IELTSスピーキング(Speaking)

IELTSスピーキングで目標スコアを取るための効果的な勉強法3ステップ

IELTSのスピーキングの対策では、一気にすべてをスキルアップしようとするよりも、3つのステップに分けて考えるのがやりやすいです。

IELTSスピーキングの採点基準(評価基準)を思い出してみてください。

  1. 流暢性と一貫性
  2. 語彙
  3. 文法
  4. 発音

の4つでしたね。

英語学習者にとってわかりやすいのは②の語彙と、③の文法でしょうか。そのため、「できるだけ難しい単語を使って、正しく」話そうとする人をたくさん見てきました。

しかし、これは遠回りになってしまいます。

というのも、IELTSスピーキングの評価で一番重視されるのは①の流暢性と一貫性だからです。

まずは、この①でポイントを取れるようにするのが、一番効果的な順番です。

この記事では、効果的な順番で対策を進めていき、最終的に採点基準をすべてカバーできる方法について書いていきますね。

ここに書いてあるステップ通りに進めていくことが重要なので、順番が前後しないように気を付けてくださいね!

ステップ1:一貫性をもって論理的に話す

まず最初のステップとして、下記の3つを行います。

文法や単語は一切気にしないようにしてください。この3つのことだけにフォーカスします。

  1. 話の順番を整える
  2. 繰り返しを防ぐ
  3. ちゃんと質問に答える

この3つがきちんとできるだけで、5.5は取れるでしょう。ですので、目標スコアによっては、英語力を伸ばすのではなく、この3つを実行するだけでOKということもあります。

下に詳しく見ていきます。

話の順番を整える

IELTSのスピーキングというか、英語で話す時の基本は、結論→理由→具体例の順番で話すことです。

この記事で、このテンプレートについて詳しく説明していますので、まずご一読ください。

IELTSスピーキングのパート1とパート3は話の順番がカギ!IELTSスピーキングのパート1と3では、ただ単に思い浮かんできたものを、そのまま話していても、採点基準の一つである「流暢性と一貫性」のポイントが取りにくい傾向にあります。日本語の「話の順番」と、英語の「話の順番」がまったく違うからです。この記事では、「これに沿って話せば大丈夫」という、テンプレートをご紹介しますね。...

これは日本語とまったく逆の順番なので、取り入れるのが一番難しい考え方でもあります。

間違い例1

質問: Does everyone in Japan speak English?
(日本では、みんな英語を話しますか?)

日本人にありがちな解答1:No, they don’t, because many Japanese people have difficulty improving their English and it’s difficult to speak because we are shy. Also, it’s not easy to learn English because we don’t have chance to speak English. That’s why we don’t speak English.

訳:いえ、話しません。なぜなら、日本人はたいてい、英語がうまくなるのは難しくて(※1)、話すのが難しいです。なぜなら、シャイだからです。英語を学ぶのも難しくて、なぜなら英語を話すチャンスも無いからです。だから、私たち英語を話せないんです。(※2)

間違い例1の問題点

※1「なぜなら」のあとが理由になっていない(結論の繰り返し)

※2 最後に結論を繰り返し

要するに、この解答は、最初から最後まで繰り返しをしていて、話が発展していません。

間違い例2

質問: Does everyone in Japan speak English?
(日本では、みんな英語を話しますか?)

日本人にありがちな解答2:Hm, many people try to learn English, but it’s difficult. Some of my friends speak English because they have lived abroad. I wanted to go abroad when I was high school student but my parents didn’t allow me at that time.

訳:多くの人が英語を学ぼうとするんですが、難しいです(※1)。私の友だちは英語を話す人もいるんですが、留学をしたからっていうのがあります。私も高校の時に留学行きたかったんですけど、両親が許してくれなくて・・・。(※2)

間違い例2の問題点

※1  最初に結論が来ていない(順番がばらばら)

※2 話がそれていっている(質問に答えていない)

どのように改善していくか?

まずは「話の順番を整えることが優先!」と認識すること。

英語のことは気にせず、話の順番に焦点を置いて練習をしましょう。

あせる気持ちがあるかもしれませんが、話の順番がしっかりしていないとスコアは決して上がりませんので、まずはここをベースとしてしっかり抑えておきましょう。

その上で、録音して自分で聞き、改善していきましょう。録音したものを聞く際には、英語の面(文法、発音など)での間違いは気にせず、話の順番がきちんと整っているかを確認するようにします。

英語を気にせず順番を整える、というのがピンと来ない場合、まずは日本語でやってみるのも良い練習です。

日本語で答えてみることによって、英語に向かっていた意識が順番のみにフォーカスできるようになり、課題がクリアになります。「ああ、具体例から先に言っていたなぁ」など、よくわかるようになると思います。

独学でしっかりとスピーキングスキルを磨いていくというノウハウを早い段階で習得しておきましょう。この記事で詳しい方法を書いています。

独学だけでIELTSスピーキング目標スコアを取る!自宅トレーニング法断言します。IELTSスピーキング対策は、独学でも十分できます。というより、独学をやらなければいけないのです。1,000人以上の日本人に、対面・オンライン・通信講座を通してIELTSを指導してきた英語スパルタ校長が、今からすぐに実践できる、自宅でのトレーニング方法を書きます. ...

繰り返しを防ぐ

「同じことを2回以上言わないこと」というと、たいていの人は「当たり前じゃないか」という顔をしますが、実は難しいんです。

ひどい場合は、ひとつの回答の最初から最後まで、キレイに言い換えをされていることがあります。ライティングのパラフレーズのお手本にしたいくらい(笑)

どのように改善するか?

基本的には、「話の順番を整える」の改善方法と同じで、自分で録音したものを聞いて、改善していきます。

特に録音したものを「同じことを言っていないか」という視点で聞くと、自分が繰り返し同じことを違う言い方で言っているのがよく実感できると思います。

ちゃんと質問に答える

これまた、「何を言ってるんだ、当たり前でしょ?」という顔をされますが、実は「質問に答えられていない」という理由で点を失っている人は多いのです。

下記の記事の2番目の「何を聞かれているかイマイチわからない」という章をご参照ください。

IELTSスピーキングで答えに詰まる質問パターン3つとその対策IELTSスピーキングで、答えに詰まる質問ってたくさんありますよね。この記事では、それぞれの理由からよくあるパターンの質問をピックアップし、その対策・解決法を書いていきますね。私は、IELTS講師として今までに1,000人の方に指導してきました。すでにたくさんの方が実践された方法です!...

ステップ2:流暢性を伸ばし、ある程度正確に話す

ステップ1が改善されてきて、しっかりと論理立てて話すことができるようになってきたら、ステップ2に移りましょう。

  1. 流暢性
  2. 大きい文法

ここでは、主に「流暢性」を伸ばします。そして、ここでようやく、「文法」が出てきます。しかし100%完璧に正しく話す、という意味ではなく、スコアに大きな影響を与えるものから、まずは直して(意識して)いきます。

流暢性

流暢性が少し低くても、5.5~6.0は取れてしまう場合があります。

上記のような、答え方の順番がしっかりしており、ちゃんと質問に答えて筋が通っていたらいけます。

でも、6.5や7.0を目指そうと思ったら、やはり流暢性(fluency)は手に入れたい!

どのように改善するか?

まずは日本語の直訳はできない(日本語と英語が違いすぎることと、自分の語彙が日本語と比べると英語のほうがずっと低いため)ということを知る必要があります。

そのうえで、シンプルにしゃべること。わかりやすく伝えるということを重点に置くこと。

また、意識してゆっくり目にしゃべることも大事です。

流暢性というのは、「速くしゃべる」ということとは違います。

日本語でも、早口の人って聞き取りにくいですよね?

完璧な発音ではない外国語となるとなおさらです。

早口の方は、日本人の発音に慣れている(日本人同士だから当然ですが)私でも聞き取りにくいことがあり、試験官ならもっと聞き取りにくいから絶対に気をつけてください!と言います。

あせる気持ちはわかりますが、話すスピードというのはなかなか客観的にはわかりません。

普段、よく聞き返されるという方は要注意です。もしかしたら発音ではなく、スピードが速いのかも・・・

流暢性を伸ばす、一番効果的な練習方法

それは、ひとりごとを言うことです!

はい、大まじめです。

IELTSのスピーキングの勉強法として、これほど効果のあるものはないと思っているのですが、生徒さんはあまり本気でとってくれません(泣)

日常生活で、一人で過ごす時間って意外に多いと思います。たとえば通勤・通学の時間、お風呂の時間、寝る前など。

そういった行動って、頭で考えなくてもできると思うので、その機会にIELTSのスピーキングの練習をしちゃいましょう。

苦手なトピックの練習したり、この前覚えた単語を使ってみる。できれば実際に口に出してやりましょう。周囲の人に不審に思われない程度に小さな声で・・・

スピーキングの練習というと、先生についてやらないとできないのかな?と思われがち。

もちろん、テストまでにレッスンを受ける必要はあると思いますが、レッスンを受けるとしても、並行して自分の努力は欠かせません。毎日の練習が必要なのです!

たとえばレッスンは週2日受けるとしても、そのほかの日に上記のような「ひとりごと」で練習し、レッスンではその成果を披露する!という心構えでいるとうまくいきます♪

抽象的なことを言わない

  • 抽象的なこと
  • 感情を表すこと

これは詰まってしまう原因です!

たとえば、

Do you prefer to travel alone or with somebody else?
(一人旅が好きですか、それとも誰かとの旅がいいですか)

という問題で、

誰かと旅するほうがいいです、なぜなら楽しいし、一緒にいろんなことを感じることができて、価値観が一緒で どうのこうの・・・

と話し出すと一気につまってしまいます。

やっぱり感情を表すのって、すごく難しいんですよねー(日本語でもそうですよね?)

だから、思いっきり現実的なことを話しましょう!といつも言っています。現実的なものの代表は・・・そう、

お金!

お金って、ネタに困ったときの本当に助け舟になってくれます。

たとえば、誰かと行くほうが良いです、なぜならお金が節約できるからです。一人部屋よりも二人部屋の料金を折半したほうが 云々・・・

と言うほうが、価値観がどうのこうの より楽だと思いませんか?

困ったときの具体例!

しまった、詰まってしまった・・・

そんなとき、とりあえず、「For example,」と口に出してみましょう。

とにかく今まで言ってきたことの具体例を言うのです。自分の話。自分の家族や友人の話。何でもいいので具体例を出してみましょう。

もちろん、本当の話でなくてもかまいません。

普段から疑問を持つようにする

最初のうちは日本語でもいいので、とにかく

「なぜ?」

という疑問を日頃から持つこと。

そして、「なぜ?」という疑問を持ったら、それに対する答えも自分で考えるわけですが、そのときに、

  • 常識だから
  • みんなやってるから
  • なんとなく
  • 直感!
  • え、好きだから

といったような答えを避けることです。

例えば、あなたは音楽が好きですか?

  • 「好き」と答えた方→なぜ、好きなんですか?
  • 「嫌い」と答えた方→なぜ、嫌いなんですか?
  • 「どちらでもない」と答えた方→なぜ、どちらでもないんですか?

必ず、答えがあるはずです。

これは、IELTSだけに当てはまることではなく、英語圏では、こういった受け答えができないと、あっという間に「つまらない人」に成り下がってしまいます。

A: Do you like music?
B: Hmmm I think I like it.(←日本人にめちゃくちゃ多い答え方です!!!)
A: Why do you like it?
B: Hmmmm no reason! hahaha (←これまた多いです)
(会話終了)

私はまわりのカナダ人に、答えに困ってしまうような質問をすることが多いのですが、彼らは「う~ん、なんとなく?」という答えだけで終わらせることはまずなく、何らかの形で話が続くようにしてくれます(無意識だとは思いますが)。

IELTSでも私が指導しているのは、まさにこのようなことです。

「It depends on the situation!」(状況によりますね)

とついつい言いたくなる気持ちはわかりますが、そのsituationの具体例をあげてみたり、「あえて答えてみるとすればね、」のような努力が必要です。

そしてこれを鍛えるためには、普段から「なぜなに」の思考を持っていることが大事なんです。

最初は日本語でもいいので、ぜひぜひその習慣を取り入れてみてください!

こちらにその理由を詳しく書いています。

IELTSスピーキングでしゃべれない人は、普段から疑問を持とうIELTSスピーキングでうまく話せない、つまってしまう、という場合の原因は色々あるのですが、そのうちの大きな一つが「何を話したら良いかわからない」「日本語でも、答えるのが難しい」というものですね。この記事では、今まで1,000人以上にIELTSを指導してきた講師が、いつどこでも一人でできるトレーニング法を伝授します。...

 

名詞節を使う

スピーキングの際、どうしても日本語の順番のまま話してしまう方が多いです。

これは日本語で発想しているから仕方がないことなのですけどね。

日本語は、基本的に

A is B

(AはBである)

という構造になっています。

たとえば、

彼は学生です。

だったら、

He is a student.

で、日本語の順番とそう変わりないので楽なんですけどね。

こちらではどうですか?

温暖化現象は我々はあまり気づかない。

Global warming is we do not notice.

これは文法的には間違いです。

なぜなら、A is S V (Sは主語、Vは動詞)ということはできず、be動詞の後は形容詞か名詞しか持ってくることができないからです。

簡単にこの問題を解決する方法があります。

A is S V

をA is what SV

にするのです。

温暖化現象は我々はあまり気づかない。

Global warming is what we do not notice.

これは名詞節と呼ばれるものなのですが、what we do not notice の部分はセットでひとつの名詞とみなされます。だから、isの後に持ってきても問題ないわけです。

単語の順番を変えることなく、whatを付け加えれば良いだけなので、IELTSだけではなく日常会話でもすごく便利です!

ぜひ使ってみてくださいね。

大きい文法

上記のことがすべて出来たら、初めて「文法」の訂正に入ります。そう、それまでは文法は意識せずとにかくしゃべってほしいのです。

そして文法を直す段階になっても、文法の中でも優先順位があります。冠詞などは小さいこと。そういう小さな文法より、大きく目立つ文法の間違いを訂正していくのです。

そのひとつが時制!!!

時制は日本人が苦手な文法のひとつですが、何度も間違ってしまうことが多いです。

たとえば、過去のエピソードを語っているのに、ずっと現在形、現在進行形など。

もしくは、習慣や一般的な話をしているのに、ずっと過去形を使っているなど。

やはり、最初から最後まで間違っていたらスコアは下がってしまいます。

時制は文法の中では大きなものなので、もし何かを改善するとしたら、冠詞よりも前置詞よりも先に、時制を直しましょう!

ステップ3:細かいところまで拾っていく

いよいよ最終ステップです。ついに、細かい箇所が入ります。

繰り返すようですが、最初からこれらを気にするのではなく、あくまでもステップ1とステップ2が出来てから、にしてくださいね!!

  1. 語彙、イディオム、句動詞、コロケーション
  2. 細かい文法
  3. 発音

語彙、イディオム、句動詞、コロケーション

さていよいよこの段階になってボキャブラリーを考えていきましょう。

ボキャブラリーにはイディオム、句動詞、コロケーション(セットになっている単語)が入ります。コロケーションは新しい単語を覚えるときに必ず意識してください。

下の記事も参考にしてください。

IELTSに効く単語力を伸ばす、7ステップ勉強法IELTS(アイエルツ)は単語の試験とも呼ばれます。実際に対策の勉強を始めてみると、それを実感する人は多いです。 あなたもそうでは...

細かい文法

時制以外の文法もしっかり直していきましょう。

代名詞を使ったり、文章を長くするというのは意識すればすぐにできますが、とても効果のある方法です。

下の記事では、3ステップでスピーキングの文法に気を付けていく方法を書いています。

ディクテーションの効果
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発音

発音は、2つのステップで考えてください。

いきなりネイティブ発音を目指すのではなく、まずは、「通じる」という観点で、下記の記事にある「5つのこと」をマスターすることが大事です。

IELTSスピーキングの発音対策はこの5つをまず制覇するIELTS(アイエルツ)のスピーキングには、発音がクリアでわかりやすいことという採点基準が含まれています。この記事では、「クリアでわかりやすい発音」というのは、どういうものなのか。ネイティブ発音とはどう違うのか。そして、効果的なIELTSスピーキングの「発音」対策について、詳しく書きます!...

 

最後に、とても大事なこと!!!

気持ちがあせってくると、「色々なパターンで模範回答を丸暗記しておくのはどうだろう?」という意見が出てきます。

丸暗記することが、緊張した気持ちを和らげてくれ、「どういうふうに回答したらいいかわからん!」という質問への手がかりをくれますし、また、自分では考えたこともないので、「こういう考え方があるのか!」と参考にするのはアリだと思うんですよね。

でもねぇー、丸暗記って、なぜか試験官に必ず伝わってしまうんですよね。

自分がIELTSを教えるようになってよーくわかりました。なんというか、生気がないというか。

なので、模範回答を参考にすることは良いと思いますが、丸暗記をするのではなく、一度自分の文章で置き換えてみる。そのうえで、模範回答から単語や表現で「使えそうなもの」をちょこちょこっと盗む。でも、使い方を間違っちゃダメですよ!

IELTSでも、「丸暗記はダメ」と厳しく定めがあります。

丸暗記はバレるのでしないように!

でも、何度も反復練習することで、自分の言葉でスラスラ言えるようになってくるんですよ。

まとめ

スピーキングを伸ばそう!って考えたとき、文法を完璧にしなきゃ、発音もキレイに、単語も賢そうなやつを使って・・・と色々なことを考えてパニックになる方が多いです。

完璧主義は、特に初期の段階では、障害にしかなりません。スポーツや他の技能でも同じですよね?まずは重要な(大きな影響を与える)ことからできるようになり、それができるようになってきたら、細かいことも考える、というようにすると思います。

一つ一つのステップでフォーカスするものを分けておくと、冷静になって自分に何が必要か判断していくことができます。

最後に・・・IELTSのスピーキングは、楽しむことが大事!試験官とのコミュニケーションを「楽しいもの」と思い込んでください!その気持ちは絶対に伝わりますし、雰囲気が良くなって、リラックスできるはずです。

 

ABOUT ME
Kumiko
Kumiko
カナダで語学学校を10年経営し、IELTS対策をはじめ、TOEIC、英文法、ビジネス英語、翻訳、通訳、英会話などさまざまなコースで指導してきました。現在はその経験を活かし、オンラインで英語独学法を発信。
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