違えないこと」に重きを置く傾向にあります。
しかし、完璧に間違いなく話すのは、そもそも無理ですし、必要ありません。
それよりも、ネイティブスピーカーなら、こんなしゃべり方をする、という特徴、つまり「自然な話し方」をこころがけていくことが重要です。
しかし、自然な話し方というのは「複雑な文法を使いましょう」ということではないので、今日から誰でも実行できます。
初級、中級、上級と3レベルに分けているのですが、これは「スコア〇だから中級」とかそういうことではなく、初級が出来てから中級、というように順番に進めていってほしい、という意味です。
本記事の信頼性
この記事では、本当にシンプルな、でも効果絶大の3つの方法を具体的に、レベル別に書きますね!
目次
IELTSスピーキング文法 初級編:主語を人にする
まずは「主語を人にする」ということを意識してみましょう。
人、というのは、I/he/she/they/we とか、人の名前(Mike, Kathy)などです。
主語を人にする、というのはつまり、基本的に文章の「始まり」を「人」にする、という意味ですね。
「主語+動作動詞」の(受身とかではなく)シンプルなしゃべり方をしましょう
日本語につられて、モノや抽象的なことを主語にしてしまうと、こんがらがってしまい、難しい言葉や、受身やら副詞やらが登場してきてどうしてもつまってしまいます。
規制が特別に確立しなければならない。
これを英語で言いたいとすると、「が」がついている前の「規制」を主語にして、A regulation…と始めます。
でも、「特別に」はどうする?
specially?
especially?
exceptionally?
そして、文字とおり「確立しなければならない」を英語にすると「A regulation should establish.」となってしまいます。
これだと「規制が自分で確立する」とおかしな意味になってしまうため、受身にするのが正しいのです。
A regulation should be established.
ですが、受身って、スピーキングでとっさに出てこない場合が多いので、つまってしまうんです。
さらに、上にあるような”specially”とかいう副詞をつけるとなると、自分でも何を言っているのやら、そして試験官にも通じない、という英語になってしまいます。
なので、人を主語にするということを考えます。
we, you, they といった、抽象的な主語はとても便利です。
たとえば今回の例でも、weを主語にしてみましょう。
We should establish a special regulation.
すっごい、シンプルだと思いませんか?
「特別に」というのを「特別な」と考えて形容詞にしているのにも注目!
英語は形容詞のほうが副詞よりも多いので、形容詞を使うほうが絶対にラクなんですよ。
多くの人が、難しいしゃべり方をしないとスコアが取れないと思っているのですが、間違ってしまったり、つまりが多いほうがずっと減点対象になります。
まずはシンプルに、この2つを心がけて、練習してみましょう!
- 人を主語にする
- 主語+動作動詞の(受身とかではなく)シンプルなしゃべり方をする
IELTSスピーキング文法 中級編:代名詞を使う
初級編の「人を主語にする」がだいたい実践できるようになってきたら、「代名詞を使う」というのを意識し始めてみましょう。
代名詞を使っていない例です。
I entered university. After I entered university, I did ….
大学に入りました。大学に入った後、私は・・・
下線のところがかぶっているのがわかりますか?
これを下記のように変えます。
I entered university. After that, I did…
大学に入りました。その後、私は・・・
他の例です。
I go to school every day. I go to school everyday by train.
私は学校に毎日行っています。私は電車で学校に毎日行っています。
これを下記のように変えます。
I go to school every day. I use train to go there.
文字にするとわかるけど・・・と思うかもしれません。
実際、これはスピーキングになると多くなる間違いなんですよねー。
「代名詞を使うようにしよう!」と決心しましょう
意識しないことには何も変わりませんから。
代名詞については、こちらの記事もご参照ください。
IELTSスピーキング文法 上級編:文章を長くする
初級編の「人を主語にする」、中級編の「代名詞を使う」が出来るようになってきたら、上級編です。
- 接続詞を使う
- 関係代名詞を使う
- 分詞構文を使う
これら3つを使います。
接続詞を使う
接続詞を使って文章を少し長くしていきましょう。
長くといっても、やみくもに長くするわけではなく、接続詞を使って、節と節をつなげる「2文節」で構成する文章が理想的です。
1文章ずつぶつ切りになっている方は、まずは接続詞を意識して使ってみましょう。
接続詞の基本としては、これら4つですね。
- and
- but
- if
- because
ここで注意してほしいのが、接続詞と接続副詞を混同してしまうことです。
ちなみに、このように2文節で文章を作るのは、ライティングでも同じなので、接続詞と接続副詞についてはしっかりと理解し、慣れておきましょう。
関係代名詞を使う
関係代名詞(who, which, that など)を使った文章は、情報を効率的に伝えることができます。
例えば、「This is the book that I bought yesterday.」のように、関係代名詞を使って2つの文章を1つにまとめることができます。
関係代名詞を用いた文章の練習を行い、スムーズに情報を伝えられるようにしましょう。
分詞構文を使う
分詞構文は、現在分詞(-ing 形)や過去分詞(-ed 形、不規則動詞の第三形)を使って、文章を短縮し、情報を効率的に伝えることができます。
例えば、このように、分詞構文を使って文章を簡潔に表現できます。
Feeling tired, I decided to take a break.
分詞構文を習得することで、自然な英語表現が可能になります。
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どうすればスピーキングの文法力が上がるのか?
自己評価をする
上記に書いた3ステップを実行するには、まず、頭の中で強く意識する必要があります。
ノートなどに書いておいて、スピーキングの練習の前に読み返すのも良いですね。
また、録音したものを自分で分析する際にも、この3つが出来ているか?というのをチェックリストのように使ってみてください。
フィードバックを受ける
IELTSのスピーキングの採点基準についてよく知っている日本人講師にフィードバックや学習アドバイスを受けることが有効になります。
頻度は高くなくても良く、2週に1度くらいでOKです。
レベルに応じたIELTSスピーキング対策をしよう!
IELTSスピーキングでの文法力を向上させるためには、レベルに応じて3ステップで確実に改善していきましょう。
- 初級:人を主語にする
- 中級:代名詞を使う
- 上級:文章を長くする
また、自己評価や専門家のフィードバックを活用して改善に努めましょう。
継続的な学習と努力により、IELTSスピーキングで高い文法スコアを獲得することが可能です。
IELTSスピーキング全体対策については、下記の記事を参考にしてくださいね!
「独学でIELTSの目標スコアを取る方法」では、IELTSを「独学で」勉強して結果を出す方法を具体的に解説しております。
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