IELTSスピーキングで合格スコアを取るためのスコア別勉強法3ステップ

IELTSのスピーキングは、目標とするスコア別に、対処法が違ってきます。

  • スコア5.0以下
  • スコア5.5~7.0
  • スコア7.5以上

の3つの目標スコアに分けて、対策の勉強法を書いていきます。

目標スコアが5.0以下の場合に考えるべきこと

  1. 話の順番を整える
  2. 繰り返しを防ぐ
  3. ちゃんと質問に答える

下に詳しく見ていきます。

話の順番を整える

IELTSのスピーキングの基本は、結論→理由→具体例の順番で話すことです。これは日本語とまったく逆の順番なので、取り入れるのが一番難しい考え方でもあります。

(例1)

質問: Does everyone in your country speak English?

日本人にありがちな解答1:No, they don’t, because many Japanese people have difficulty improving their English and it’s difficult to speak because we are shy. Also, it’s not easy to learn English because we don’t have chance to speak English. That’s why we don’t speak English.

(解答1の問題点)

  1. becauseのあとが理由になっていない(結論の繰り返し)
  2. 最後に結論を繰り返し

要するに、この解答は、最初から最後まで繰り返しをしていて、話が発展していません。

日本人にありがちな解答2:Hm, many people try to learn English, but it’s difficult. Some of my friends speak English because they have lived abroad. I wanted to go abroad when I was high school student but my parents didn’t allow me at that time.

(解答2の問題点)

  1. 最初に結論が来ていない(順番がばらばら)
  2. 話がそれていっている(質問に答えていない)

どのように改善していくか?

まずは「話の順番を整えることが優先!」と認識すること。英語のことは気にせず、話の順番に焦点を置いて練習をしましょう。あせる気持ちがあるかもしれませんが、話の順番がしっかりしていないとスコアは決して上がりませんので、まずはここをベースとしてしっかり抑えておきましょう。

その上で、指導者に逐一指摘をしてもらうか、録音して自分で聞き、改善していきましょう。録音したものを聞く際には、英語の面(文法、発音など)での間違いは気にせず、話の順番がきちんと整っているかを確認するようにします。英語の面を気にせず順番を整える、というのがピンと来ない場合、まずは日本語でやってみるのも良い練習です。日本語で答えてみることによって、英語に向かっていた意識が順番のみにフォーカスできるようになり、課題がクリアになります。「ああ、具体例から先に言っていたなぁ」など、よくわかるようになると思います。

下の記事もどうぞ。

繰り返しを防ぐ

「同じことを2回以上言わないこと」というと、たいていの人は「当たり前じゃないか」という顔をされますが、実は難しいんです。ひどい場合は、ひとつの回答の最初から最後まで、キレイに言い換えをされていることがあります。ライティングのパラフレーズのお手本にしたいくらい(笑)

どのように改善するか?

基本的には、「話の順番を整える」の改善方法と同じで、指導者にお願いしたり録音したりします。特に録音したものを「同じことを言っていないか」という視点で聞くと、自分が繰り返し同じことを違う言い方で言っているのがよく実感できると思います。

ちゃんと質問に答える

これまた、「何を言ってるんだ、当たり前でしょ?」という顔をされますが、実は「質問に答えられていない」という理由で点を失っている人は多いのです。

目標スコアが5.5~7.0の場合に考えるべきこと

  1. 流暢性
  2. 大きい文法

このうち、特に流暢性は大事です。詳しく見ていきましょう。

流暢性

流暢性が少し低くても、5.5~6.0は取れてしまう場合があります。上記のような、答え方の順番がしっかりしており、ちゃんと質問に答えて筋が通っていたらいけます。でも、6.5や7.0を目指そうと思ったら、やはり流暢性(fluency)は手に入れたい!

どのように改善するか?

まずは日本語の直訳はできない(日本語と英語が違いすぎることと、自分の語彙が日本語と比べると英語のほうがずっと低いため)ということを知る必要があります。

そのうえで、シンプルにしゃべること。わかりやすく伝えるということを重点に置くこと。こちらの記事を参考にどうぞ。

また、意識してゆっくり目にしゃべることも大事です。

流暢性というのは、「速くしゃべる」ということとは違います。

日本語でも、早口の人って聞き取りにくいですよね?

完璧な発音ではない外国語となるとなおさらです。

早口の方は、日本人の発音に慣れている(日本人同士だから当然ですが)私でも聞き取りにくいことがあり、試験官ならもっと聞き取りにくいから絶対に気をつけてください!と言います。

too fast

あせる気持ちはわかりますが、話すスピードというのはなかなか客観的にはわかりません。

普段、よく聞き返されるという方は要注意です。もしかしたら発音ではなく、スピードが速いのかも・・・

流暢性を伸ばす、一番効果的な練習方法

それは、ひとりごとを言うことです!

はい、大まじめです。

IELTSのスピーキングの勉強法として、これほど効果のあるものはないと思っているのですが、生徒さんはあまり本気でとってくれません(泣)

日常生活で、一人で過ごす時間って意外に多いと思います。たとえば通勤・通学の時間、お風呂の時間、寝る前など。

そういった行動って、頭で考えなくてもできると思うので、その機会にIELTSのスピーキングの練習をしちゃいましょう。苦手なトピックの練習したり、この前覚えた単語を使ってみる。できれば実際に口に出してやりましょう。周囲の人に不審に思われない程度に小さな声で・・・

スピーキングの練習というと、先生についてやらないとできないのかな?と思われがち。

もちろん、テストまでにレッスンを受ける必要はあると思いますが、レッスンを受けるとしても、並行して自分の努力は欠かせません。毎日の練習が必要なのです!

IMG_1856

↑私が実際にレッスンでホワイトボードに書いたものです(笑)

たとえばレッスンは週2日受けるとしても、そのほかの日に上記のような「ひとりごと」で練習し、レッスンではその成果を披露する!という心構えでいるとうまくいきます♪

抽象的なことを言わない

抽象的なこと

感情を表すこと

これは詰まってしまう原因です!

たとえば、

Do you prefer to travel alone or with somebody else?
(一人旅が好きですか、それとも誰かとの旅がいいですか)

という問題で、

誰かと旅するほうがいいです、なぜなら楽しいし、一緒にいろんなことを感じることができて、価値観が一緒で どうのこうの・・・

と話し出すと一気につまってしまいます。

やっぱり感情を表すのって、すごく難しいんですよねー(日本語でもそうですよね?)

だから、思いっきり現実的なことを話しましょう!といつも言っています。現実的なものの代表は・・・そう、

お金!

お金って、ネタに困ったときの本当に助け舟になってくれます。

たとえば、誰かと行くほうが良いです、なぜならお金が節約できるからです。一人部屋よりも二人部屋の料金を折半したほうが 云々・・・

と言うほうが、価値観がどうのこうの より楽だと思いませんか?

困ったときの具体例!

しまった、詰まってしまった・・・

そんなとき、とりあえず、「For example,」と口に出してみましょう。とにかく今まで言ってきたことの具体例を言うのです。自分の話。自分の家族や友人の話。何でもいいので具体例を出してみましょう。もちろん、本当の話でなくてもかまいません。

レッスンでも、「For example?」とわたしが促すと、だいたい生徒さんは答えられます。あなたもぜひ試してみてください♪

普段から疑問を持つようにする

最初のうちは日本語でもいいので、とにかく
「なぜ?」
という疑問を日頃から持つこと。

そして、「なぜ?」という疑問を持ったら、それに対する答えも自分で考えるわけですが、
そのときに、
常識だから
みんなやってるから
なんとなく
直感!
え、好きだから

といったような答えを避けることです。

例えば、あなたは音楽が好きですか?
「好き」と答えた方→なぜ、好きなんですか?
「嫌い」と答えた方→なぜ、嫌いなんですか?
「どちらでもない」と答えた方→なぜ、どちらでもないんですか?
必ず、答えがあるはずです。

これは、IELTSだけに当てはまることではなく、英語圏では、こういった受け答えができないと、あっという間に「つまらない人」に成り下がってしまいます。
A: Do you like music?
B: Hmmm I think I like it.(←日本人にめちゃくちゃ多い答え方です!!!)
A: Why do you like it?
B: Hmmmm no reason! hahaha (←これまた多いです)
(会話終了)

私はまわりのカナダ人に、答えに困ってしまうような質問をすることが多いのですが、彼らは「う~ん、なんとなく?」という答えだけで終わらせることはまずなく、何らかの形で話が続くようにしてくれます(無意識だとは思いますが)。

IELTSでも私が指導しているのは、まさにこのようなことです。
「It depends on the situation!」
とついつい言いたくなる気持ちはわかりますが、そのsituationの具体例をあげてみたり、「あえて答えてみるとすればね、」のような努力が必要です。

そしてこれを鍛えるためには、普段から「なぜなに」の思考を持っていることが大事なんです。
最初は日本語でもいいので、ぜひぜひその習慣を取り入れてみてください!
私のIELTSクラスでも、その習慣が無い方には、かなり早い段階から取り入れています。
(すぐに身に着くものではないですからね!)

名詞節を使う

スピーキングの際、どうしても日本語の順番のまま話してしまう方が多いです。

これは日本語で発想しているから仕方がないことなのですけどね。

日本語は、基本的に

A is B

(AはBである)

という構造になっています。

たとえば、

彼は学生です。

だったら、

He is a student.

で、日本語の順番とそう変わりないので楽なんですけどね。

こちらではどうですか?

温暖化現象は我々はあまり気づかない。

Global warming is we do not notice.

これは文法的には間違いです。

なぜなら、A is S V (Sは主語、Vは動詞)ということはできず、be動詞の後は形容詞か名詞しか持ってくることができないからです。

簡単にこの問題を解決する方法があります。

A is S V

をA is what SV

にするのです。

温暖化現象は我々はあまり気づかない。

Global warming is what we do not notice.

これは名詞節と呼ばれるものなのですが、what we do not notice の部分はセットでひとつの名詞とみなされます。だから、isの後に持ってきても問題ないわけです。

単語の順番を変えることなく、whatを付け加えれば良いだけなので、IELTSだけではなく日常会話でもすごく便利です!

ぜひ使ってみてくださいね。

大きい文法

上記のことがすべて出来たら、初めて「文法」の訂正に入ります。そう、それまでは文法は意識せずとにかくしゃべってほしいのです。

そして文法を直す段階になっても、文法の中でも優先順位があります。冠詞などは小さいこと。そういう小さな文法より、大きく目立つ文法の間違いを訂正していくのです。

そのひとつが時制!!!

時制は日本人が苦手な文法のひとつですが、何度も間違ってしまうことが多いです。

たとえば、過去のエピソードを語っているのに、ずっと現在形、現在進行形など。

もしくは、習慣や一般的な話をしているのに、ずっと過去形を使っているなど。

やはり、最初から最後まで間違っていたらスコアは下がってしまいます。

時制は文法の中では大きなものなので、もし何かを改善するとしたら、冠詞よりも前置詞よりも先に、時制を直しましょう!

目標スコアが7.5以上の場合に考えるべきこと

  1. 語彙、イディオム、句動詞、コロケーション
  2. 細かい文法
  3. 発音

語彙、イディオム、句動詞、コロケーション

さていよいよこの段階になってボキャブラリーを考えていきましょう。ボキャブラリーにはイディオム、句動詞、コロケーション(セットになっている単語)が入ります。コロケーションは新しい単語を覚えるときに必ず意識してください。下の記事も参考にしてください。

細かい文法

時制以外の文法もしっかり直していきましょう。受動態や前置詞なども正しく使えるとアピール力があります。下の記事も参考にしてください。

発音

実はわたしが一番重要視していないのが発音です。発音(pronunciation)よりも、もっと広い範囲のenunciationを考えてください。詳しくは下記の記事をどうぞ。

しかし、もし指導者や普段の会話の相手などに聞き返されたり、日本語発音が気になる、という感じであれば、発音記号を地道に勉強することをおすすめします。IELTSのスピーキングには「発音のクリアさ」という採点基準がありますが、発音が正しいかどうかを判断するのは、「発音記号」に沿っているかどうか、です。

下記は「地味」ですがとても良い本です。以外とこういう王道の発音テキストって少ないんですよね。↓

最後に、とても大事なこと!!!

気持ちがあせってくると、「色々なパターンで模範回答を丸暗記しておくのはどうだろう?」という意見が出てきます。

確かに、状況に応じて講師は模範回答も差し上げているのですが、丸暗記には半分賛成、半分反対の立場です。
丸暗記することが、緊張した気持ちを和らげてくれ、「どういうふうに回答したらいいかわからん!」という質問への手がかりをくれますし、また、自分では考えたこともないので、「こういう考え方があるのか!」と参考にするのはアリだと思うんですよね。

でもねぇー、丸暗記って、なぜか試験官に必ず伝わってしまうんですよね。
自分がIELTSを教えるようになってよーくわかりました。
なんというか、生気がないというか。

なので、模範回答を参考にすることは良いと思いますが、丸暗記をするのではなく、一度自分の文章で置き換えてみる。そのうえで、模範回答から単語や表現で「使えそうなもの」をちょこちょこっと盗む。でも、使い方を間違っちゃダメですよ!

IELTSでも、「丸暗記はダメ」と厳しく定めがあります。
丸暗記はバレるのでしないように!
でも、何度も反復練習することで、自分の言葉でスラスラ言えるようになってくるんですよ。

まとめ

スピーキングを伸ばそう!って考えたとき、文法を完璧にしなきゃ、発音もキレイに、単語も賢そうなやつを使って・・・と色々なことを考えてパニックになる方が多いです。

こんなふうに、自分の目標スコアに応じてフォーカスするものを分けておくと、冷静になって自分に何が必要か判断していくことができます。

最後に・・・IELTSのスピーキングは、楽しむことが大事!試験官とのコミュニケーションを「楽しいもの」と思い込んでください!その気持ちは絶対に伝わりますし、雰囲気が良くなって、リラックスできるはずです。

※アイキャッチ画像 © Adam Gregor– stock.adobe.com

カナダで語学学校を7年経営してきました。IELTSの講師をしていますが、スパルタとして知られています(笑)宿題てんこもりに出します。IELTSで合格スコアが取れる方法を書いていますので、シェアしてくださるとうれしいです!